バローロやバルバレスコを代表とする、イタリアを代表するワイン達を生むピエモンテ州。
「でもすごく種類が多いけど、結局どのワインを選べば良いの?」
この記事にたどり着く方は、多かれ少なかれそのような思いがあるのではないでしょうか。
膨大な種類が存在するワインの中から好みのワインを的確に選択するのは、プロでもない限り難かしいと言えるでしょう。(いや、プロでも難しいですね。)
しかしそのような悩みは、この記事を読むことで少しは解決すると確信しています。
なぜなら、2014年に日本ソムリエ協会認定ソムリエの資格を取得した私が、インターネット上にある信憑性の高い口コミだけを調べ尽くし、特に満足度の高いワインのみをピックアップ。特徴・当たり年・飲み頃・口コミ内容などを詳しく解説しているからです。
自身が実際飲んで美味しいと感じるワインもさることながら、多くの方が美味しいと認めるワインは外す確率も少ないと考えました。
それでは参りましょう。
ピエモンテのおすすめワイン【7選】
星の数ほど存在するワインは、産地やブドウ品種に生産者、あるいは収穫年や熟成度合い、そして個人個人の受け止め方によっても味わいへの評価は変化し、一つとして同じものが無い事が難しさであり魅力でもあります。
ここで紹介するワインは、あくまで一般的に満足度が高いという事で、それら以外にも素晴らしいワインは無数に存在します。
個々の受け止め方でも評価は変わるわけですから、これがおすすめワインと決めてしまうのはナンセンスだと思いますし、ここで紹介するワイン以外を探究される事も素晴らしいと思います。
そのような事を踏まえて、この記事が何かしらのヒントになり、あなたのワイン選びのお役に立てれば嬉しく思います。
さて、私はピエモンテ州で日本で購入可能な主要生産者をピックアップ。
非常に多い銘柄の中で多くの日本の消費者の方々に実際飲まれ、そして口コミ評価の高いワインはどれかを客観的視点から調べてみました。
その結果、際立って高評価を獲得していると感じたワインは以下の7銘柄でした。
バローロやバルバレスコはもちろん、バルベーラ種から造られる赤ワインやオレンジワインも人気が高く、興味深い銘柄達が見つかりました。
※価格順
サンドローネ バローロ カンヌビ ボスキス《アレステ》(赤)
複雑で深遠
類い稀なバランス感を持った
バローロの最高峰
【価格】
1.6~2.5万
《ブドウ品種》
・ネッビオーロ
漫画「神の雫」で第六の使途として登場し、インパクトを残した銘柄です。
話題性もさることながら、その味わいへの満足度は非常に高く、バローロの頂点に君臨する銘柄のひとつだと感じました。
深い旨味を伴った果実味や品格や骨格を形成する豊富な酸やタンニン。
ドライフラワーやオリエンタルスパイスなど落ち着きある複雑な風味や樽のニュアンス。
このワインの特徴はそれらの要素の一つ一つが洗練され、渾然一体となって表現される深くバランス良い味わいにあります。
「神の雫」では弥勒菩薩に例えられ、宇宙の闇や静けさとも表現された銘柄です。
ラ スピネッタ バルバレスコ ガッリーナ(赤)
堅牢かつ上品で複雑
充実感に満ちた
バルバレスコの代表格
【価格】
1.7万前後
《ブドウ品種》
・ネッビオーロ
味わいへ評価ではガヤを凌いでいる?
