エ―ル=羽
ダルジャン=銀
5大シャトーの1つシャトー・ムートン・ロートシルトは赤ワインで有名ですが、かつては白ワインが造られていました。
しかし1956年に起きた大霜害をきっかけに、赤ワインの復活に力が注がれ、白ワインは激減、プライベートで客人をもてなすためだけに造られていました。
しかし、それを飲んだ客人たちはその品質に歓喜したことをきっかけに、1991年から35年ぶりに復活、まさしく銀の翼のごとく飛躍し復活したワイン。
メドックでは、シャトー・マルゴーの白と並んでトップに君臨する白ワイン。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 エ―ル ダルジャン
2015
パーカー93点でかなりお得。
2018~2030が飲み頃。
《価格》
【1万~18000円】
12000~13000円くらいが多いです。
《ブドウ品種》
・ソーヴィニョンブラン
・セミヨン
《ボディ》ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ボルドー
《生産者》シャトー・ムートン・ロートシルト
《特徴》
豊かな果実と樽のニュアンス
エレガントさも併せ持つ
エ―ル・ダルジャンの特徴は【3つ】あると考えます。
1、豊かな果実の風味。
非常に熟度の高いブドウを使用する事で、桃やパイナップルなどの豊かな風味を持った果実の風味が口いっぱいに広がります。
2、樽の効いた造り。
ムートンの赤同様で樽のよく効いた造りをしており、バニラやナッツのニュアンスが感じられ、豊かな果実味との相乗効果もあり、ふくらみある複雑な味わいを表現しています。
3、エレガントさも併せ持つ。
上記の2つの特徴はボリューム感のある印象を与えますが、洗練されたピュアな果実味は雑味が無く美しい酸味もあり、飲み疲れしないエレガントさもある事も特徴と言えます。
【外観】
美しく輝くレモンイエロー
熟成が進むほどゴールドから褐色がかった色へ変化していきます。
【香り】
白桃やグレープフルーツなどの果実香に白い花なども加わり華やかさがあり、樽に由来するバニラやバターのニュアンスも加わります。
また、熟成が進むほど蜜やキンモクセイやナッツなどの落ち着いた香りも現れます。
【味わい】
豊かで凝縮感のある果実の風味が広がり、ナッツ類やバニラなどのやさしいニュアンスと共にコクも感じられリッチ。
穏やかな酸味は味わいをまとめ、心地よく長い余韻へと導いてくれます。
※熟成度合いによっても香り・味わいは変わるため、平均的な風味の指標にしてもらえると良いでしょう。
《飲む時の適正温度》
【8℃~14℃】
少し冷やし気味にすれば、酸味のキレが出て軽快な飲み口になり、温度を上げるほど酸は穏やかになり、広がりある風味を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~15年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど飲み頃の期間は短くなりますが、比較的早くから楽しめます。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2000年 4
2001年 3
2002年 3
2003年 4
2004年 3
2005年 5
2006年 4
2007年 4
2008年 4
2009年 5
2010年 5
2011年 4
2012年 4
2013年 5
2014年 4
2015年 5パーカー93点
《適正グラス》
【ふくらみのある中型シャルドネグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたシャルドネグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
天然真鯛のカルパッチョ
フォアグラのバターソテー
など、上質な素材を使用しコクのある味わいの料理と合わせる事で、豊かで深い風味の広がりを体感できる、極上のマリアージュを楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
深い味わいを持つエ―ル・ダルジャンは、結婚記念日や誕生日、あるいは還暦祝いなど特別な人と特別な日に飲むワインに良いですね。
きっとその奥深く秀逸な味わいも加わって一生の思い出となるでしょう。
そしてボルドーを代表する素晴らしい白ワインで、知名度も高いワインでもあります。
大切な方への贈り物にしても、これだけの品格あるワインならば喜んでもらえるでしょう。
また、銀の翼のように飛躍した方、あるいは飛躍して欲しい方に、お祝い、あるいは激励で贈るのも素敵ですね。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「2000年という事で18年物。開けたてはソーヴィニョンブランのハーブ香に猫のおしっこ?もある。時間経過でセミヨンが出現。白い花・リンゴの風味で心地よい酸。さらに進むと芳しいバニラやカスタードを思わせる濃厚な味わいにで、長く心地よい余韻。貴重な体験に感謝。」
「2015はイエローゴールドでトロミのある質感、熟した果実の香りに樽の甘いニュアンスも加わる。ボリューム感のある果実味で酸味は穏やか。美味い!!」
「美しいイエローゴールド。うっとりするような幸せな香り。2014は華やかでトロピカルなニュアンスがあり、ミネラルも感じられて心地よい余韻。素敵です。」
【悪い口コミ】
「2017を飲ませていただきました。やはり美味しいのですがこのクラスのワインにはもっと別格な印象を求めてしまう。」
「カスタードと福神漬け?の香り。クリーミーな印象で濃い白ワインで美味しいですが、2014はぼちぼちの印象でした。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 3%
美味しい 77%
普通 20%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
正直、ムートンの白という事でもっと感動的な口コミも多いのかと思いましたが、そこまででもないようでした。
しかし、良いワインである事には変わりないようで、時間経過と共に変化していく味わいも興味深い事も伝わってきました。
以上です。
エ―ル・ダルジャンの味わいが想像できましたでしょうか。
味を言葉で表現するのってなかなか難しいです。
ですから・・・
メドック最高峰の白ワインをぜひあなたの舌でお確かめください(笑)
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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