シャトー・ラヤス シャトーヌフ・デュ・パプの価格と味は?当り年に口コミなど詳しく解説

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ブルゴーニュの神様がアンリ・ジャイエなら、シャトー・ヌフ・デユ・パプの神様はジャック・レイノー。

この両者は惜しくも既にこの世を去っていますが、後継者と呼ばれる2人の名が、エマニュエル(ルジェとレイノー)である事は何かの巡り合わせなのかもしれませんね。

さておき、今回紹介するのはそんな神とも呼ばれるジャック・レイノーの後継者、エマニュエル・レイノーが手掛けるシャトー・ヌフ・デユ・パプ。(正確には1997ヴィンテージまではジャック・レイノーが存命ですが。)

その味わいは他の生産者のシャトー・ヌフ・デユ・パプとは別格の味わいで消費者を魅了しており、このワインを実際口にされた方の口コミを拝見すると、間違いなくローヌの頂点であり、DRCや5大シャトーにも引けを取らない世界を代表する銘酒である事がハッキリと感じられました。

この素晴らしいワインの知識を深め、新たなワインの世界が開ければ嬉しく思います。

《ワイン名》 シャトー・ラヤス シャトーヌフ・デュ・パプ 

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《価格》

12万~19万円

《ブドウ品種》グルナッシュ
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>コート・デュ・ローヌ地方>シャトーヌフ・デュ・パプ
《生産者》  シャトー・ラヤス

【ここで簡単にプロフィール

シャトー・ラヤスはシャトー・ヌフ・デュ・パプに本拠地を置くローヌを代表する生産者のひとつ

現在シャトー・ラヤスを所有するレイノー家が、同シャトーを手に入れたのは1880年の事だが、その名声を一気に高めたのは先代であるジャック・レイノーの功績によるもので、1978年からラヤスを運営し1997年に亡くなるまでにその名声を確立。

ジャックが亡くなってからの数年は、1980年代に植えられた若い樹が多かった事も重なり、品質が落ちたと評価される時もあったが、後継者となった甥のエマニュエルの努力もあり、再びその品質を取り戻している

《味わいの特徴》

エレガンスを極めた
ローヌの頂点

このワインの特徴は、他の生産者のシャトー・ヌフ・デユ・パプとは一線を画す複雑性や洗練された透明感、そして豊富なミネラルを持った味わいにあり、上級ブルゴーニュを思わせる至極のエレガンスが感じられます。
また、熟成によってその真価はさらに発揮され、ローヌの頂点と呼ぶに相応し魅惑的な品質に成長していきます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

特殊な環境
シャトーラヤスの所有する畑は非常に個性的な2つの特徴があります。

  1. 通常日照が長くなる南向きの畑が優れると言われますが、ラヤスの畑は北向きである事
  2. シャトー・ヌフ・デュ・パプといえば、小石がたくさん含まれた土壌である事から、蓄熱性が高まりブドウがよく熟す効果がありますが、先代のジャックが小石を取り除いてしまっている事

このように日照が多くない北向きである事と、あえて蓄熱性の弱い土壌にしている事からブドウの成熟には時間が掛かります。
つまり他の生産者よりも収穫時期を遅らせる必要があり、長い期間をかけて土壌の成分を吸い上げたブドウのミネラル分は充実感に溢れ、果実のパワーで押すというよりブルーゴーニュを思わせる緊張感のあるミネラル感を表現しているのです。

先代のジャック氏が重労働とも言える小石を取り除く事を決めたのは、そのような品質を目指すためのものであり、見事成功させたことが「神」と言われる由縁にもなっているのでしょう。

 

【外観】
透明感のあるガーネット
熟成が進むほどレンガ色に近づいていきます。

【香り】
ラズベリやチェリーの果実香に、クローヴやシナモンのスパイスや革製品のニュアンスも加わった複雑でエレガントな香りが広がります。
熟成するほど果実香は円熟した果実や、ドライフルーツのような甘やかで落ち着いた風味になり、ドライフラワーや紅茶にタバコなどのニュアンスも加わった複雑で妖艶な香りが広がります。

【味わい】
洗練された果実味は厚みはあるものの雑味が無く、透明感を感じさせる心地よさがあり、適度な酸とタンニンは味わいに輪郭をもたらしバランスを整えます。
豊富なミネラルに由来する奥深い旨味は果実味と共にじんわりと広がり、複雑でエレガントな風味を残した長い余韻へと導かれます。
熟成するほど成分は溶け合い、類い稀なしなやかさを持った液体は魅惑的甘美さが現れ、いつまでも続くかのような余韻に包み込まれます。

《飲む時の適正温度》

16℃18℃
別格のスケール感溢れる風味を感じるには、このくらいの温度帯が最適でしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から約10年~50年
実際飲まれた方々の評価から考えると、これくらいではないかと推測されます。

【当たり年】
一般的にコート・デュ・ローヌ南部のヴィンテージチャートは以下の通りです。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちはやや硬さがありますが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいですが長期熟成にはやや不向きな傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1985年 3
1986年 2
1988年 4
1989年 5
1990年 5