そう感じた銘柄。
口コミ(vinica)の量こそガヤの6分の1程度ですが、分析力に優れるワインラバーの方々の口コミ内容を拝見すると、感じ方や個人差もあるでしょうがガヤに迫る、あるいは凌いでいる印象。つまり、バルバレスコにおける頂点の1つだと感じるほどでした。
このワインは非常に豊富なタンニンによる堅牢さがありますが、充実感のある果実味がタンニンを包むことで調和。
また美しい酸味や洗練された雑味の無さからは上品さも感じられ、充実感に満ちた味わいがあります。
その堅牢さは熟成期間が長くなるほど解きほぐれ、円熟した果実味やまろやかな酸と相まった味わいは優しく優雅。
バルバレスコの代表格にふさわしい深い味わいに成長していきます。
ブライダ バルベラ ダスティ(赤)
バルベーラの最高峰
力強くも緻密な味わい
【価格】
7000~1万
《ブドウ品種》
バルベーラ
バルベーラの最高峰。
最高峰とは言え、価格も高額すぎず手が届きやすいもの。
口コミも非常に満足度が高く、紹介すべき銘柄だと確信いたしました。
このワインの特徴は、凝縮感のある果実味や豊富なタンニンそして強靭な酸など、充実感のある力強い味わいにあります。
そして、洗練された雑味の無い味わいからは緻密さも同時に感じられ、それぞれの成分が高次元で融合するバランスの良さも特徴的。
また、そのような充実した成分は長期熟成に耐える力も十分で、熟成するほど円熟し落ち着きあるワインに成長。
非常にポテンシャルが高く、バルベーラの最高峰に相応しい味わいです。
※もっと手軽にブライダのバルベーラを体感したい場合は、リンク内でも登場するモンテブルーナが好評でおすすめです。
トリンケーロ ア ユート(オレンジ)
ナチュラルで複雑
優れたバランスも持ち合わせた
オレンジワイン
【価格】
4500前後
《ブドウ品種》
アルネイス
シャルドネ
マルヴァジーア
好奇心旺盛な方に提案する一本。
しかし王道を求める方や、冒険したくない方にはおすすめしません。
通常の白ワインには無い特徴的な色調と味わいで、口コミでは非常にたくさんの方々を楽しませており、ワインとしてのレベルの高さが窺えるものでした。
白ブドウから造られますが、特徴的な色調と赤ワインに感じるような渋味などの複雑さが感じられるワインで、味わいも雑味がなくブドウのピュアな香りと味わいが表現されており、甘み、渋味、酸味などどの成分が互いを支え合うようなバランス感覚にも優れています。
ちょっとおもしろくて品質も確かな銘柄を選ぶ時、ア ユートを候補に入れてみるのも楽しそうです。
ただし。。。売っていれば。ですが。。。
ロベルト サロット バローロ アウダチェ(赤)
複雑で甘美かつ上品
早飲みも熟成も適応する
コスパオールラウンダー
【価格】
4000~5000
《ブドウ品種》
・ネッビオーロ
コスパ最高のバローロ。
口コミ(vinica)ではたくさんの方々を納得または感動させており、私自身もその味わいに深く頷いた一人。
勇敢(アウダチェ)な手法のチャレンジによって生まれた味わいは、通常のバローロとは異なる味わいです。
その味わい特徴は、円熟した果実やドライフルーツを思わせる適度な甘味や、バラやスパイスや樽の風味など複雑な風味が感じられる点にあります。とはいえ、旨味を伴った心地よい甘味や強すぎない風味はクドさの無い上品さがあり、バランス感覚にも非常に優れています。
平均的なバローロと比較すると、若いうちから親しみやすい円熟味を楽しめ、熟成させても円熟味は増してゆく適応範囲の広さも特徴的。また、手頃な価格である事も見逃せない嬉しい特徴です。
ロベルト サロット バルバレスコ リゼルヴァ(赤)
落ち着きある質感と味わい
複雑さと深みを持った
コスパバルバレスコ
【価格】
3000~4000
《ブドウ品種》
・ネッビオーロ
数あるバローロの中でもコスパ最強では!?
