ヴァレンティーニ トレッビアーノ ダブルッツォ

おすすめ【白】ワイン

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アブルッツォ州の頂点。

価格面においてもエミディオぺぺと並んで別格の印象ですが、味わいへの満足度も同じく別格。

分析能力に長けた熟練ワインラバーの方々を唸らせる特別なワインだと感じました。

生産される3銘柄はどれも別格の味わいで消費者を唸らせていましたが、客観的で個人的な解釈として最も満足度が高いと感じたトレッビアーノをピックアップさせていただきます。

※ちなみにエミディオぺぺもおそらく素晴らしいと思いましたが、口コミ量が少なすぎて判断できませんでした。。。

この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。

《ワイン名》ヴァレンティーニ トレッビアーノ ダブルッツォ

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《価格》

1.7万前後

《ブドウ品種》トレッビアーノ
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   イタリア>アブルッツォ州
《生産者》  ヴァレンティーニ

プロフィール
ヴァレンティーニはアブルッツォ州において別格の存在感を放つトップ生産者。

1632年に設立されたワイナリーで、収穫されたブドウのほとんどは他の生産者に売却。10~20%程度の選りすぐりのブドウだけを自社のワイン用に使用しており、良いブドウが得られない場合は生産しない事もあるほどです。

生産される銘柄は、以下の3種。
1.モンテプルチアーノ ダブルッツォ(
2.トレッビアーノ ダブルッツォ(
3.チェラスオーロ ダブルッツォ(ロゼ
いずれも非常に高く評価される別格の味わいを持っており、入手困難なイタリア屈指のワインとなっています。

《味わいの特徴》

充実感と気品に満ちた
別格のトレッビアーノ

このワインの特徴は、ボリューム感ある果実味と深いコクや複雑な風味が広がる充実感に、上質な酸と凛としたミネラル感やほろ苦さが引き締める気品ある味わいにあります。
また、長期熟成に耐えるポテンシャルも十分で、円熟した落ち着きある甘美さも現れてきます。

【外観】
輝きのあるレモンイエロー
熟成するほど濃いイエローそして琥珀色へと近づきます

【香り】
オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類に、青リンゴやラフランスなどの果実香。石灰を鉱物的なミネラル香や、蜂蜜、ナッツ、ハーブなどのニュアンスも加わった複雑な芳香が広がります。
※抜栓してから時間経過で円熟した甘美さが現れ、長期熟成するほど落ち着きあるニュアンスが現れる傾向です。

【味わい】
凝縮感ある果実味は甘味は抑え気味で、上質な酸と凛としたミネラルと相まって気品あるドライな飲み口。塩気を伴ったような旨味とほろ苦さを後口に感じると、複雑な風味やコクを残した余韻が続きます。
※熟成度合いやヴィンテージによって差があり、ザックリとした味わい傾向として捉えていただけると幸いです。

それでは、そのような品質になる理由をわかる範囲で挙げます。

品種の個性
このワインに使用されるトレッビアーノ種は、蜜のニュアンスを伴ったフルーティさがあり、比較的味わいはシンプルで熟成には向かない早飲みタイプのワインを生むとされます。
しかしヴァレンティーニが造るトレッビアーノは、そのような概念を覆すような充実した複雑な味わいを持っており、長期熟成にも耐える力があります。

ヴィエイユ ヴィーニュ
使用するブドウの樹の樹齢は2021年現在50年以上
ブドウの樹の樹齢は若いものよりも、20~25年以上経過した古木(ヴィエイユ ヴィーニュ)の方が優れたブドウを実らせます。
古木は根が長くなる事で土地のエキスを吸い上げる能力が高くなり、若い頃に比べ樹勢が弱まり実らせる房の数も減ることでブドウにエキスが集まり、充実した果実が実ります。

厳しい選別
丁寧に栽培されたブドウですが、自社用に使用されるブドウは全体のわずか10~20%程度
それ以外は全て他の生産者に売却され、特に優れたブドウだけが選び抜かれていますが、納得のいかない年は生産しない事もあるほどのこだわりぶりです。

自然なワイン造り
創業以来畑では農薬や化学肥料は不使用。醸造でも人工的に培養された酵母ではなく、野生酵母の働きのみで発酵させます。
ブドウ畑は科学的なものを使用しないことで、土地の天然酵母など様々な微生物などの働きが加わった健全で成分豊かな土壌が育まれ、そのエキスを吸い上げたブドウはピュアで充実した成分を蓄えた果実を実らせます。
また、野性酵母のみの発酵は、より土地の個性を反映した充実したワインを生む要因にもなっています。

