真っ赤なエチケットのパイパーエドシックは、特別な場面を彩るシャンパーニュとして紹介しましたが、今回は鮮やかな青いエチケットが印象的なシャンパーニュです。
辛口シャンパーニュを考案した事は革命的で、爽やかでフルーティな味わいは多くの飲み手の好感を獲得しています。
さて、私は生産者も銘柄も数知れないシャンパーニュにおいて、多くの日本の消費者の方々に飲まれ(口コミされ)、そして口コミで高評価の銘柄を、信憑性の高い口コミが見られるVinicaを利用してリサーチしてみました。
その結果日本で購入可能な約100の生産者の中でも、特に多くの方を楽しませていると感じたのは25の生産者達。
今回紹介するポメリー ブリュット ロワイヤルは、比較的手頃な価格帯のシャンパーニュの中で目を引く存在でした。
感動するほどではないですが、決して安っぽくもない良質シャンパーニュは多くの好感を集めており、ほんのり甘味も伴ったフルーティな味わいは親しみやすさが感じられるものでした。
《ワイン名》 ポメリー ブリュット ロワイヤル
《価格》
【3300~4500円】
《ブドウ品種》
・シャルドネ
・ピノ・ノワール
・ムニエ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>シャンパーニュ地方
《生産者》 ポメリー
【ここで簡単にプロフィール】
ポメリーは1836年創業の老舗生産者。
知名度を高めたのは、未亡人となり1858年にポメリーを引き継ぐこととなったマダム・ポメリー。
当時甘口が主流であったシャンパーニュに、世界初の辛口を考案した事は有名で革命的と評されます。
現在ではおよそ2000haの契約畑と自社畑も255ha所有する大規模生産者であり、シャンパーニュを代表する生産者の1つとして君臨し続けています。
《味わいの特徴》
明朗で快活
親しみやすい上品さを持った
気品あるシャンパーニュ
このワインの特徴は、大人っぽい落ち着きある味わいと言うよりは、フレッシュでフルーティな果実味は明るく、爽快な発泡性も加わる事で若々しい味わいを表現している点にあります。
ほんのり甘味を伴った味わいは親しみやすさがありますが、適度で美しい酸や複雑性も持ちあわせることで、上品さや気品あるシャンパーニュらしさが感じられます。
詳しい栽培や製造工程に対するこだわりの情報はありませんでしたが、
シャルドネ・ピノノワール・ムニエの3種を同じ比率で使用しているシャンパーニュであり、
・シャルドネに由来する美しい酸や繊細さ。
・ピノ・ノワールとムニエに由来する厚みのある果実味やコク。
それらの特徴を持ち合わせた上品で繊細かつ厚みもあるバランスの良い味わいを表現しています。
【外観】
輝く淡いレモンゴールド
細かで豊かな泡立ち
【香り】
柑橘系フルーツや青リンゴにラフランスなど、フレッシュでフルーティな果実香に、白い花の華やかさが広がりを見せ、トーストのニュアンスもほのかに感じられます。
【味わい】
ほんのり甘味を伴ったフルーティな果実味は、爽快な泡と美しい酸によって引き締められ、適度なコクを伴った上品で快活な味わいを表現し、清々しい余韻が続きます。
《飲む時の適正温度》
【4℃~12℃】
しっかり冷すと酸味が際立つことで、キレのある爽快な飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば豊かな果実の風味が広がり、ほんのり甘味のある豊かな味わいが楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
飲み頃は【購入後1年以内】
既に飲み頃のタイミングで売られているシャンパーニュですから、購入後1年以内に飲む事をおすすめします。
適切な保存で2年程度は楽しめますが、不適切な保存や熟成させすぎたりすると風味は抜け、どこか枯れた印象の味わいになってしまいます。
ですから買ったら早めに飲む方がベターで、常温で長く放置されている可能性があるようなお店では、買わない方が良いでしょう。
当たり年は【ありません】
そもそも当たり年の概念はありません。
複数ヴィンテージのワインをブレンド(アッサンブラージュ)して造られるシャンパーニュで、年による品質の差は少ないという事です。
単一年のブドウだけで造られたヴィンテージシャンパーニュ(ミレジメ)の場合のみ、当たり年を意識すれば良いでしょう。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
空気に触れる部分も少ないため、温度も上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
美しい泡立ちを持ったシャンパーニュは、グラスの美しい外観によってもさらに引き立ちます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
真鯛のカルパッチョ
グラタン各種
など、爽やかでフルーティなポメリーは食前酒にもいいですし、適度な強さの味わいを持った料理との相性が良いですが、爽やかな泡と美しい酸は口の中をサッパリさせる効果もあり、様々な料理に寄り添う万能性があります。
また、カリッと焼いたピザや天ぷらなど【カリッ】【サクッ】とした食感の料理には【シュワツ】としたシャンパーニュはよく合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
「あ・・ポメリーだ・・食前酒。苦手なんだな。実は。」
「ちょっと甘いかな。ノンドサージュのドライな味わいの方が私の好み。」
「悪くはないんだけど、なんか雑味?っぽさを感じるんだよね。」
【良い口コミ】
「ほんのり甘味とフレッシュな酸。中華の脂っぽさをサッパリさせつつ互いを引き立てる感じが中々いいじゃないか。」
「この頃よく見かける減ドサージュのシャンパーニュは旨味も少ない。その点ポメリーは旨味たっぷりで美味しいですね💛」
「細かい事はわかんないけど、よ~く冷やして飲んだら爽快で良かった!!すぐに空になってしまったって事は、旨いって事でいいだろう。(笑)」
「手頃で飲みやすくフレッシュな感じがポメリーの特徴で良いところ。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 40%
普通 57%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
感動を覚えるような品質ではないですし、フレッシュでフルーティな味わいはほんのり甘味を伴っており、ドライな味わいを好む方にはその甘味が好みでない方も多少見受けられました。
最も多かったのは、それなりに楽しめる平均的な評価をする方や、親しみやすい飲み口に好感を持った方々。
比較的コメントもシンプルなものが多く、その事からも上級シャンパーニュのような奥深さはさほどなく、親しみやすいシンプルな味わい傾向が読み取れました。
特筆すべき点は少ないシャンパーニュですが、ほんのり甘味を伴ったフレッシュでフルーティな味わいは、ほんのり甘味を伴ったフレッシュでフルーティな味わいを求める方におすすめできると、当たり前の事を思う結果となりました。(笑)
まとめ
それではこの記事の情報整理です。
ポメリー ブリュット ロワイヤルは
【価格】
3300~4500円
【味】
フレッシュでフルーティな果実味は明るく、爽快な発泡性も加わる事で若々しい味わいを表現しつつ、上品さや気品あるシャンパーニュらしさが感じられる。
【飲み頃と当たり年】
飲み頃は【購入後1年以内】
当たり年の概念は無い。
【口コミ】
それなりに楽しめる平均的な評価をする方や、親しみやすい飲み口に好感を持った方々が多い。
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