エマニュエル・ルジェ クロ・パラントゥの【価格】と味は?【当たり年】【口コミ】など詳しく解説!!

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「ブルゴーニュの神様」

ワインを志す方ならば必ず知っているであろう偉人、アンリ・ジャイエ

そんな故アンリ・ジャイエの元で修業し、現在もブルゴーニュのトップ生産者として活躍する生産者が存在します。

メオ・カミュゼフーリエシャルロパンがそれにあたり非常に評価も高く人気で、それぞれが秀逸なワインを生んでいます。

そして忘れてはならないのが、アンリ・ジャイエの甥にあたり真の後継者と呼ばれるエマニュエル・ルジェ。

1976年からジャイエ氏の元で修業、共にワイン造りを行い、更にジャイエの引退後、実際に畑の管理から醸造の全てを任されており、ジャイエ氏の所有する大部分の畑を引き継いだという実績があります。

本拠地はフラジェエシェゾー村、そんなルジェの生み出すワインはどのクラスも秀逸で、パーカー氏に「ブルゴーニュで造られる最も優れたピノ・ノワールを象徴している」と称されています。

そして実際に飲まれた方の口コミ評価も非常に高いものがあり、知名度だけでなく、それを無視した客観的視点から見ても紹介すべきワインだと感じました。

ヴォーヌ・ロマネにおいて、グランクリュから村名ワインまで生産するルジェではありますが、今回紹介するワインはプルミエ・クリュのクロ・パラントゥです。

19世紀当時は特に有名でもない畑でしたが、アンリ・ジャイエがそのポテンシャルの高さを見出し、1950年からその畑を所有し拡大するようになってから品質は向上、みるみる評価は高まり2006年にアンリ・ジャイエ氏が亡くなってしまってからは、さらにその価値は高まりアンリ・ジャイエのクロ・パラントゥの市場価値はロマネ・コンティを凌ぐほどであり、そういった意味でもこの畑がいかに偉大であるかが伝わってきます。

現在このクロ・パラントゥを所有するのは、メオ・カミュゼとその畑を継承したエマニュエル・ルジェのみ。

ルジェのワインの中でも、グランクリュであるエシェゾーよりも高い評価を受け、高額取引されるワインであり、その偉大さはもはや神格化に近い領域にあり、実際口にされた熟練ワインラバーの皆様も、口にできたこと自体に敬意を抱いているような印象を受けました。

ロマネ・コンティ同様に、正直経験値も浅く未熟な私が、このような偉大なワインを解説するというのは、とてもおこがましく気が引ける思いなのですが(他のワインも全部そうなのですが)、客観的視点から見ての解説という事でご容赦いただけると幸いに思います。

《ワイン名》 エマニュエル・ルジェ ヴォーヌ・ロマネ 1er クロ・パラントゥ

《価格》

20万~50万円
※ヴィンテージによって価格は変動します。

《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ブルゴーニュ>ヴォーヌ・ロマネ>1er cru クロ・パラントゥ
《生産者》  エマニュエル・ルジェ

《特徴》

複雑で優雅な香りと味わい
力強さと洗練された透明感を持った
異次元のエレガンス

クロ・パラントゥを飲んだ事もなく、経験が浅い私がこのワインの特徴を短い言葉で表現することは非常に気が引ける思いでしたが、様々な飲み手の皆様の口コミなどの情報をもとに導き出した言葉として、ご容赦していただければ幸いです。

それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

最上のテロワール(ブドウを取り巻く環境の全て)■
アンリ・ジャイエ見出した土壌は、非常に表土が薄く、石灰質由来のミネラルが豊かな土壌であり、プルミエ・クリュではあるものの、実質的にはグランクリュ、しかもトップクラスの評価されており、スケール感とエレガンスに満ちたブドウが育ちます。

収量制限
厳しい剪定によりあえて収量を抑えることで、残されたブドウに成分が集中し、成分の充実した上質な果実が得られます
そうして育った上質な果実は、丁寧に手摘みされ厳しい選果を経ている事は言うまでもありません。

完全除梗
アンリ・ジャイエの教え同様に、ブドウの梗(果実の付いた枝のような部分)は一切使用しない事もルジェの大きな特徴。
そうする事で、より洗練度の高い透明感溢れる品質になります。
ただしDRCなどの極一部のトップ生産者は、ワインの複雑性や熟成能力を高めるために、梗の部分を全て使用する全房発酵を行っています
全房発酵は非常に難易度の高い手法としても知られ、適切に行わないと青臭さ・酸味・ギスギスしたタンニンが出てしまいます。
そのためには、梗の部分までしっかりと熟している状態にさせなくてはならず、菌の付きやすい梗を無農薬で健全に保つには非常に管理が緻密でなければなりません。

低温浸漬
果実の香りや色の要素を抽出する工程(マセラシオン)を5~7日間ごく低温で行う低温浸漬という方法を行うことで、純度やフレッシュ感を保つことを可能にしています。

新樽100%
樽のニュアンスが反映しやすい新樽の使用比率は100%。またその樽も3〜4年自然乾燥させたオークを使ったフランソワ・フレール社の樽のみを使用します。村名クラスのワインではブドウの繊細なニュアンスを感じやすくするため、新樽は50%程度に抑えられていますが、このワインは100%にする事で秀逸なバランスを保てるほど、豊かな風味を持っていると言えます。

 