適度な樽
醸造を終えたワインはスラヴォニアオークの大樽で24ヶ月熟成されます。
小樽に比べると樽のニュアンスは抑え気味になるのが大樽の傾向で、適度な樽の風味を反映したワインが生まれます。

《飲む時の適正温度》

8℃14℃
冷やし気味にすれば酸や凛としたミネラル感が際立ち引き締まった印象。上品で気品ある飲み口が楽しめます。
温度を上げるほど酸は穏やかな印象になり、複雑な風味の広がりある優雅な味わいが楽しめます。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

《飲み頃》
ブドウ収穫年から5~30年
※一般的傾向や口コミから推測

《当り年》
優れたブドウしか使わず、良い年しか生産しないこだわりぶりです。
つまり生産されるワインは全て当り年と言えるでしょう。

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《適正グラス》

【中庸で膨らみのあるグラス】
香りが取りやすく、温度も上昇しやすいことで広がる風味も楽しめる膨らみのあるグラスをおすすめします。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


クリーム系パスタにトリュフを乗せて


アワビバター

など、上質でコクのある味付けをした料理などと合わせることで、リッチで気品溢れる風味とコクの広がりあるマリアージュを楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

ネガティブな口コミ

香りは素晴らしいけど、味わいは皆が言うほどの凝縮感はないかな。。これならモンテプルチアーノダブルッツォの方が芸術的で圧倒的に旨いですね。7年熟成の2013はそんな印象。。。


7年熟成の2010はかなり硫黄的な香りが。。。と思ったらやはりブショネだとのこと。奥には素敵な果実感もありましたので、本来の味わいが知りたいとは思いました。

良い口コミ

5年熟成に2012は並のトレッビアーノを想像しているとかなり衝撃。ブドウのエネルギーを極限まで引き出したような偉大さがあり、出会えたこと自体に幸福を感じます♪


11年熟成の2009は現段階でも良いが、まだまだ熟成ポテンシャルを秘めたような味わい。ナチュラルな果実味は甘さなどの無駄な要素は全て排除されたような味わいで、硬質で塩気を伴ったミネラル感、気品ある酸味と渋味などが複雑に絡み合う。そしてこのワイン独特の苦味が余韻まで舌の上に残ります。

メガネが光る人のイラスト(女性)
やはりこのトレッビアーノは別格ですね。14年熟成の05は熟成による丸みを帯びた果実味。溶け合ったスパイス感や酸とのバランスも美しく、若い時とは違った艶やかさが感じられました。


18年の熟成を経た1999は、微発泡しており最初は香りも立たず閉じ気味。時間経過でカリン、白い花、バニラ、キャラメルなどの芳香が現れました。それにしても18年経過してるのにこの生き生き感には感動。一緒に飲まれた方はラモネのモンラッシェのようだと言っておられました。

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    30%
美味しい     43%
普通       20%

良くない      7%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

まずはこのワインにコメントされているのは、非常に経験豊富なワインラバーの方々ばかりということ。

残念なブショネや、思っていたほどでもないというネガティブなコメントもありましたが、大半の方々が並のトレッビアーノの概念を覆すような充実した味わいに感動。またはそれに近い満足感を得ているように感じました。

若い段階から好評ですが、長期熟成後の方がさらに秀逸な味わいに満足度は高い傾向。
高額ではありますが、品質で言えば間違いなくアブルッツォ州の頂点で、イタリア全土で見てみてもトップあるいはトップクラスの白ワインだと感じる結果となりました。

まとめ

それでは最後に情報整理です。

ヴァレンティーニ トレッビアーノ ダブルッツォ

価格
1.7万前後


ボリューム感ある果実味と深いコクや複雑な風味が広がる充実感に、上質な酸と凛としたミネラル感やほろ苦さが引き締める気品ある味わい。
また、長期熟成に耐えるポテンシャルも十分で、円熟した落ち着きある甘美さも現れてくる。

飲み頃
ブドウ収穫年から5~30年
※一般的傾向や口コミから推測

当り年
生産されるワインは全て当り年
※優れたブドウしか使わず、良い年しか生産しないこだわりぶり

口コミ
非常に経験豊富なワインラバーの方々ばかりにコメントされる銘柄。
残念なブショネや、思っていたほどでもないというネガティブなコメントもあるが、大半の方々が並のトレッビアーノの概念を覆すような充実した味わいに感動。またはそれに近い満足感を得ているように感じた。
若い段階から好評だが、長期熟成後の方がさら満足度は高い。

以上です。

熟練ワインラバーの方々を唸らせる本物といった印象です。

シャブリグランクリュ、コルトンシャルルマーニュ、ムルソー、モンラッシェなどの有名どころの白ワインも素晴らしいですが、このような少し変化球要素のある白ワインも知っておくと重宝しそうです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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