コント・アルマン ポマール クロ・デ・ゼプノ プルミエ・クリュ モノポール

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「女性的でエレガント」

ブルゴーニュのピノノワールと言えばそのようなイメージを持つ方が多く、実際そのような品質のワインが多いのではないでしょうか。

しかし中には男性的で力強いブルゴーニュ・ピノも存在します

今回はそんなワインの紹介です。

ポマールのワインで多くの方に飲まれ(口コミされ)、そして口コミ評価の高いワインはどれだろうという客観的視点から調べてみた結果、そこまで多くの口コミはありませんでしたが、その圧倒的とも表現されるような品質に少ないながら高い評価を与える方が多く存在し、名実ともにポマールで最高峰のワインである事が伝わってきましたので、紹介させていただく事にしました。

それでは簡単に歴史です。

1828年、ポマールの中心部にドメーヌを設立。

1999年~2013年まで、今やブルゴーニュの新星と評されるバンジャマン・ルルー氏が醸造責任者に就任し、ビオディナミ農法の導入などで品質を向上、2014からはルルー氏と共に働いていたポール・ジネッティが就任

2019年現在、今回紹介するモノポール(単独所有畑)でプルミエ・クリュのクロ・デ・ゼプノを筆頭に、ヴォルネイやオーセイ・デュレスのワインを生産する小規模生産者。

以上です。

ポマールの最高峰、あるいは男性的でスケール感のあるピノノワールをお探しでしたら、このクロ・デ・ゼプノを選択肢に入れても良いのではないでしょうか。

《ワイン名》 コント・アルマン ポマール 1er クロ・デ・ゼプノ

 

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《価格》

16000~21000円

《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ブルゴーニュ>ポマール>プルミエ・クリュ クロ・デ・ゼプノ
《生産者》  コント・アルマン

《特徴》

充実感溢れる男性的品質
長期熟成で真価を発揮

このワインの特徴は、非常に成分の充実感溢れる男性的な品質にあり、その充実ぶりによる豊富なタンニンや熱いアルコール感などは、若くして口にした場合、近寄り難い厳格さを感じることもあります。
しかしその厳格さも長期熟成を経る事で成分が溶け合い、まろやかで親しみやすさも持ち合わせた複雑で優雅な品質に成長していきます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

優れたプルミエ・クリュ
ポマールで最も優れた畑と評される「レ・ゼプノ」の中の、さらに良い場所「クロ・デ・ゼプノ」の区画を単独所有(モノポール)しているコント・アルマン。
そんな優れた畑からは、非常に成分が充実した筋肉質で男性的な風味のワインが生まれ、長期熟成を経る事で成分が馴染み真価を発揮する傾向にあります。

ヴィエイユ・ヴィーニュ
土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、上質な果実を実らせる樹齢の高い古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)のブドウを使用しています。

ビオディナミ農法
無農薬・有機肥料で天体の動きも考慮したビオディナミ農法の採用で、微生物の働きなどにより健全で成分豊かな土壌になり、その成分を吸い上げた複雑で上質なブドウが育ちます。

【外観】
深みのある紫がかったルビーレッド
熟成が進むほどレンガ色に近づいていきます。

【香り】
ブルーベリーやカシスなどの熟した果実の香りに、樽に由来するバニラのニュアンスやコーヒーのような香ばしさが心地よく広がります。

熟成させれば果実香は円熟を感じさせる落ち着きある甘やかさが現れ、樽の風味も心地よく馴染み、腐葉土にキノコにハーブや獣といった複雑な香りも広がりを見せます。

【味わい】
若いうちは充実感のある果実味が豊かに広がり、存在感のあるタンニンは骨格を形成し男性的な印象が感じられます。

ほどよい酸はバランスを整え、果実や樽の風味を伴った心地よい余韻が続きます。
熟成が進むほどタンニンや酸はワインに溶け込むことでしなやかな印象になり、円熟を感じさせる甘やかな果実味と旨味に、樽香や熟成香も加わった複雑な風味は充実感に満ち、心地よく長い余韻へと導いてくれます。

