ドン ペリニヨン ロゼ

実践編

 

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「ドンペリ・ピンク」「ピンドン」

こう聞くと、どうしても夜の街やバブリーなイメージが広がってしまいませんか?

しかし、ちゃんとシャンパーニュとして向き合ってみたら、素晴らしい銘柄でもあります。

誰もが知るであろう有名銘柄の知識をインプットすれば、味覚だけでなく脳でも味わいが楽しめます。
あまり語りすぎるのも場面によっては不適切ですが、ちょっとした知識を披露しても尊敬の眼差しを獲得できるかもしれません。(笑)

 

《ワイン名》 ドン ペリニヨン ロゼ

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さて、数知れないシャンパーニュの中で、実際多くの日本の消費者の方々に飲まれ(口コミされ)、そして口コミ評価の高い銘柄はどれか。

そのような好奇心の元、私は信憑性の高い口コミが見られるVinicaを使って調べてみました。

その結果日本で購入可能で主要なおよそ100の生産者の中でも、特に高評価を獲得していると感じたのは25の生産者達

今回紹介するドンペリニョン・ロゼは、高額でもあるせいか通常のドンペリほどの口コミ量はありませんでしたが、その満足度は非常に高く特に熟成物への評価は目を見張るものがありました

通常のゴールドに輝くシャンパーニュも素晴らしいですが、落ち着きあるオレンジを帯びたピンクゴールドの外観も含めて特別感も満載で、特別な場面にこそ相応しい秀逸なシャンパーニュと言えるでしょう。

それでは始めましょう。

 

《価格》

3~5万円

《ブドウ品種》
シャルドネ
ピノ・ノワール
ムニエ
《ボディ》  ミディアムボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>シャンパーニュ地方
《生産者》  モエ・エ・シャンドン

【ここで簡単にプロフィール

ドンペリの名の由来は、オーヴィレール大修道院の修道士ドン・ピエール・ペリニョン。

生涯をかけて最高のシャンパーニュ造りに力を注いだ人物で、1715年に生涯を終えるまでに、
・黒ブドウから白ワインを生みだす技術。
・ピノノワールとシャルドネをアッサンブラージュ(ブレンド)させる手法。
・瓶内二次発酵。
・ガラス製ボトルにコルク栓。
などを誕生させた事は、現在のシャンパーニュ造りの礎となった。
そんなドン・ピエール・ペリニョンの亡き後、オーヴィレール修道院とブドウ畑はモエ・エ・シャンドン社が所有することとなる。
そしてその意志を継いだ最上級のシャンパーニュ誕生させ、その名を冠した「ドン・ぺリニョン」を1936年からリリースすることとなり、現在も最高のシャンパーニュを造る意志を受け継ぎ、最高峰の知名度と品質を守り続けている。

《味わいの特徴》

力強くも優美
熟成で魅惑的品質に成長

このワインの特徴は、イチゴやリンゴの果実やナッツに蜂蜜やトーストの風味が優雅に広がり、凝縮感のある果実味にコクの広がる力強さを感じる品質にありますが、洗練された質感は上品な優美さも感じ取れます。
また、熟成を経る事で様々な成分は溶け合い、円熟した甘美な果実味やトーストなどの複雑な風味も増した魅惑的な品質に成長していきます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

ピノとシャルドネの個性
ピノ・ノワールシャルドネの2種で造られるシャンパーニュで、果皮の成分も抽出されたピノに由来する色合いが美しいロゼの色調を生みだします。
また、凝縮された厚みのある果実味など、味わいに力強さを与えるのがピノ・ノワールの特徴であり、味わいに膨らみやボリューム感を与えますが、シャルドネに由来する上品さや繊細さも持ち合わせた品質になります。

優れたブドウ
ドンペリニョンはブドウの質が良い年しか生産されません
洗練され凝縮された豊かな成分を持った果実は熟成能力にも優れ、長期熟成を経る事で成分が溶け合い一体化し、奥深い旨味や甘美さを持った魅惑的な品質に成長していきます。

