貫禄はあるけど落ち着きがあって優しく、時には楽しい一面も見せる紳士。
そんなジェントルマンを思わせるボトルデザインと、奥深い味わいは多くの飲み手を納得させています。
さて、シャンパーニュを手掛ける生産者は数知れませんが、その中でも実際多くの日本の消費者の方々に飲まれ(口コミされ)、そして口コミ評価の高い銘柄はどれか。
そのような好奇心の元、私は信憑性の高い口コミが見られるVinicaを使って調べてみました。
その結果日本で購入可能で主要なおよそ100の生産者の中でも、特に高評価を獲得していると感じたのは25の生産者達。
今回紹介するシャルル エドシック ブリュットは、中価格帯のシャンパーニュの中でも特に目を引く口コミ内容であり、ノンヴィンテージのシャンパーニュの中ではトップクラスの品質では!?と思わせるだけの評価を集めていました。
並のシャンパーニュには無い奥深さや貫禄を感じさせる品質は、まさにジェントルマンの佇まいであり、そのような方にこそ相応しいワンランク上のシャンパーニュと言えるでしょう。
それでは始めましょう。
《ワイン名》 シャルル エドシック ブリュット
《価格》
【5000~7000円】
《ブドウ品種》
・ピノ・ノワール
・ムニエ
・シャルドネ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>シャンパーニュ地方
《生産者》 シャルル・エドシック
【ここで簡単にプロフィール】
シャルル・エドシックは1851年創業の歴史ある生産者。
初代シャルル・カミーユは粋なジェントルマンであり、仕事もできるという事で多くの著名人を魅了した人物。
1859年のボルドー万博では金賞を受賞、その後には英国など各国王室御用達シャンパーニュとなり、さらにはアメリカへのビジネスチャンスを見出し大成功を収めた実績も造る。
その後は、オーナーの度重なる入れ替わりで低迷する時もあったが、歴代の醸造責任者の努力もあり、現在はシリル・ブラン氏の指揮の元揺るぎない地位を確保している。
評論家や評価誌でも常に高い評価、初代の粋な男ぶりを象徴するようなボトルデザイン、そして貫禄のある味わいで飲み手を魅了している。
《味わいの特徴》
芳醇で複雑
落ち着きのある奥深さは
ジェントルマンの佇まい
このワインの特徴は、円熟した果実やナッツ類にトーストといった芳醇で複雑な風味が感じられる品質にあり、華やかで軽快と言うよりは、重心の低い落ち着きや奥深さがあり、貫禄のあるボトルデザインそのままにジェントルマンの佇まいがあります。
そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■平均10年熟成のリザーブワイン■
奥深く複雑な味わいを生みだす最も大きな要因です。
ノンヴィンテージのシャンパーニュは複数ヴィンテージのワインをブレンドして造られますが、このシャンパーニュに使用されるワインは、平均して10年もの熟成期間を経たものを40%の割合でブレンドします。
長期熟成させたワインは、熟した果実味やドライフルーツにナッツやバターなどの複雑な風味を持っており、若々しいフレッシュさも感じさせつつ、そのような円熟したニュアンスが反映されたシャンパーニュとなります。
■3種のブドウ■
・ピノ・ノワール 40%
・シャルドネ 40%
・ムニエ 20%
以上の3種と使用比率で生産されるシャンパーニュです。
ピノ・ノワールは厚みや骨格。
シャルドネは繊細さや上品さ。
ムニエは華やかさや優しさ。
を発揮する特徴があり、それらの要素が溶け合ったバランスの良さがあります。
■長期瓶内熟成■
ノンヴィンテージのシャンパーニュの瓶内熟成の規定は最低15ヶ月ですが、36ヶ月以上の長期熟成を実施。
旨味や奥深さを生む澱との接触期間を長くしています。
※ただしどの生産者も規定よりも長く熟成期間を設けている場合がほとんどです。
【外観】
深みのあるイエローゴールド。
きめ細かで豊富な泡立ち。
【香り】
熟したリンゴに蜂蜜やバタートーストにナッツ類を思わせる芳醇さの中に、柑橘類や白い花の華やかさも垣間見えます。
【味わい】
キメの細かな泡はなめらかな口当たりで、爽やかな柑橘類に円熟したリンゴなどの果実味は適度な強さ、豊かな酸は味わいを引き締めます。
心地よい旨味も感じられる味わい深さがあり、果実香に加えナッツやバターにトーストなどの複雑な風味を残した余韻へと導かれます。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
しっかり冷やす事で上質な酸味が際立ち、上品で気品ある飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば風味が広がり、ふくらみのある複雑で優雅な味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