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
そのパワフルで複雑な香りと味わいを感じるには、このくらいの温度帯が最も広がりある風味を楽しめるでしょう。

少し冷やし気味にすれば酸味が際立ちエレガントな飲み口になりますし、温度を上げるほど酸やタンニンは穏やかに感じられ、甘味や複雑な風味の広がりある優雅な味わいを楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から7~40年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。

一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下の通り。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1976年 4
1977年 0
1978年 5
1979年 3
1980年 2
1981年 2
1982年 2
1983年 3
1984年 1
1985年 5
1986年 4
1987年 4

1988年 5
1989年 4
1990年 5

1991年 3

1992年 2
1993年 4
1994年 2
1995年 4
1996年 5
1997年 3
1998年 3
1999年 4
2000年 3

2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 2
2005年 5
2006年 3
2007年 2
2008年 3
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
芳醇な香りと、充実感溢れる優雅な味わいを持った秀逸なワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で甘味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


ラムチョップ


アワビバター

など、上質で豊かなコクのある味わいの料理に合わせる事で、芳醇なワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で豊かな風味の広がるマリアージュが楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

 


《こんな場合におすすめ》

ポマールの最高峰を体感したいのであれば、このワインを候補に入れるべきでしょう。

充実感に溢れる品質は、平均的な上質ピノノワールには無い男性的な風格を持っており、特別な時間や贈り物などに選んでも、存分に力を発揮してくれる事でしょう。


《こんな場合には不適切!?》

サラサラ飲めるような薄旨系のピノノワールを求めるような方には、ちょっと強すぎるかもしれません。

特に若い場合はなおさらです。

そのような薄旨系の品質はポマールならばパカレなどを選ぶと良いでしょう。

 

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「10年物の08は思っていたほどのスケール感が無い。エレガントでバランス良く飲み応えもある良いワインだが、本来もっと凄いはずだ。これは優秀な村名ワインの出来栄えと言うべきか。」


「23年熟成の96は飲み頃でブルゴーニュラバーには申し分ないでしょう。だけど今日は野性味溢れる濃いめのジビエ。ちょっとワインが負けちゃう感じが残念だなぁ」

良い口コミ

「14年熟成の02だよ。お!いいねぇ。この奥深い世界観、まだまだ熟成にも耐えそうな感じはあるが今でもいいね。なるほどポマールの最高峰と言われるだけあるな。」


「19年熟成の99は予想以上のパワフルさ、こんなに強いプルゴーニュ・ピノはなかなか無い。さすが良年のポマールは長熟必須ですね。そして2日目の方がさらに美味しいのでした(笑)。」


「楽しみにしてたワインなんだ。7年目の08はプルゴーニュピノっぽい赤い果実って言うよりは、カシスとかブラックベリーのような黒い果実の風味が強い。味わいも深くてタンニンがかなりしっかりしてるんだ。あんまり俺みたいに男らしいから、デキャンタしたんだぜ(笑)。なかなか骨太ないいワインだ。」


「黒みを帯びた深~いルビー色。エキス満載で旨味が連想される香り。味わいも何と言うか圧倒的。17年目の97は男性的かつ旨味もたっぷりでとっても美味しいですね。」

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると

感動的!!    10%
美味しい     60%
普通       30%

良くない     0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

非常に充実感に溢れる完成度の高い品質で、ポマールを代表するワインの一つである事がよく伝わってきました。

そしてその成分の充実ぶりは、女性的なイメージの強いブルゴーニュ・ピノにおいて、男性的と評価されるほどの品質で、若い段階よりは長期熟成を経た段階のワインの方がより飲み手を満足させている傾向がありました。

 

以上です。

コント・アルマンのクロ・デ・ゼプノ。

なかなか興味深いワインではないでしょうか。

ヴォーヌ・ロマネでもシャンボール・ミュジニーでもジュヴレ・シャンベルタンでもなくポマールの最高峰で、女性的ではなく男性的な品質という事で、ある程度ワイン経験が豊かな方こそ興味深く感じていただけそうな品質であると感じます。

選択肢の一つにこのような特徴的なワインがあっても、幅が広がって楽しそうですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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