バジリカター州を代表するDOCアリアーニコ デル ヴルトゥーレで際立つ存在感。
口コミ量と口コミ内容からも人気ぶりは窺え、アリアーニコ デル ヴルトゥーレを選ぶ時の最有力候補ではないかと感じました。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ヴィエニティ デル ヴルトゥーレ ピポリ
《価格》
【1500前後】
《ブドウ品種》アリアーニコ
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 やや辛口
《産地》 イタリア>バジリカータ州
《生産者》 ヴィエニティ デル ヴルトゥーレ
ヴィエニティ デル ヴルトゥーレはバジリカータ州を代表するワイナリーのひとつで、イタリア屈指のコスパワイン生産者であるファルネーゼグループに属しています。
今回紹介しているピポリは特に人気の高い銘柄で、イタリアや日本のコンテストなどでも高い評価を集めています。
《味わいの特徴》
飲み応えと
飲みやすさを両立した
バランス良い味わい
このワインの特徴は、豊富なタンニンと適度な酸が力強い味わいを表現しつつ、熟した果実味が柔らかく包み込むような優しく飲みやすさも同時に感じられるバランスの良さにあります。
【外観】
深みのあるルビーレッド
【香り】
カシスやブラックチェリーなど黒い果実の豊潤な果実香に、樽に由来するバニラ、コーヒー、スパイスのニュアンスも加わります。
【味わい】
凝縮感のある果実味は少しの甘味があり、豊富でシルキーなタンニンと深みのあるコクと相まって飲みやすくも飲み応えのある味わい。中程度の酸味が味わいをバランス良くまとめると、果実や樽の風味を残した余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■品種の個性■
このワインに100%使用されるアリアーニコは、力強いタンニンと酸を持ち骨格あるワインを生む傾向。
熟成する事で力強さは徐々にほぐれ、革製品やトリュフやコーヒーなどの複雑なニュアンスが現れます。
■栽培環境■
イタリア南部の温暖なバジリカータ州の丘陵地帯でブドウは栽培されます。
同じくアリア―ニコで有名なカンパーニャ州のタウラージと比較すると、南に位置する温暖さもありブドウはよく熟すため、豊富なタンニンや酸はあるものの豊潤な果実感に包まれた丸みのある飲み口になります。
■樹齢の高さ■
フドウの樹の平均樹齢は約60年の古木(ヴィエイユ ヴィーニュ)です。
若い樹に比べ土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、上質なブドウを実らせるのが古木(ヴィエイユ ヴィーニュ)の特徴です。
■短めのマセラシオン■
ブドウは丁寧に収穫され優しく破砕されると、果汁に皮や種といった固形物を漬け込むマセラシオンの工程に進みます。
5~14日程度が平均的なマセラシオン期間ですが、ヴィエニティ デル ヴルトゥーレでは5日間と短め。これはブドウのフレッシュな風味を残し、飲みやすいワインにするためです。
■適度な樽感■
発酵を終えたワインは60%ステンレスタンク、40%古樽のアメリカンオークで10ヶ月熟成され、適度な樽の風味が反映されたワインが生まれます。
《飲む時の適正温度》
【14℃~20℃】
少し低めの温度にすれば引き締まった印象になり、エレガントな飲み口が楽しめます。
温度を上げるほど果実感や複雑な風味が広がり、ボリューム感のある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から2~8年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、芳醇な香りと味わいをバランス良く感じ取れます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
焼き鳥各種
ラザニア
など、少々コクの強めの食材、あるいは味付けの施された料理との相性が良く、厚みのあるワインと料理の味わいが互いを引き立て合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
初めてアリアニコという品種を飲みました。美味しいワインだと思いますが、やや酸が主張気味。もう少しフルーティーなのが好みですかね。
アリアニコにしてはとても飲みやすいですね。ガチッとしたタンニンが豊富なワインが好きな私としては、格上のピアーノの方が良いです。
香りはとても良いと感じましたが、味は普通ですね。それにしてもフルボディと表記するほど重くはないのでは?
【良い口コミ】
期待どおりの香りと味わい。タンニンも豊富で余韻に広がるコーヒーのような風味もいい感じ♪肉料理にバッチリのワインですね!♪
3年熟成の2018は心地よい香りで、広がる果実味は深みもあり非常に美味しい。安旨ワインの代表格ですね!!
8年熟成された2012ですが、力強くもふくよかな味わいで美味しいです~~♪♪
抜栓直後から美味しさ満開!果実味の凝縮感があり甘味は強くないけどコクがあり飲み応えがあります。適度な酸と柔らかなタンニンもバランス良く、2年熟成の2018は率直に美味しいと思える味わいです!!
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 6%
美味しい 47%
普通 47%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
1000円台の手頃なワインですが、価格以上の満足感を与えている印象です。
アリアニコ特有の強めの酸へのネガティブコメントもありましたが少数派で、適度な飲み応えとバランス良い味わいへの高評価が最も多い傾向です。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ヴィエニティ デル ヴルトゥーレ ピポリ アリアーニコ デル ヴルトゥーレは
【価格】
1500前後
【味】
凝縮感のある果実味は少しの甘味があり、豊富でシルキーなタンニンと深みのあるコクと相まって飲みやすくも飲み応えのある味わい。
中程度の酸味が味わいをバランス良くまとめると、果実や樽の風味を残した余韻がある。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~8年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
1000円台と手頃ながら、価格以上の満足感を与えている印象。
アリアニコ特有の強めの酸へのネガティブコメントもあるが少数派で、適度な飲み応えとバランス良い味わいへの高評価が最も多い。
以上です。
ヴィエニティ デル ヴルトゥーレはファルネーゼグループの傘下にあるという事で、今回紹介したピポリもさることながら他の銘柄も安定して高い評価を受けている事もわかりました。
ピポリの味わいが気に入った場合は、格上のピアーノを試してみるのも良いでしょうし、ピポリの白バージョン、グレコ・フィアーノも南の産地の白という感じで人気ですからおすすめです。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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