今回はどんな品種に出会えるでしょう。
★ナレーション担当★
【悩み】意外と先見の目が無い事
「長きにわたってワインに携わってきたが・・・。このわしの目を持ってしても読めなかった・・品種の数がこれほど多いとは。」
日本ワインの時は染み入るようなナレーションありがとうございました。
先が読めない事、悩みだったんですね(笑)
先の事は誰にも読めませんね。今日も染み入るナレーションお願いします。
ではいきましょう。
【クシノマヴロ】 品格ありエレガント
《産地》
ギリシャ
《特徴》
高品質なギリシャワインを生むとして知られる品種です。
チェリーなどの赤い果実のニュアンスがあり、酸味も渋味も豊かで熟成で優れた味わいになります。
この特徴は【ピノノワール】や【ネッビオーロ】との共通点が多いと言われ注目を集める品種です。
【グリニョリーノ】 エレガントで強いタンニン
《産地》
イタリア ピエモンテ州
《特徴》
淡い色調で花のような繊細な香りを持ち、酸もタンニンも豊富なワインを生みます。口に含むと白コショウのような風味があるところが特徴的です。
【グルナッシュ】 果実味豊かで穏やか
《産地》
南フランス スペイン 他世界各地
《特徴》
スペインでは【ガルナッチャ】と呼ばれ、南フランスなど世界各地で栽培されます。
とても厚みのある果実味はカシスやベリー系果実の豊かな味わいがあり、酸味と渋味は程良いため味わいは穏やかに感じられます。
熟成するとタバコや革製品の風味も加わり、さらにまろやかさも増し複雑でしなやかな上質ワインを生んでいます。
「厚みのある熟した果実の風味があり、やさしさを感じさせる品種だ。酸味や渋味が苦手な者はこの品種を選択肢の一つに入れるべきであろう。」
【クロアティーナ】 果実味豊かな早飲みタイプ
《産地》
イタリア北部
《特徴》
果実味豊かでタンニンはほどよく腰のあるワインを生み、比較的若いうちに楽しむ早飲みワインを生みます。
【グロロー】 軽快でチャーミングほのかな甘さ
《産地》
ロワール地方
《特徴》
イチゴのような赤い果実のチャーミングな香りで、ほんのり甘さを残したフルーティで軽快なロゼワインを生みます。
ロゼワインというとちょっと甘いと思っている方もいるかもしれませんが、この品種から造られたほんのり甘い【ロゼ・ダンジュ】があまりにも流行した影響なんですね。という事で他の品種から造られる辛口ロゼワインもたくさんあります。
「1980年代~90年代にかけて上記の甘味も持った【ロゼ・ダンジュ】が大流行した・・・。しかしこのわしの目を持ってしても読めなかった・・。時代は辛口ワインを求めるようになり今ではこのロゼ・ダンジュを見かける事も少なくなった。だが、それもまた良い。ロゼ・ダンジュは無くなったわけではない。甘味を感じさせるワインが好みの者やワイン初心者にはこのワインを進めても良いだろう。」
【ケークオポルトー】 美しくバランス良い
《産地》
ハンガリー
《特徴》
ドイツでは【ポルトギーザ―】と呼ばれ軽快なデイリーワインを生みます。
一方ハンガリーのヴィッラーニという産地では鮮紅色の美しい色合いで、華やかなりを持ちほどよいタンニンを持った上質ワインを生んでいます。
「読めなかった・・このわしの目を持ってしても・・鮮紅色《せんこうしょく》」
そっちでしたか!!(笑)
その字の通り鮮やかな紅色。動脈の鮮血のような色ですね。
【コルヴィーナ】 果実味主体のミディアムボディ
《産地》
イタリア ヴェネト州
《特徴》
ヴェネト州のDOCG【アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ】やDOC【ヴァルポリチェッラ】に使われる品種です。
DOCGアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラでは陰干ししてエキスを濃縮してからワインを造るため、非常にリッチでボリューム感のある果実味を持ったパワフルなワインです。
DOCヴァルポリチェッラは比較的カジュアルなワインで、色は濃くフルーティで酸はほどよくタンニンの少なめで少しの苦味を感じさせるワインを生みます。
もう一つDOCG【バルドリーノ・スペリオーレ】でもコルヴィーナは使用されますが、こちらは上記のアマローネとは対照的に、エレガントで美しいタイプの上質ワインを生んでいます。
【コンコード】 ブドウジュースを連想
《産地》
長野県
《特徴》
日本の黒ブドウで【マスカット・べーリーA】に次いで2番目に多く栽培される品種です。
生食でもおいしく食べられますが、ワインにすると軽快でフルーティで渋味の無い味わいはブドウジュースを連想させます。
【サグランティーノ】 リッチでタンニン多くなめらか
《産地》
イタリア ウンブリア州
《特徴》
へそ(ウンブリア)の意味を持つイタリア中央部のウンブリア州で栽培される品種です。
豊かでリッチな果実味があり、強いタンニンもありますが口当たりはなめらかで厚みのあるワインを生みます。
DOCG【モンテファルコ・サグランティーノ】で楽しめます。
【サッバギーエ】 野性的で深い味わい
《産地》
レバノン
《特徴》
深紅の色合いを持ちスパイシーで野性味溢れる香りと丸みのある豊かな味わいを持ったレバノン土着品種です。珍しいです!!
