非常に風光明媚な場所として知られ、州都ナポリは「ナポリを見てから死ね」と言われるほど美しい景観。
カンパーニャ州は、南イタリアを代表する赤ワインDOCGタウラージを生む中規模産地です。
「カンパーニャ州のワインって種類が多いけど、結局どれを選べば良いの?」
この記事にたどり着く方は、多かれ少なかれそのような思いがあるのではないでしょうか。
膨大な種類が存在するワインの中から好みのワインを的確に選択するのは、プロでもない限り難かしいと言えるでしょう。(いや、プロでも難しいですね。)
しかしそのような悩みは、この記事を読むことで少しは解決すると確信しています。
なぜなら、2014年に日本ソムリエ協会認定ソムリエの資格を取得した私が、インターネット上にある信憑性の高い口コミだけを調べ尽くし、特に満足度の高いワインのみをピックアップ。特徴・当たり年・飲み頃・口コミ内容などを詳しく解説しているからです。
自身が実際飲んで美味しいと感じるワインもさることながら、多くの方が美味しいと認めるワインは外す確率も少ないと考えました。
それでは参りましょう。
カンパーニャ州のおすすめワイン【5選】
星の数ほど存在するワインは、産地やブドウ品種に生産者、あるいは収穫年や熟成度合い、そして個人個人の受け止め方によっても味わいへの評価は変化し、一つとして同じものが無い事が難しさであり魅力でもあります。
ここで紹介するワインは、あくまで一般的に満足度が高いという事で、それら以外にも素晴らしいワインは無数に存在します。
個々の受け止め方でも評価は変わるわけですから、これがおすすめワインと決めてしまうのはナンセンスだと思いますし、ここで紹介するワイン以外を探究される事も素晴らしいと思います。
そのような事を踏まえて、この記事が何かしらのヒントになり、あなたのワイン選びのお役に立てれば嬉しく思います。
さて、私は日本で購入可能なカンパーニャ州の約20の生産者をピックアップ。
数ある銘柄の中で多くの日本の消費者の方々に実際飲まれ、そして口コミ満足度の高いワインはどれかを客観的視点から調べてみました。
その結果、特に高い満足度を獲得していると感じたワインは以下の5銘柄。
カンパーニャらしい特徴的な味わいで消費者を楽しませている印象です。
※価格順
ラディーチ タウラージ リゼルヴァ(赤)
風格ある力強さ
熟成で円熟し華開く
【価格】
5500~10000
※古酒ほど高額傾向
【ブドウ品種】
アリア―ニコ
優れたタウラージを知りたいならこの銘柄。
実績もあり最も知名度が高い印象で、最も多くの方に飲まれている(口コミ量が多い)タウラージですが、その満足度もトップクラス。
やや高額なワインですが、20年以上の熟成酒がすぐに購入できるという意味では優れたコスパワインだとも感じています。
このワインの特徴は、力強いタンニンと酸が感じられ、凛とした芯が通ったような風格ある味わいにあり、長期熟成を経ることで円熟し、複雑でエレガントな味わいに変化していくところ。
様々な生産者がタウラージを手掛けていますが、やはりカンパーニャ州の歴史に名を刻むマストロベラルディーノのタウラージは頭一つ抜けた印象です。
ヴィノジア タウラージ(赤)
強めのタンニンと酸を
豊潤な果実味が包む
端正な飲み口
【価格】
3000前後
【ブドウ品種】
アリア―ニコ
エントリークラスの良質タウラージ。
DOCGタウラージとしては3000円前後の価格は調べる限り最安値。
とは言え、その味わいへの口コミ満足度は5000円クラスのタウラージにも引けを取らない印象。
伝統的なタウラージは長期熟成によって花開く傾向ですが、ヴィノジアは若い段階から近づきやすいモダン(現代的)なタウラージを目指しており、身近に感じてもらいたい思いもあり価格も手頃に設定されています。
とりあえずタウラージを飲んでみたい方、上質なアリア―ニコとはどんなものか知りたい方。
そんな方におすすめしたいコスパワインだと感じています。
イ ペントゥリ フローラ(白)
円熟したリッチな風味
充実し気品漂うエレガンス
【価格】
3000前後
【ブドウ品種】
ファランギーナ
カンパーニャ州の隠れた銘酒!?