長期瓶内熟成
通常のノンヴィンテージのシャンパーニュの瓶内熟成の規定は最低15ヶ月で、ヴィンテージシャンパーニュで36ヶ月。通常のドンペリは96ヶ月(8年)もの熟成期間を設けていますが、このドンペリ・ロゼはそれを上回る最低10年も熟成させます。
それは旨味や奥深さを生む澱との接触期間を長くする狙いがあります。

 

【外観】
オレンジを帯びたピンクゴールド
熟成させるほど琥珀色の色調が深まっていきます。
クリーミーで豊かな泡立ち。

【香り】
イチゴやラズベリーなどの赤い果実にバラの華やかさ、トーストの芳ばしさに上品な蜜のニュアンス、鉱物的なニュアンスやスパイスの風味も加わった複雑で優雅な芳香が広がります。

【味わい】
キメ細かな泡は優しい口当たりで、充実感のある果実味が複雑な風味や深いコクと共に口の中いっぱいに広がり、適度な酸が味わいをまとめます。
ボリューム感はあるものの洗練された果実味は上品さも感じられエレガントな飲み口、果実やトーストに上質な蜂蜜など、様々な風味を伴った長い余韻へと導かれます。
熟成させるほどそれらの成分はさらに溶け合い、円熟した甘美な果実味や深いコクも増した魅惑的品質に成長していきます。

《飲む時の適正温度》

℃~14℃
よく冷やせば酸味や凛としたミネラル感が際立ち、上品さや気品があるスレンダーな美しさが感じられます。
温度を上げるほど優雅なバラやトーストなど複雑な風味が広がり、優雅でグラマラスな味わいを楽しめます。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃はブドウ収穫年から約12年~40年
熟成させるほど成分が溶け合い、円熟した果実味や複雑な風味の広がりある妖艶さが強まります。

【当たり年】
そもそもブドウの質が高かった年しか生産されませんから、全て当たり年と言えますが、
一般的に評価の高い年は赤くしておきます。

1995
1996特に良い
1998
2000
2002
2003
2004
2005
2006

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《適正グラス》

【ふくらみのあるフルート型グラス】
美しいグラスのフォルムに加え優美な泡立ちを見れます。
また空気に触れる面積も小さいため、温度も上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
そして類い稀な芳香性を楽しむには、細身のフルートグラスより膨らみのあるフルートグラスがより最適ですし、あえてブルゴーニュグラスを選んでも優雅な風味は高まるでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


和牛のタタキ


チーズ各種

など、厚みのある豊潤な果実味と複雑性にコクを持った秀逸なドンペリニョン・ロゼには、上質で適度なコクを持った料理との相性が良いですが、20年以上の熟成を経た味わい深さを単体でしっかりと向き合って楽しんだり、料理ではありませんがチーズを軽くつまんで、シャンパーニュの味わいを引き立てる楽しみ方も良いでしょう。
また、揚げたての天ぷらや皮目をパリッと焼き上げた地鶏など【サクッ】【パリッ】とした食感には、【シュワツ】としたシャンパーニュはとても相性が良いですね。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「野性味のある野イチゴのような香りで、ハッキリとした味わいで力強くて美味しい。でももっと熟成させれば成分が馴染んで妖艶になるでしょうから、早かったのかとも思います。」


「ベリーやチェリーの赤果実にアンズ、ナッツや樽の香りも少しあります。ボリューム感のある果実味は甘味を伴いコクも強く、やや抑え気味の美しい酸が感じられます。時間経過でイチゴの甘やかさが強まっていき、私にはちょっとくどいと感じてしまったので。もう少し酸があった方が良いのかもしれません。14年目の05でした。」

良い口コミ

「14年目の05は、ラズベリーにブラックべり-などの圧倒されるような果実香に、ムスクやドライフラワーのニュアンスもある。非常にドライな飲み口だが次々に飲めてしまうような心地よさもあり、美しい酸にミネラル、スパイスにトーストの風味もある。すぐにボトルが空いてしまうようなシャンパーニュだった。」


「21年の時を経た98。これはもう香りだけで笑みがこぼれる。素晴らしい熟成を経た液体は深いコクを持っていて、時間が経つほどにカラメルのような妖艶な香りが・・。大変貴重な体験をさせていただきました。」


