ポール・ジャブレ・エネ エルミタージュ ラ・シャペル ルージュ

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世界で最も影響力のあるワイン評論家であるロバートパーカー氏が3度100点満点を与える銘柄。

ワインスペクター誌においては「20世紀の神話的12本」の1つに1961ヴィンテージが選ばれるなど、世界的評価や知名度は抜群です。

そして、日本の一般消費者の皆様の評判が素晴らしかったことが紹介すべきと感じた要因で、コルナスやシャトー・ヌフ・デュ・パプをはじめとする多くのラインナップは惜しくも紹介すべきとまでは思えませんでしたが、ここで紹介する「ラ・シャペル」は特別な存在感を放っていたというわけです。

それでは、そんなポール・ジャブレ・エネの代表作と言えるエルミタージュ ラ・シャペルの知識を深め、知識と共に深まる味わいを楽しんでいただければ嬉しく思います。

 

《ワイン名》 ポール・ジャブレ・エネ エルミタージュ ラ・シャペル

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《価格》

2~4万円

《ブドウ品種》シラー
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>コート・デュ・ローヌ地方>エルミタージュ
《生産者》  ポール・ジャブレ・エネ

【ここで簡単にプロフィール

ポール・ジャブレ・エネはエルミタージュに本拠地を置く歴史ある生産者。
創業は1834年で、ローヌを代表する生産者の1つとして知名度も高い。


ジャブレ家によって代々進化し続けたワインは、1961年ヴィンテージの「エルタミージュ・ラ・シャペル」によって伝説の領域に達する。

冒頭での解説通り、ワインスペクテイター誌で「20世紀の神話的ワイン12本」に選ばれたのはこのラ・シャペルであり、パーカー氏の評価においては1961、1978、1990の3度100点満点を獲得する偉業を成し遂げた。

しかし1990年以降は低迷を迎えてしまい、ようやく品質が回復したと言われるのが2006年。ボルドー格付け第3級のシャトー・ラ・ラギューヌのオーナーであるフレイ家に経営が引き継がれてからのこと。

ボルドーで葡萄酒学を修めた長女のキャロラインは「完璧」を追求することで品質を取り戻し、2020年現在も尚向上を目指して躍進している。

《味わいの特徴》

力強く豊潤かつ繊細さも持ち
熟成によって複雑かつエレガント
そして魅惑的味わいに成長する

このワインの特徴は、ブドウのポテンシャルの高さを感じさせる充実感溢れる味わいにあり、豊潤な果実味や骨格あるタンニン、洗練された酸にスパイスやコクなどは全てにおいて高次元で、力強くありながらその味わいは繊細さを感じさせる緻密さが感じられるところです。
また長期熟成によって真価を発揮するワインでもあり、革製品やトリュフのニュアンスも加わった香りは非常に複雑で官能的、成分の溶け合った液体はしなやかで、力強さよりもじんわり広がる風味やコクを持ったエレガンスが感じられるようなります。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

優れた区画のブレンド
このワインはそれぞれ違った特性を持った区画のブドウをブレンド(アッサンブラージュ)して造られます。
繊細さが特徴的なル・メアルや、骨格あるタンニンやミネラルを生むペサールなど、その他の優れた区画のブドウもブレンドされることで、力強く複雑かつ緻密な繊細さも感じさせる味わいを表現しています。
またその充実したタンニンや酸にミネラルがある事で、長期熟成に耐えるポテンシャルも兼ね備えるというわけです。

ヴィエイユ・ヴィーニュ
土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、上質な果実を実らせるのが古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)ですが、このワインに使用されるブドウの樹齢は40~60年の古木です。

収量制限
ブドウの収穫量をあえて制限することで残されたブドウに成分が集中し、その結果充実感溢れるワインが誕生します。
ブルゴーニュの上級ワインでも1haあたり40hl程度ですが、なんとこのワインは10~18hlという事です。
ちょっとこの数値は例を見ないので信憑性を疑うほどですが、制限している事は間違いないでしょう。

 

【外観】
紫がかった深いルビーレッド
熟成するほど透明度が上がったレンガ色に変化していきます。

【香り】
カシスやブラックチェリーといった豊潤な果実香に、ブラックペッパーやクローヴにシナモンのスパイシーさ、樽に由来するバニラの香りも複雑性を高めます。
熟成するほど円熟した果実の甘やかさに、革製品やトリュフを思わせる熟成香も加わり、複雑で魅惑的な香りに包み込まれます。

【味わい】
凝縮された果実味は豊富なタンニンと質の高い酸も相まって力強い味わいがありますが、洗練された質感は粗さが無く繊細さも感じられます。
熟成するほど成分は溶け合う事でしなやかさが増し、角の取れた味わいは円熟したエレガントさが感じられ、魅惑的な風味を残した長い余韻へと導かれます。

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
少し低めの温度にすれば酸が際立ち、エレガントな飲み口になります。
温度を上げるほど果実感や複雑な風味が広がり、ボリューム感のある優雅な味わいが楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から約5~45年
若い段階では力強さの中に繊細さも感じらる成分の充実ぶりを楽しめる傾向。
熟成するほどそれらの成分は溶け合い円熟し、複雑でエレガントな品質に成長していきます。

【当たり年】
一般的にコート・デュ・ローヌ北部のヴィンテージチャートは以下の通りです。
ポール・ジャブレ・エネについては、1990~2005年は低迷したと言われています。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちは硬いですが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいですが長期熟成にはやや不向きな傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1985年 4
1986年 3
1988年 4
1989年 4
1990年 5
ココから低迷期に入る