口コミの量は少なく知名度も低い生産者なのかもしれませんが、このワインを実際口にした熟練者の方々の満足度は目を見張るものがありました。
実は私も飲んで「これは中々凄い」と思った経験があったので、皆様の高評価にも納得できるものでした。
このワインは熟した果実や黄色い花に蜜も加わった非常にリッチな風味を持ちつつ、キレイな酸やほろ苦さが豊潤さ引き締めることで上品でドライな飲み口も表現されており、洗練された雑味の無さや凛としたミネラル感は、豊潤さの中にエレガントさや気品ある味わいが感じられます。
小規模生産者ですから、有名になって買えなくなるのも困りますが、このブログを読んでいただいている方にはこっそりお伝えさせていただきます。(笑)
カーサ ダンブラ イスキア(白)
島のワイン
ミネラリーでスッキリ
上品な飲み口
【価格】
2000前後
【ブドウ品種】
・ビアンコレッラ主体
・フォラステラ
海を思わせるミネラル感がありスッキリした飲み口で人気。
唸るような奥深さはありませんが、上品で適度な厚みもあり魚介類にピッタリのミネラリーな味わいで口コミ満足度も高い印象です。
スッキリ上品と言えばシャブリやソアーヴェといった有名どころも良いですが、ちょっと珍しいイスキア島の土着品種のワインも面白い選択肢になるのではないでしょうか。
ちなみにカーサ ダンブラのエチケットはすべて盾形。
これはドンペリニョンと同じ形状で、モエ エ シャンドン社の社長に偶然ナポリのバールで出会った時に、盾形を使っていいと言われたことがキッカケになっているとのことです。
ヴェゼーヴォ アリアニコ(赤)
豊潤な果実感と樽の風味
充実感ある
コスパアリア―ニコ
【価格】
1400前後
【ブドウ品種】
アリア―ニコ
カンパーニャ州の手頃なアリア―ニコの最有力と感じた銘柄。
親しみやすくも充実感ある味わいへの口コミ満足度も高い印象ですが、調べてみるとファルネーゼの傘下にある生産者。
カサ―レヴェッキオをはじめ、誰が飲んでも理解しやすいようなコスパワインを生む印象のファルネーゼですが、このアリア―ニコにもその傾向は強く反映されているようです。
このワインの特徴は、凝縮感ある果実味とチョコレートやコーヒーを思わせる甘く芳ばし樽のニュアンスが感じられるところ。
豊富なタンニンと適度な酸もあることで、優しい飲み口に骨格を与えるバランス感覚も持ち合わせており、充実感ある味わいが手軽な価格で楽しめる点も嬉しい特徴と言えます。
カンパーニャ州のおすすめワインのまとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事が参考になり、あなただけの好みのワインが見つかれば幸いです。
5500~1万
優れたタウラージを選ぶならこの銘柄。
タウラージでは最も多くの方に飲まれ、その満足度もトップクラス。
やや高額なワインだが、20年以上の熟成酒がすぐに購入できるという意味ではコスパにも優れる。
3000前後
DOCGタウラージとしては3000円前後の価格は調べる限り最安値だが、口コミ満足度は5000円クラスのタウラージにも引けを取らない印象。
強めのタンニンと酸を豊潤な果実味が包む端正な飲み口で、若い段階から近づきやすいモダン(現代的)なタウラージ。
3000前後
カンパーニャ州の隠れた銘酒!?
円熟したリッチな風味と充実し気品漂うエレガンスがあり、口コミの量は少なく知名度も低い印象だが、私を含めこのワインを実際口にした熟練者の方々の満足度は目を見張るものがある。
2000前後
海を思わせるミネラル感がありスッキリした飲み口で人気。
唸るような奥深さは無いが、上品で適度な厚みもあり魚介類にピッタリのミネラリーな味わいで口コミ満足度も高い。
1400前後
カンパーニャ州の手頃なアリア―ニコの最有力。
親しみやすくも充実感ある味わいが手軽な価格で楽しめると口コミ満足度も高い。
以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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