世界の貴腐ワインの最高峰のひとつとして君臨するソーテルヌの極甘口ワイン。
そして、ソーテルヌでディケムに次いで評価が高く人気の貴腐ワイン。
リュ―セックはメドックの5大シャトー筆頭ラフィットが所有していることでも知られ、高品質な貴腐ワインを生んでいます。
そして、あまり知られていませんが、実は白ワインも生産しておりそこそこ人気で、そこそこ評価も高いのです。
生産量も少なく選択肢は限られるでしょうが、実際飲まれた方のコメント(vinica)を拝見し、試してみる価値のある1本だと感じました。
あなたのワイン選びの一助になれば嬉しく思います。
《ワイン名》 エ―ル ド リュ―セック
《価格》
【3000~4000円】
3500くらいが多いですが生産量も少いため、扱うお店も少なくヴィンテージの選択肢も少ないです。
《ブドウ品種》
・セミヨン
・ソーヴィニョンブラン
《ボディ》ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ボルドー>ソーテルヌ
《生産者》シャトー・リュ―セック
《特徴》
華やかな香りとピュアな果実味
エレガントな上質ワイン
エール・ド・リューセックの特徴は【2つ】あると考えます。
1、トロピカルで華やかな香り
白桃・マンゴー・パイナップルなどの南国フルーツを思わせるトロピカルな香りが特徴的で、ボリューム感があります。
また、柑橘系フルーツや青りんごなどのフレッシュな果実香もあるため爽やかさも感じられます。
2、洗練されたエレガントな品質
ボリューム感のある香りから想像される通り果実味も豊かですが、洗練された品質で飲み疲れすることなく、美しい酸味が味わいを引き締めバランス感覚にも優れているため、力強さよりはむしろエレガント(上品)な印象を感じます。
【外観】
淡いゴールド。
熟成で濃い色調になっていきます。
【香り】
白桃や柑橘系フルーツにパイナップルなどの華やかな果実香が豊かに広がり、蜂蜜やナッツのニュアンスなども加わります。
【味わい】
ピュアで瑞々しい果実味はボリューム感があり、樽に由来するバターの風味も加わりほどよいコクも感じられます。
美しい酸味は味わいを引き締め、エレガントな余韻が訪れます。
※熟成度合いによっても香り・味わいは変わるため、平均的な風味の指標にしてもらえると良いでしょう。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
よく冷やせば、酸味のキレが強くなり軽快な飲み口になり、温度を上げるほど酸は穏やかになり、広がりある風味を楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~8年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど飲み頃の期間は短くなりますが、比較的早くから楽しめます。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2010年 3
2011年 5
2012年 1
2013年 4
2014年 3
2015年 4
2016年 4
2017年 4パーカー90~92点
2018年 4
《適正グラス》
【ふくらみのある中型シャルドネグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたシャルドネグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
カプレーゼ
真鯛のカルパッチョ
など、比較的淡白な食材にコクのある味付けをした料理などに合わせることで、華やかな風味の広がる心地よいマリアージュを楽しめるでしょう。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《こんな場合におすすめ》
品格ある高級ワインでもなければ、カジュアルなワインでもなく、ほどよい上質ワインです。
ちょっとリッチな気分を味わいたい時などに丁度良いのではないかと思います。
華やかな香りとほのかな甘みは上品で、繊細な味わいの料理に華やかさを加え、広がる風味を楽しめるでしょう。
それから、かしこまった贈り物などには少し格が足りない気もしますが、ちょっとした手土産などには丁度良いのではないでしょうか。
このようなワインは場面を華やかにしますし、特にワインにくわしい方ならば、リュ―セックの白は興味深く、
「おもしろいワイン持って来たね~。ありがとう。」
と、なる事も大いにあり得そうです。
《飲んだ人の口コミ》
【良い口コミ】
「2015のエ―ル・ド・リュ―セック。美しく淡いゴールド、金柑・石灰・ハチミツなどの香りは華やかで果実味も豊か。心地よい酸味があり全体のバランス感覚に優れるワインですね。コスパも良いワインだと思います。」
「ソーヴィニョンブラン70のセミヨン30。白桃にバターやナッツ類の香り。ソーヴィニョンブランからもこのような香りが出るのだと驚いた。2011は私にとってインパクトがあり美味しいワインだった。」
「私だけかもしれませんが、美味しいボルドーブランには桃を感じます。2014のエ―ル・ド・リュ―セックには桃があるわ💛」
【悪い口コミ】
「思ったより辛口。桃の香りがあるね。ま、こんなもんかな。2013。」
「2015は2年目という事で早すぎたね。とはいえ、爽やかなリンゴの風味が広がったので、まあ良しとしようか。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると
感動的!! 0%
美味しい 38%
普通 59%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
感動的なコメントこそないものの、やさしい風味に好感を持つ人も多く、お手頃感も加わり比較的気軽に楽しめるワインだという傾向が読み取れました。
とても桃のような華やかでトロピカルなニュアンスもありますから、そのようなワインが好きな人にはいいですが、もっと落ち着いた風味のワインが好みの方にはおすすめしにくいですね。
以上です。
エ―ル・ド・リューセック。
どうでしょうか、試す価値はありそうでしょうか。
その答えは飲んでみることでしか確認できません。
できるだけ味わいが想像できるように解説していますが、答えはみんなそれぞれ違います。
だが・・それがいい。
(花の慶次風に読む)
それもまた、ワインのおもしろい部分だと思います。
いろんなワインを飲んでみて、経験値を上げてみてはいかがでしょうか。
ドラクエで言ったら、ギガンデスを倒したくらいの経験値を得られるでしょう。。。
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
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