飲み頃は【購入後3年以内】
飲み頃のタイミングで販売されていますから、買ったらなるべく早く飲んでしまった方が良いでしょう。
数年の熟成で円熟した風味の広がりも楽しめますが、保存が悪かったり熟成させすぎると風味は抜け、どこか枯れた印象の味わいになってしまいます。
そもそもいつ出荷された物なのかがわからない事も多いので、そのような場合は早めが良いという意味合いもあります。
当たり年は【ありません】
いくつかのヴィンテージのワインをブレンド(アッサンブラージュ)して造られるもので、年による品質の差は少ないという事です。
当たり年を意識するのは、単一年のブドウだけで造られたヴィンテージシャンパーニュ(ミレジメ)の場合のみですね。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
綺麗な泡立ちが見られ、グラスの美しい外観によってもシャンパーニュの華やかさは引き立ちます。
空気との接触面も少なく、炭酸も抜けにくいと同時に温度も上がりにくい形状に設計されています。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
アワビバター
地鶏のグリル
など、凝縮感のある果実味と複雑性にコクを持ったシャルル エドシック ブリュットには、適度なコクを持った料理との相性が良いですが、豊かな発泡性と美しい酸はスッキリさせる効果もあり、強めの味わいを持った料理にもマッチする適応力があります。
また、揚げたての天ぷらや皮目をパリッと焼き上げた地鶏など【サクッ】【パリッ】とした食感には、【シュワツ】としたシャンパーニュはとても相性が良いですね。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
このワインに対する否定的なコメントは見当たりませんでした。
【良い口コミ】
「凝縮感のある熟したリンゴの蜜っぽさを持った強めのシャンパーニュ。とは言え飲み疲れするような事もなく、均衡の取れた豊富な酸もある。総じて言えば、豊潤で複雑で心地よい味わいかな。」
「複雑で魅惑的なアロマにはオジサンもやられちゃうね~。(笑)完熟マンゴーにアンズ、芳ばしいブリオッシュやコーヒー、ナッツ類やドライフルーツだってある。これらが一体となって香るんだぜ~~。いいね~~。」
「華やかで浮足立った軽やかな品質の逆。重心低めで落ち着きを感じさせる品質はスタンダードキュベの域を超えています。柑橘類に黄桃やトロピカルフルーツに、グッとくるようなバタートーストの香りに蜜の甘やかさ。これは熟成期間の長いリザーブワインに由来するのだろう。酸も豊富だけど綺麗に溶け込んでいる印象で、成分が溶け合っており味わいに角が無い。良くできていると思いますよ。」
「なんだよこれ。ノンヴィンでこれは反則だ(笑)並のヴィンテージシャンパーニュにも負けてない。スモーキーで深みのある味わいは、レザーヴワインの比率の高さからも来るんだね。」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 3%
美味しい 73%
普通 24%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
かなりハイレベルな品質で、すぐに試したい!!と思えるような口コミの数々でした。
たまたまかもしれませんが、否定的な口コミは一つも見当たりませんでしたし、中価格帯のシャンパーニュという事で、感動的コメントもほとんどありませんでしたが、明らかに並のシャンパーニュとは一線を画すような奥深さがあり、そのような複雑性とバランス感覚を持った品質に、高い満足感を感じた方が非常に多かった印象です。
このシャンパーニュをまだ飲んでない方には、試すだけの価値を十分に兼ね備えた銘柄である事は、私も含め、たくさんの口コミが証明しているようでした。
※あまり誉めると売り込み臭が強いと感じるかもしれませんが、他の銘柄では悪いコメントがあれば必ず紹介しており、ありのままの感想を述べておりますから、これほど誉める場合は稀である事を理解していただければ幸いです。
余計あやしい・・・(笑笑)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
それでは最後に情報整理です。
シャルル エドシック ブリュットは
【価格】
5000~7000円
【味】
芳醇で複雑、落ち着きのある奥深さはジェントルマンの佇まい。
【飲み頃と当たり年】
飲み頃は【購入後3年以内】
当たり年の概念は無い。
【口コミ】
否定的な口コミは無く感動的コメントもほとんど無い、とは言え明らかに並のシャンパーニュとは一線を画すような奥深さがあり、高い満足感を感じた方が非常に多かった印象。
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