1991年 4
1992年 2
1993年 2
1994年 3
1995年 4
1996年 4
1997年 4
1998年 5
1999年 4
2000年 4
2001年 4
2002年 2
2003年 5
2004年 3
2005年 4ココまでが低迷期
2006年 4
2007年 4
2008年 2
2009年 5
2010年 5
2011年 4
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 5
2016年 4
2017年 5

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《適正グラス》

【チューリップ型ボルドーグラス】
香りが取りやすく温度が少しずつ上がるように設計されたボルドーグラスを選ぶことで、バランス良く味わいを感じ取れる事でしょう。
熟成酒は複雑でエレガントな風味が現れるため、香を感じやすいバルーン型ブルゴーニュグラスを選んでも良いですね。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


アワビバター


牛肉の赤ワイン煮込み

など、豊かなコクを持った料理や野性味を感じさせる料理などに合わせる事で、豊かなワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で厚みのある風味の広がるマリアージュを楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

23年熟成の96はややピークアウトかな。熟した果実にスパイス、野性味を感じる獣のニュアンスは実にローヌらしい香りだが、酸が立ち気味でスパイシーな味わい。89や90は素晴らしかったのだが、それ以降はパッとしない印象かな。


ポテンシャルは感じるけど、まだ飲むには早かったかな・・。3年熟成2015。

良い口コミ

36年経過した1982にしては驚くほど明るい色合い。野性的でスモーキーで埃っぽい香りを感じ、味わいはまだフレッシュさを残している。なめらかで上品な飲み口は非常に心地よく、 時間経過でコーヒーのような苦味がいい意味でアクセントとなって現れます。いや~ 素晴らしいワインですよ。


3年熟成の2016はシラー100%の凝縮された果実味の力強さと、繊細で上品なニュアンスのどちらも持ち合わせた味わいで、高い完成度です。


23年熟成の96は未だストロベリーの果実味と美しい酸が健在。とは言えやはり落ち着きとエレガンスある味わいは熟成も感じさせる。ん~流石の出来栄えだ。

 
美しく透明度の高いガーネットの液体。21年熟成の98はまだまだ若々しさを残した味わいで、ブルゴーニュ独特の質の高い酸がキュっと引き締める。じんわり広がる旨味はエレガントで上品。最初にあったパンケーキや杏露酒を思わせる妖艶な芳香性が消えていくのは残念でしたが、それにしてもため息の出るような素敵なワインでした。

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    17%
美味しい     80%
普通        3%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

非常に完成度の高い品質である事が皆様の口コミから伝わり、芳醇で複雑かつ緻密なエレガントさも兼ね備えた味わいは、多くの方を納得あるいは感動させていました。

若い段階での評価が少なく、若過ぎたという方と素晴らしいという意見の両方がありましたが、若すぎたと評する方も品質自体は高く評価しており満足度は高い傾向。

そしてたくさん見られた20年以上の熟成酒に対しては、上記で見られるような感動あるいはそれに近い評価をされる方も非常に多いものでした。

プロフィールでも触れていますが、1990~2005の低迷期と呼ばれる時代にあってもこれだけの満足を得ているという事で、2006年以降のワインの熟成後にも非常に期待が見込める素晴らしいワインである事を認識する結果となりました。

 

まとめ

それでは最後に情報整理です。

ポール・ジャブレ・エネ エルミタージュ ラ・シャペル

価格
20000~40000円


力強く豊潤かつ繊細さも持ち、熟成によって複雑かつエレガントそして魅惑的味わいに成長する。

飲み頃と当たり年
・飲み頃
ブドウ収穫年から約5~45年
若い段階では力強さの中に繊細さも感じらる成分の充実ぶりを楽しめる傾向。
熟成するほどそれらの成分は溶け合い円熟し、複雑でエレガントな品質に成長する。

・当たり年
一般的にコート・デュ・ローヌ北部のヴィンテージチャートは以下の通り。
評価の高い年ほど成分が充実し、若いうちは硬いですが長期熟成に耐える傾向。
評価が低い年ほど成分はやや控えめで、若いうちから親しみやすいが長期熟成にはやや不向きな傾向がある。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1985年 4
1986年 3
1988年 4
1989年 4
1990年 5ココから低迷期に入る

1991年 4
1992年 2
1993年 2
1994年 3
1995年 4
1996年 4
1997年 4
1998年 5
1999年 4
2000年 4
2001年 4
2002年 2
2003年 5
2004年 3
2005年 4ココまでが低迷期
2006年 4
2007年 4
2008年 2
2009年 5
2010年 5
2011年 4
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 5
2016年 4
2017年 5

口コミ
非常に完成度の高い品質である事が皆様の口コミから伝わり、芳醇で複雑かつ緻密なエレガントさも兼ね備えた味わいは、多くの方を納得あるいは感動させている。

という事でした。
いかがでしたでしょうか。

エルミタージュにおいては、ギガルやジャン・ルイ・シャーヴも素晴らしかったですが、やはりこのポール・ジャブレ・エネも外せない生産者であると感じています。

特別な場面にこそ相応しい秀逸なワインですから、選択肢の1つに持っておいても良いのではないでしょうか。

あなたにとって善きワインとの出会いが多くなることをお祈りしております。

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ちなみに品質は及ばないまでも、クローズ・エルミタージュも非常に手頃で好評で価格以上の満足感を獲得している銘柄したので貼っておきます。

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