【外観】【香り】【味わい】
については、簡単な言葉で語ってはいけない、という指令が私に舞い降りてきました。

目に見えないワイン界の力が働いたようです。

よって、そのような要素は後で紹介する皆様の口コミからヒントを得て、導き出していただければ幸いに思います。

《飲む時の適正温度》

16℃18℃
別格のスケール感溢れる風味を感じるには、このくらいの温度帯が最適でしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~30年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。

一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下の通り。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1978年 5
1979年 3
1980年 2
1981年 2
1982年 2
1983年 3
1984年 1
1985年 5
1986年 4
1987年 4
1988年 5
1989年 4
1990年 5

1991年 3
1992年 2
1993年 4
1994年 2
1995年 4
1996年 5
1997年 3
1998年 3
1999年 4
2000年 3
2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 2
2005年 5
2006年 3
2007年 2
2008年 3
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
類い稀な香りと味わいを持った神聖なワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で複雑な風味や旨味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》

このクラスのワインですと、なんだか料理に合わせるというのも少し違うようにさえ思えますので、ワイン単体でじっくり向き合うというのも一つの正解であるとも感じます。
ですから、あえて言うとすればというアプローチです。


和牛のタタキ


アワビバター

など、特に上質で豊かなコクのある味わいの料理に合わせる事で、優雅なワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で官能的な風味の広がる至極のマリアージュが楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

 


《こんな場合におすすめ》

知名度ではロマネ・コンティに劣るかもしれませんが、本当にワインに造詣が深いような方には、アンリ・ジャイエを継承したこの伝説的畑のワインの価値が非常に高い事は伝わります。

そのような方への最上級の敬意を込めての贈り物、あるいはワインを志す方々との、真剣にワインに向き合て味わう集いなどで楽しむワインとして、力を発揮するのではないでしょうか。

生涯記憶に残る。

そんな力を持ったワインだと思います。


《こんな場合には不適切!?》

神聖な領域に達しているワインですから、場面を選ぶ必要があるのではないでしょうか。

真剣にワインと向き合える方と楽しみたいものです。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「6年目のの2011はまだ早かった。」


「これは突き抜けた素晴らしいワイン。20年熟成の99は、エレガンス、複雑性、バランスの良さ、全ての要素が高次元で格別のワインではあるが、昨今の価格の高騰ぶりはいかがなものか。このような偉大なワインを金額で評価する事にも違和感を持つが、この偉大さに価値を見出せる者が手にすべきワインかと。」

良い口コミ

「香りの素晴らしさが突き抜けていますね。その華やかさは咲き乱れる花のようであり、それがずっと続くところも素晴らしい。16年熟成の01です。」


「これは間違いなく過去最高のワイン。14年熟成の03はグラスに注がれた途端に広がる果実香。口にすると野原に咲く花々のイメージが広がり、何て言えばいいのかな、もうこれ以上は恐れ多いため発言を控えさせていただきます。感動のワインです。」


「一生の思い出。10年熟成の07は深く落ち着いた色調に、様々な果実にスパイス、ハーブに革製品に鰹節などの複雑に広がる香り。熟成でタンニンと酸は穏やかになり、優しい甘味を包み込むようで、強くもあり優しくもある。なんとも貴重な体験をさせていただきました。」


「凄いやつを飲んでしまった。赤でも黒でもない赤黒い果実に、落ち着いたニュアンスは深~い森林や大いなる大地を感じたね。柔らかな質感は和食の出汁を連想させるような旨味が溢れている。12年熟成の06だ。」


「アンリジャイエと中身は同じと言われ、幻に近いワイン。数々の果実に複雑に絡み合う熟成香、非常に調和の取れた味わいは、時間と共に落ち着いた味わいも現れ、エレガントな余韻がある。これでもかというほどの複雑な要素を含んでいるかのような品質で、まだまだ可能性を秘めているようにさえ感じる。28年熟成のクロパラ1990。生涯忘れる事のない偉大なワインだ。」

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると

感動的!!    70%
美味しい     30%
普通        0%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

非常に経験豊かで分析力にも優れる飲み手の皆様がこのワインを口にしており、その豊富な知識もあってか、このワインの伝説的な意味合いを含めて、まるで神格化されたような付加価値もご自身の脳で味わっているかのような印象を持ちました。

もちろん格別に洗練されたスケール感溢れる品質である事は間違いないようですが、かなりの価格高騰ぶりですから、このワインの魅力を存分に楽しむという意味では、ある程度のレベルのワインを経験しておくことや、ブルゴーニュワインの知識も得ておくことで、その格別な味わいに知識という付加価値が加わり、その偉大さを噛み締めるように味わえるのではないかと感じました。

そして、これほどのスケールのワインですから、飲むタイミングもじっくり考えて楽しみたいものです。

とにかくその偉大さは、飲み手をひれ伏させるような力をも持っており、(実際ひれ伏しておられる方もおられました(笑))このようなワインを評価するというのは、何かいけない事をしているような気分にさえさせるのでしょう。

私自身もロマネ・コンティの時のように、これほど世界中の皆様の憧れの銘柄を解説するという事に、非常におこがましく気が引ける思いに加え、失礼な事を執筆してはいけないという、恐怖にも似た感情を持ちながらタイピングする結果となりました。(笑)

 

以上です。

このように神格化に近いクラスのワインを解説するというのはなかなか度胸がいるなと感じました。

比較的鈍感でO型由来の大雑把さがある私にもわかります。

偉そうにクロ・パラントゥを語ってはいけないという事を(苦笑)

という事で、解説させてもらった事だけでも感謝であり、いつの日か出会いたい偉大なワインという事を認識できました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

あなたにとって善きワインとの出会いがある事をお祈りしております。

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