【サぺラヴィ―】 バランス良く美しい
《産地》
ジョージア
《特徴》
熟したイチゴのようなしなやかな果実味で、酸味・渋味はほどよくありバランス感覚に優れた美しいワインを生みます。収穫後4~5年が飲み頃と言われます。
【サンジョベーゼ】 軽快なカジュアル~奥深い上質まで
《産地》
イタリア中部など
《特徴》
イタリアで最も知られる有名品種ではないでしょうか。
トスカーナ州のDOCG【キャンティ】やDOCG【ブルネロ・ディ・モンタルチーノ】など様々な有名ワインを生んでいます。
色合いは比較的淡く、酸味は強めでほどよいタンニンがあります。
2000円くらいまでのお手頃価格のキャンティなどでは、酸味が前面に出た軽快なワインが多いですが、上質な【キャンティ・クラシコ】や【ブルネロ・ディ・モンタルチーノ】などでは、酸もほどよくありますが複雑な香りと味わいコクがあり、奥深い上質なワインを生んでいます。
「同じ品種から造られるワインでこれほど味わいが違事はめずらしい。安価なキャンティと上質なブルネロ・ディ・モンタルチーノを飲み比べればその違いに驚くであろう。」
※私が選ぶ飲むべき一本です※
【ガブリッチョ】
強すぎず弱すぎないホッとするような品質です。
【ノッツォーレ キャンティクラシコ】
エレガンスと複雑さを持ち合わせたワインです。
よかったらお試し下さい。
【サンソ―】 柔らかな果実味で主にブレンド用
《産地》
フランス 南アフリカなど
《特徴》
イチゴや桃などの柔らかな風味があり、生き生きとした果実の風味を楽しむ早飲みワインを南アフリカで少し造っています。
しかしほとんどの場合フランスなどで、グルナッシュの強い果実味やカリニャンの苦味をやわらげる目的でブレンドされます。
以上です。
いかがでしたか?
今回もいろんな品種に出会えました。
サンジョベーゼは酸っぱいから嫌と聞くこともありますが、この品種は価格帯で全然違う味わいになる事も特徴と言えます。
ブルネロ・ディ・モンタルチーノはとても深くしなやかで素晴らしいです。
かといってお手軽なキャンティが酸が多くて悪いと言っているのではありません!!ちょっと冷やし気味にして軽快に飲んだりすればそれもまたいいですね。
グロローやコンコードのチャーミングさ、グルナッシュやサグランティーノの豊かさ・・・ワインも人間も欠点を見るのではなく、良い所を見るアプローチを実践すれば良いのでしょうね。あぁ人間ソムリエになりたいです(笑)
これから出会う品種の数々もそういった視点で楽しんでみようと思うこの頃でした。
「すべての事柄は受け止める己自身で良きことにも悪きことにもなりうる。つまりは自身ですべて選べるともいえる。良き選択をされる事を願っているぞ・・・。」
はい、染み入りました。
これからもよろしくお願いします。
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