「良きワインを知る事も良いが、先人たちの努力によって現在のワインがある事を忘れてはならぬ。」
そうですね、ワインに限らず先人達の努力があり現在の恵まれた状態がある事を忘れてはいけませんね!!
それでは今回は【日本ワインの歴史】について学びましょう。
日本ワインの歴史
【奈良時代710年~794年】
「古事記」「日本書紀」にブドウと思われる記述がありますが曖昧ではっきりしていません。つまりブドウ栽培の始まりはよくわからないという事です!!
★甲州の起源2つの説★
【1】718年
修行僧の行基(ぎょうき)が山梨県勝沼に寺を開き甲州の栽培を始めた。
【2】1186年
雨宮勘解由(あめみやかげゆ)という人物が山で発見したブドウを自宅に持ち帰り栽培したのが甲州だった。
という事です。
2つの説に400年以上の差があるなんて!!なかなかの曖昧さですね(笑)
真実はわかりませんがこの2つの説は有名で試験にもよく出ますから知っておきましょう。
【室町時代1336年~1575年】
この時代の頃までは、ブドウは生食しかされなかったとされています。
日本酒もあり飲み水も豊富であったため、ブドウから飲み物を造る必要もなかったんですね。
★日本文献上初めてワインが登場★
室町時代後期の公家日記「後法興院記」に初めてワインが登場しました。
珍蛇(チンタ)を飲んだという記述があり、スペインかポルトガルから来た赤ワインではないかと考えられています。
【1549年】
フランシスコ・ザビエルがキリスト教布教活動で来日した時も、日本の大名達にワインを献上しています。
※この時点ではワイン自体の認識は広まっていましたが、造るにまでは至っていません。
【江戸時代1603年~1868年】 【明治時代1868年~1912年】 【および近代~1940年】
江戸時代の終り頃、ペリーは将軍にワインを献上。
その後明治時代に入り日本は開国の道を進み、近代化を図りたい政府はブドウ栽培、ワイン醸造も推奨します。
「こうして日本のワイン造りの歴史はようやく始まったのだ。」
【1874年】
山梨県甲府市で【山田宥教やまだひろのり】と【詫間憲久たくまのりひさ】が日本で初めて本格ワイン造りを始めました。
しかし、醸造技術の低さや防腐剤の不備などの理由で、数年で経営難になり失敗に終わりました。
この2人以外にも多くの人々がチャレンジしましたが、ことごとく失敗に終わりました。
残念な結果となりましたが、初めてチャレンジしたこの2名の名は日本ワインの歴史に名を残すことになりました。
「勇気ある最初の一足を踏み出した2人がいなければ、ワイン造りの歴史は遅れていたことだろう・・・。」
【1877年】
日本初、民間ワイン醸造所が設立。
「大日本山梨葡萄酒会社」というもので、現メルシャンの前身です。
そしてこの会社から【高野正誠たかのまさなり】【土屋竜憲つちやりゅうけん】の2名の若者がフランスに派遣され、醸造技術を学びに行きました。
【1927年】
日本ワインが本格化していく中で、新潟では【川上善兵衛かわかみぜんべい】が日本の気候に適したブドウを造るために、欧米から多くの苗木を取り寄せ品種改良を繰り返し行い、この年にマスカット・ベーリーAを代表とする品種をいくつも発表しました。
「己の財産をなげうって日本ワインのために力を注いだ男よ。まさに《日本ワインの父》と呼ぶにふさわしい男・・。日本ワイン界の偉大な人物としてこれからも語り継がれるであろう。」
【現代1945年以降】
【1970年】
大阪万博以降日本の食生活は急速に欧米化が進み、ワインの消費量も増えました。
【1980年】
ボージョレ・ヌーボーが大ブームになりました。
【2000年以降】
自分で育てたブドウでワインを造ろうという動きも増え、日本ワインの品質は向上し、国際コンクールでも金賞を獲得するレベルにまで進化し、現在も進化の過程にます。
■まとめ■
・ブドウ栽培の起源は曖昧で、ワインは16世紀頃スペインかポルトガルから来たと考えられる。
・明治時代に入りワイン造りの歴史が始まり、様々な人々のチャレンジがあり日本ワインは成長していった。
・2000年以降特に品質が向上し、国際レベルに達した。
以上です。
やはり日本でも先人たちの多くのチャレンジそして失敗あるいは成功を重ねる歴史があって、今私達は素晴らしいワイン達を簡単に手に入れられるようになったわけですね。
現在のこのように品質の高いワイン達をスマホ1つで簡単に探し購入できる環境は、昔の人々からしてみれば信じられないくらい有難い時代なんだとわかります。
あらためて感謝の気持ちを持ってワインを飲むべきであることを確認できました。
※私が選ぶ飲むべき一本です※
【クラレーザ 甲州】
淡く繊細な甲州です。
【登美の丘 甲州】
比較的風味豊かで上質な甲州です。
よかったらお試し下さい。
「先人の努力を忘れてはならぬ・・。そして我々にできる事はそのようなワイン達を知り、飲み、楽しみ、人生をいや世界を豊かにしていくことなのだ・・。日本ワインに力を注いできた偉大な先人達もそれを望んでいるのだろう・・・。」
ありがとうございます。
ナレーションのおかげでスケールの大きな話になりました!!
あなたのワインのある生活が豊かである事を願っています。
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