そう感じたのがロベルト サロットのアウダチェでした。
そして同じくロベルト サロットが造るバルバレスコはさらに手頃。
アウダチェで完全にハマってしまった私はバルバレスコも試してみましたが、こちらも凄いコスパが第一印象。
口コミ内容(vinica)を客観的に読み解いて、満足度が高いと感じる銘柄だけを紹介するスタイルのこのブログですが、この銘柄は少し特別。
非常に少ない口コミ量でデータ不足でしたが、私と同じように感じる方も少なくなかったため、隠れた銘酒として取り上げてみようと思いました。
このワインの特徴は、バルバレスコにしてはタンニンや酸が穏やかで、円熟した優しい果実味や伸びのあるコクが上品に広がるところ。
香りや味わいは適度な複雑さや奥行きがあり、若々しさよりも大人っぽい落ち着きが感じられます。
またそのような深みのあるバルバレスコが、非常に手軽な価格である事も見逃せない特徴と言えます。
トリンケーロ ロッソ ラシーヌ(赤)
生き生き感と深さを両立
ピュアでバランス良い
コスパバルベーラ
【価格】
2700前後
《ブドウ品種》
バルベーラ
良質なバルベーラを手頃に楽しみたい方に最もおすすめでする銘柄。
どのワインも特徴的で人気なトリンケーロですが、2000円台のワインの中でも一際口コミ満足度が高く、必ず押さえておくべき銘柄だと感じました。
ビオワインという事で多少ボトル差があるリスクも潜む印象ですが、それを差し引いてでも試すだけの価値があることは、皆様の口コミ内容からも伝わるものでした。
このワインの特徴は、豊富な酸と僅かな発泡性を残したピュアでフレッシュな味わいがありつつ、深みのあるコクや複雑性も適度に持ち合わせたバランスの良さにあります。
また、数年の熟成で落ち着きある魅力を発揮するワインでもあり、価格が比較的手頃である事も見逃せない特徴です。
ピエモンテのおすすめワインのまとめ
いかがでしたでしょうか。
なんとなくでも味わいのイメージは広がりましたでしょうか。
この記事が参考になり、あなただけの好みのワインが見つかれば幸いです。
サンドローネ バローロ カンヌビ ボスキス《アレステ》(赤)
1.6~2.5万
漫画「神の雫」では弥勒菩薩に例えられ、宇宙の闇や静けさとも表現された銘柄。
話題性もさることながら、その味わいへの満足度は非常に高く、バローロの頂点に君臨する銘柄のひとつ。
ラ スピネッタ バルバレスコ ガッリーナ(赤)
1.7万前後
堅牢かつ上品で複雑、充実感に満ちたバルバレスコの代表格。
感じ方や個人差もあるでしょうがバルバレスコの頂点と評されるガヤに迫る、あるいは凌いでいる印象。
ブライダ バルベラ ダスティ(赤)
7000~1万
バルベーラの最高峰。
凝縮感のある果実味や豊富なタンニンそして強靭な酸など、充実感のある力強い味わい。
そして、洗練された雑味の無い味わいからは緻密さも同時に感じられ、それぞれの成分が高次元で融合するバランスの良さがある。
トリンケーロ ア ユート(オレンジ)
4500前後
ナチュラルで複雑。
優れたバランスも持ち合わせたオレンジワイン。
ロベルト サロット バローロ アウダチェ(赤)
4000~5000
私を含め多くの方を楽しませており、口コミ満足度ではバローロトップの印象。
平均的なバローロと比較すると、若いうちから親しみやすい円熟味を楽しめ、熟成させても円熟味は増してゆく適応範囲の広さも特徴的。
ロベルト サロット バルバレスコ リゼルヴァ(赤)
3000~4000
口コミ量こそ少ないが、隠れた銘酒感漂うハイコスパバルバレスコ。
バルバレスコにしてはタンニンや酸が穏やかで、円熟した優しい果実味や伸びのあるコクが上品に広がる。
トリンケーロ ロッソ ラシーヌ(赤)
2700前後
良質なバルベーラを手頃に楽しみたい方に最もおすすめでする銘柄。
豊富な酸と僅かな発泡性を残したピュアでフレッシュな味わいがありつつ、深みのあるコクや複雑性も適度に持ち合わせる。
以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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