オーストラリアの白ワインの頂点では!?
口コミの量こそ非常に少ないですが、経験豊富な方々の信憑性のある口コミ内容(vinica)を拝見し、これは隠れた銘酒の可能性が高いと感じました。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》ソレンバーグ シャルドネ
《価格と基本情報》
【1~1,2万】
《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 オーストラリア>ヴィクトリア州>ビーチワース
《生産者》 ソレンバーグ
ソレンバーグはヴィクトリア州にある非常に小さなブティックワイナリーです。
ドイツのワイナリーで生まれ育ったバリー氏は、1984年にヴィクトリア州のビーチワースに移住。翌年にシャルドネを植樹し、1989年にファーストヴィンテージをリリースしました。年間約2000ケースと非常に規模の少ない生産者ではありますが、ワインの質はオーストラリア最高レベル。
今回紹介しているシャルドネはロンドンで行われた『The Great Blind Chardonnay Challenge 2018』において、コシュ デュリやルフレーヴと並んで、世界的な20銘柄の1つとして出品された事でも注目を集める銘柄です。
《味わいの特徴》
リッチな果実味と上質な酸
複雑で奥行きある味わいで
気品とエレガンスがある
【外観】
輝きのあるイエローゴールド
【香り】
柑橘類の爽やかさに黄桃や杏子のふくよかさも感じられ、黄色い花の華やかさやナッツ、キノコ、蜂蜜、バターなどの香りも加わり、複雑でリッチな芳香が広がります。
【味わい】
厚みのある果実味は少しの甘味と豊富なミネラルと相まって多層的な味わい。飲み口しなやかで気品ある酸味がドライに引き締めるバランスも良く、複雑な風味と奥行きある味わいを残した余韻があります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■栽培環境■
ブドウが栽培されるヴィクトリア州のビーチワースは日照豊富で冷涼な気候。
日照の豊富さはブドウの熟度を高め豊潤な果実味を、冷涼さは気品ある酸をもたらし、高級ワインを造るのに最適な産地です。
■ビオディナミ農法■
農薬や化学肥料を一切使用しないことはもちろん、天体の動きに合わせて農作業を行うなど、非常に緻密な管理が必要なビオディナミ農法を実践しています。
土地の天然酵母など、様々な微生物などの働きが加わった土壌は健全で成分豊かな状態になり、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアで滋味深いワインを生みます。
■収量制限■
剪定や間引きなどで収穫量はあえて抑えます。
残された良質なブドウに成分が集中することで凝縮感溢れるワインが生まれます。
■培養酵母は使わない■
人工的に培養された酵母ではなく土地に自生する天然酵母の力だけで発酵させており、より土地の個性が反映された複雑なワインが誕生します。
■グラヴィティーシステム■
醸造工程においてワインの移動は重力のみで、段階を経て地下へと進む仕組みです。
これをグラヴィティーシステムと呼び、ワインに余計な負荷がかからずピュアでクリアーな味わいになる要因の一つになっています。
■樽発酵と熟成■
発酵も熟成もフレンチオークが使用されており、バターやトーストといった樽のニュアンスが心地よく反映されます。
《飲む時の適正温度》
【8℃~14℃】
冷やし気味にすれば酸や凛としたミネラル感が強調され、引き締まった上品な飲み口。
温度を上げるほど酸は穏やかな印象になり、果実の豊潤さや複雑な風味の広がりを楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
ブドウ収穫年から3~20年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【ふくらみのあるグラス】
香りも取りやすく温度も上昇しやすい中庸~大きいグラスを選ぶことで、リッチな芳香や複雑で奥行きある味わいを感じやすくなります。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
アワビバター
キノコのリゾット
など、上質でコクのある料理と合わせることでワインと料理が引き立て合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的ネガティブコメントはありませんでした。
【良い口コミ】
白トリュフを思わせる芳香が樽香と相まって非常に魅惑的で印象的な銘柄ですね。一口含むとただ者ではない風格あるワインである事は明白。4年熟成の2018で少し早いのですが、角は無くネガティブ要素も特になし。素晴らしいシャルドネがオーストラリアにあるんですね。
トロピカルフルーツや黄色い花にキノコ、蜂蜜、焼いたパン。グラスをひと回しするとそれらの芳香が優雅に広がります。味わいも香り通りのリッチな果実味がありますが、引き締める酸が非常にエレガントでドライに印象付ける。酸のクオリティーが上級ブルゴーニュにそっくりで、そう思うとコスパも良いと思えました♪
1万前後のワインとしては、世界的に見てもかなり上位にくると思いました!♪
3年熟成の2017は時間経過と共に成分が溶け合い真円に近づく。柑橘の爽やかさに白桃などのフルーティーさ、ナッツや樽の香りが心地よく、口当たり滑らかで味わい深くバランスが良い。ブルゴーニュの優良1er相当、いやそれ以上だと思います。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 15%
美味しい 80%
普通 5%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
口コミの量こそ非常に少ないですが、熟練ワインラバーの方々を納得させる非常に優れた白ワインという印象です。
上級ブルゴーニュに似た品格があるといったコメントが多かった事も印象的で、価格も考慮すれば満足度はとても高いと感じました。
そして、2022年現在では知る人ぞ知る隠れた銘酒の可能性が高いのでは?とも、個人的には感じました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ソレンバーグ シャルドネは
【価格】
1~1,2万
【味】
複雑でリッチな芳香。
厚みのある果実味は少しの甘味と豊富なミネラルと相まって多層的な味わい。
飲み口しなやかで気品ある酸味がドライに引き締めるバランスも良く、複雑な風味と奥行きある味わいを残した余韻がある。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~20年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
口コミの量こそ非常に少ないが、熟練ワインラバーの方々を納得させる非常に優れた白ワインという印象。
上級ブルゴーニュに似た品格があるといったコメントが多かった事も印象的で、価格も考慮すれば満足度はとても高いと感じた。
以上です。
上級ブルゴーニュを思わせる風格あるオーストラリアのシャルドネは、意外性とコスパを併せ持っており非常に興味深く感じられました。
実際、私は仕入れの手配を業者に問い合わせ中で、試してみたくなりました!!
あなたはどのように感じましたでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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