ロワールの辛口シュナン・ブランの最高峰を選ぶならニコラ・ジョリーをおすすめします。
しかし、もっと手軽なのはないの?
こう聞かれたならば、このワインを第一候補に挙げます。
手頃な価格にしては豊富なミネラルや奥行きのある味わいを持っており、多くの消費者の方々の口コミ評価も上々。
ここ記事を読み進めていただいて、知識で深まるワインの味わいを楽しんでいただければ嬉しく思います。
《ワイン名》 ドメーヌ デ ギュイヨン ソミュール ヴァン デュ ノール
《価格》
【1500~2300円】
《ブドウ品種》シュナンブラン
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ロワール地方>アンジュー・ソーミュール地区>ソーミュール
《生産者》 ドメーヌ デ ギュイヨン
ドメーヌ・デ・ギュイヨンは、ロワール地方のアンジュ―・ソーミュール地区、ソーミュール市の南東にある小さな町の生産者。
2020年現在オーナーのフランク・ビモン氏は、1995年にドメーヌを受け継ぎ、妻とワイン造りをしています。
「短い人生で自分の手で収穫・醸造を出来るのは、最高でも40回。だからチャンスロスも失敗もしたくない。」
そう語るフランク氏は真摯な姿勢でワイン造りを取り組んでおり、その品質の高さはフランスの三ツ星レストランをはじめとする多くのレストランに採用される事からも窺い知ることができます。
《味わいの特徴》
フルーティーでミネラリー
適度な厚みを持った
バランスの良い味わい
このワインの特徴は、リンゴやメロンを思わせるフルーティーな風味が感じられ、鉱物的で凛としたミネラル感が豊富な点にあり、適度な厚みを持った味わいを美しい酸が引き締めるバランスの良さがあります。
そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■シュナン・ブランの特徴■
リンゴやカリンにメロンといった、ほんのり甘い風味を持つのがこの品種の特徴です。
■自然環境■
テロワール(ブドウを取り巻く自然環境)を反映しやすいこともシュナン・ブランの特徴で、その要素を2つ挙げます。
1、冷涼なロワール地方では美しい酸を持ったブドウが育ち、キレの良いワインを生む。
2、ブドウ栽培に適したテュフォーと呼ばれる石灰質土壌が広がり、この土壌はブドウに豊富なミネラル分を供給することで、ミネラリーなワインが生まれる。
■リュット・レゾネ■
自ら自然派である事は決して語りませんが、自然に敬意を払い、農薬や化学肥料を極力使用しない減農薬農法(リュット・レゾネ)を実践しています。
そうすることで土地の酵母など微生物達の働きも加わった健全で成分豊かな土壌が育まれ、その成分を吸い上げたピュアなブドウが育ちます。
【外観】
明るく輝くイエローゴールド
【香り】
白桃や青リンゴにマスカットを思わせるフルーティーな香りに、柑橘類の爽やかさ、上品な蜜のニュアンスもほんのり感じられます。
【味わい】
柑橘系のフレッシュさと、白桃やマスカットを思わせるフルーティーな果実味、適度なコクと凛とした鉱物的なミネラル感があり、美しい酸がエレガントでキレの良い味わいを表現します。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
よく冷やせば酸味が際立ち軽快な飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば穏やかな印象になり、フルーティな味わいが楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から約2年~6年
※実際飲まれた方の感想や、一般的傾向から考えるとこれくらいの期間ではないかと思います。
【当たり年】
一般的にロワール白ワインのヴィンテージチャートは以下の通りです。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2013年 2
2014年 4
2015年 3
2016年 5
2017年 4
《適正グラス》
【小ぶりのグラス】
【ふくらみのあるシャルドネグラス】
温度が上がりにくいように設計された小ぶりのグラスを選べば、軽快でキレの良い味わいが楽しめます。
香りが広がり温度も上昇しやすく設計された、ふくらみのあるシャルドネグラスにすれば、香りとフルーティーな味わいの広がりが楽しめるでしょう。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
ボンゴレビアンコ
カプレーゼ
など、適度なコクを持った料理や、ミネラル豊富な魚貝類などを使った料理との相性も良く、心地よいマリアージュを楽しめます。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
悪い口コミはありませんでした。
【良い口コミ】
穏やかな酸は心地よい飲み口で、カジュアルなワインによくある粗さが無くて飲みやすい。2年熟成の2014はドライな味わいでミネラリー。良いと思います。
よ~く冷やすと、柑橘系のフレッシュな酸とほのかな苦味のある爽やかさがあり美味しい。温度が上がってくると酸は角が取れた感じになり、白桃やラフランスのフルーティさが出て美味しい。2年熟成の2014は結局ずっと美味しいのです(笑)
適度な熟成を経た4年目の2016。輝くイエローゴールドの外観から、リンゴや上品な蜜の香り。熟成で厚みが増した果実味はほのかな甘みとコクもあるが、若々しい瑞々しさも残している。上質な酸が味わいをまとめると、少しの苦味を残した後口。価格も考慮すれば十分に満足できるシュナン・ブランですね。
3年熟成の2014。ロワールのシュナン・ブランってこんな感じなんですね。南アフリカのとは違います。スッと入ってくるような香りも心地よく、キレの良い酸も好感が持てます。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 30%
普通 67%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
たまたまなのしれませんが、このワインの悪い点を指摘する具体的コメントはありませんでした。
それほど奥深さは無いとも感じましたが、薄っぺらくもなく、バランス感覚に優れた味わいは食事との相性も良いので、価格も考慮すれば十分に満足できると感じた方が多かった印象です。
特筆するようなワインではありませんが、とりあえずロワールの手頃なシュナン・ブランを選ぶのであれば、選択肢に入れるべき良質なワインだと思います。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
ドメーヌ デ ギュイヨン ソミュール ヴァン デュ ノールは
【価格】
およそ1500~2300円
【味】
適度な厚みを持ったフルーティーでミネラリーな味わいを、キレイな酸がバランスの良くまとめる。
【飲み頃と当たり年】
・飲み頃
ブドウ収穫年から約2年~6年
※実際飲まれた方の感想や、一般的傾向から考えるとこれくらいの期間ではないかと思います。
・当たり年
一般的にロワール白ワインのヴィンテージチャートは以下の通りです。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2013年 2
2014年 4
2015年 3
2016年 5
2017年 4
【口コミ】
悪い口コミは特に無い。
それほど奥深さは無いとも感じたが、薄っぺらくもなく、バランス感覚に優れた味わいは食事との相性も良い傾向。
価格も考慮すれば十分に満足できると感じた方が多かった印象。
コメント