1991年 2
1992年 2
1993年 3
1994年 3
1995年 4
1996年 3
1997年 3
1998年 5
1999年 3
2000年 5
2001年 5
2002年 1
2003年 4
2004年 4
2005年 5
2006年 4
2007年 5
2008年 3
2009年 4
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 4
2016年 5
2017年 4

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
類い稀な香りと別格の味わいを持ったワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で複雑な味わいを感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


和牛ヒレのタタキ


アワビバター

など、特に上質で豊かなコクのある味わいの料理に合わせる事で、優雅なワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で官能的な風味の広がる至極のマリアージュが楽しめるでしょう。
とは言え、このレベルのワインになると料理に合わせなくとも、じっくり向き合ってワイン単体で楽しむのもまた素晴らしいでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

クール便で頼んだのに・・。熱劣化である。

良い口コミ

36年熟成の1981はまさに別格。現当主のエマニュエルも素晴らしいが、先代ジャックの偉大さを見た。すべての要素が見事に溶け合った味わいは官能的で、果実を煮詰めたような甘露な風味に、シナモン、クローヴにタバコのニュアンスに包み込まれる。


グルナッシュがこんなにもエレガントで透明感ある味わいを生むんだな~って。ブルゴーニュっぽいって言われるのが納得できます。13年熟成の06は素晴らしかった。


もっと買い揃えておくべきだった。。。いつもラヤスにはそう思わされる。15年熟成の04は平均的なヴィンテージながら未だ若々しいチャーミングさを残しており、極上の舌触りと共に熟した果実の甘やかさにスパイスが押し寄せ、魅惑的な余韻はいつまでも続くようだ。


あぁ。こんなのはもう2度と会えないでしょうね。1983ですもの。37年の時を経た味わいは想像を超えていて、ペトリュスはもちろん凄かったんだけど、ラヤスの前では霞んでしまうほどでした。

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    74%
美味しい     23%
普通        0%

良くない      3%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

まずはこのワインがシャトー・ヌフ・デュ・パプの頂点である事がすぐにわかったと同時に、ローヌ全域においても頂点と言ってしまって良いのでは?と思えるほどでした。

非常に経験豊かで優れた分析力を持った皆様がこのワインを選び、そして感動しており、ローヌにおいてジャン・ルイ・シャーヴのエルミタージュも素晴らしかったのですが、それを上回る印象で、DRCや5大シャトーと肩を並べるレベルのワインである事がよくわかりました。

そしてその洗練されつくした魅惑的な味わいは感動的で、10年程度の熟成物でも素晴らしく、中には46年物への格別な評価をされる方もおられるという事で、別格のポテンシャルを持ったワインである事を確認する結果となりました。

これほどのワインを熱劣化で台無しにしてしまった方の心境を考えると残念でなりません。

まとめ

それでは最後に情報整理です。

シャトー・ラヤス シャトーヌフ・デュ・パプ

価格
12万~19万円


他の生産者のシャトー・ヌフ・デユ・パプとは一線を画す複雑性や洗練された透明感、そして豊富なミネラルを持った味わいで、上級ブルゴーニュを思わせる至極のエレガンスが感じられる。

飲み頃と当たり年
・飲み頃
ブドウ収穫年から約10年~50年
実際飲まれた方々の評価から考えると、これくらいではないかと推測される。

・当たり年
一般的にコート・デュ・ローヌ北部のヴィンテージチャートは以下の通り。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちはやや硬さがあるが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいが長期熟成にはやや不向きな傾向がある。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1985年 3
1986年 2
1988年 4
1989年 5
1990年 5

1991年 4
1992年 2
1993年 2
1994年 3
1995年 4
1996年 4
1997年 4
1998年 5
1999年 4
2000年 4
2001年 4
2002年 2
2003年 5
2004年 3
2005年 4
2006年 4
2007年 4
2008年 2
2009年 5
2010年 5
2011年 4
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 5
2016年 4
2017年 5

口コミ
洗練されつくした魅惑的味わいに感動的評価をされる熟練者の方々がほとんどで、DRCや5大シャトーと並ぶレベルの格別なワインである事がわかる。

いかがでしたでしょうか。
間違いなく偉大なワインだとわかるリサーチでした。
実際飲んでもいないのに、間違いないというのはおかしいのかもしれませんが、間違いないでしょう。(笑)
インターネット上の信頼ある情報を調べ尽くせは、今の時代大抵の事はわかってしまうという事なのですね。
さておき、ローヌの頂点とも言えるこのワインを知っておくことは、超高級ワインの選択肢の幅を広げてくれる事でしょう。間違いなく。。。
あなたにとって善きワインとの出会いが多くなることをお祈りしております。
ちなみに、手軽とは到底言えませんが、ラヤスをもう少しお安く試したい場合はセカンド的ワインであるピニャンも非常に評価が高いので、参考までに貼っておきます。

ピニャン

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