「祝い事にはピンドンでしょ!!みんなにわかってもらえるし、味だって勿論素晴らしいからね。」


「めくるめく変化が楽しめる秀逸なシャンパーニュ。ザクロやアンズの果実香にナッツ類やコーヒー、時間が経つほどに野イチゴやチェリーが現れさらにボリュームが増す。円熟した果実感を穏やかな酸がまとめ、官能的な余韻へと導かれる。途中でブルゴーニュグラスに変えた事も正解だったのでしょう。19年目の2000は忘れられない一本となりました。」

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!   23%
美味しい    70%
普通       7%

良くない     0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

一部でマイナスイメージのコメントも見られましたが、良くないとまでは評価しておらず、大半の方がボリューム感溢れる味わいに感動あるいは納得している印象が残りました。

そして通常のドンペリの時もそうでしたが、出荷されて間もないものよりも、熟成させたものの方がより感動は大きい傾向もありました。

ただ、30年を超えるようなものへの口コミが無かったのが残念でしたが、40年耐えると言われる作品ですから、そこはお楽しみという事にしてみてはいかがでしょうか。(笑)

 

まとめ

それでは最後に情報整理です。

ドン ペリニヨン ロゼ

価格
30000~50000円


凝縮感のある果実味にコクの広がる力強さを感じる品質だが、洗練された質感は上品な優美さも感じ取れ、、熟成を経る事で円熟し複雑な風味も増した魅惑的な品質に成長する。

飲み頃と当たり年
飲み頃はブドウ収穫年から約12年~40年

そもそもブドウの質が高かった年しか生産されませんから、全て当たり年と言えますが、
一般的に評価の高い年は赤くしておきます。

1995
1996特に良い
1998
2000
2002
2003
2004
2005
2006

口コミ
否定的なコメントはごく少数で、大半の方がボリューム感溢れる味わいに感動あるいは納得している印象。
出荷されて間もないものよりも、熟成させたものの方がより感動は大きい傾向もある。

という事でした。
いかがでしょうか。ドンペリ・ロゼの知識は増え、味わいのイメージは広がりましたでしょうか。
やはり多くの方に愛され続ける銘柄だけあって、その品質は高い事が伝わってきましたし、品質が高いからこそ愛され続けることができるのだとも感じました。
なかなかスイスイ購入できるような銘柄ではありませんが、特別な場面を彩るには、赤でも白でもなくシャンパーニュ、しかも美しいロゼの輝きは特別な場面を一層盛り立ててくれる事でしょう。
あなたにとって善きワインとの出会いが多くなることをお祈りしております。

 

 

それでは最後に、ドンペリのその他の種類を簡単に解説して終わりにします。

ドンペリのその他のラインナップ

ドンペリには特別な物を除けば以下の6つの種類があります。

1.ドンペリニヨン P3
Pはプレニチュード(熟成のピーク)を意味し、25年目にして3度目の熟成ピークを迎えたドンペリの最高峰。
約30~70万
2.ドンペリニョン レゼルヴ ド ラベイ
熟成は20年ドンペリゴールドと呼ばれます。
ゴールドのエチケットが印象的で、フランスと日本限定で販売されています。
約8~25万
3.ドンペリニヨン エノテーク
16年熟成で通称ドンペリブラックあるいはプラチナ。
下記のP2ができた1998以降は生産されておらず、その希少性と熟成による品質向上で価格は高騰中。
約5~40万
4.ドンペリニヨン P2
1998年以降ドンペリニヨンエノテークから名称変更されたもの。下記のスタンダードが8年の熟成であるのに対し、2度目のピークとされる16年の熟成を経るわけです。約4万~7万
5.ドンペリニョン ロゼ
ここでやっと登場。ピンドンと呼ばれ、ピノ・ノワールの出来が良い年のみ生産されます。
最低10年熟成
約3~5万
6.ドンペリニヨン ヴィンテージ
最もスタンダードで多く出回っている銘柄。8年熟成。
約2万前後

超高級なイメージのドンペリ・ロゼですが、このラインナップを見ると安く思えるという、錯覚甚だしい心理状態になるので注意しましょう。(笑)

 

 

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