コンドリューを検索されるあなたは既に深い経験値をお持ちでしょうか。
さておき、今日では世界各地で生産されるヴィオニエの原産地と言われるのがコンドリュー。
非常にアロマティックなワインを生むヴィオニエ100%で造られ、その味わいは多くの方を魅了。評論家もさることながら日本の一般消費者の皆様からも非常に高い口コミ評価を獲得しています。
コンドリューの頂点。ヴィオニエの最高峰を楽しむのであれば、必ず候補に入れるべき優れた銘柄。
そんなワインの紹介です。
《ワイン名》 ギガル コンドリュー ラ・ドリアーヌ
《価格》
【12000~16000円】
《ブドウ品種》ヴィオニエ
《ボディ》 ミディアム~フルボディ
《甘辛》 やや辛口
《産地》 フランス>コート・デュ・ローヌ地方>コンドリュー
《生産者》 E. ギガル
「ローヌの帝王」とまで称されるE.ギガルの歴史は意外と浅く1946年。初代当主のエティエンヌ・ギガル氏が、老舗メゾンであるヴィダル・フルーリィ社で修行後独立を果たしたのが始まり。1961年に後を継いだマルセル氏は、66年にコート・ロティの「ラ・ムーリンヌ」を購入し秀逸なワインを生産。次いで78年「ラ・ランドンヌ」、85年には「ラ・テュルク」を発売し、「ギガルの3つ子の兄弟」と呼ばれるこのワイン達はパーカー100点満点を連発した事で一気に評価を高めた。
ここで紹介しているラ・ドリアーヌは、新境地開拓の元1992年に畑を買い足し、1994年からリリースが始まった銘柄。
そんな成長過程で、父の修行先であるヴィダル・フルーリィ社を傘下に収め、1995年にはコート・ロティの歴史ある生産者「シャトー・ダンピュイ」を入手するなど、どんどん規模を拡大。
2020年現在では、3代目のフィリップ氏が指揮を取り、ローヌ全体に60㏊の自社畑を所有。年間600万本ものワインを製造する巨大生産者に成長している。
《味わいの特徴》
甘美なアロマ
奥深い味わいを持った
ヴィオニエの最高峰
このワインの特徴は、南国果実や黄色い花などを連想させる非常にアロマティックな芳香性にあり、香からも連想される通りのリッチで深いコクを持った味わいは、ヴィオニエにおける最高峰の佇まいが感じられるところです。
そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■ヴィオニエの特性■
ヴィオニエはパイナップルケーキや黄桃などの南国果実や、白い花や黄色い花のような華やかで優雅な香りが特徴的で、厚みのある果実味とコクに適度な酸味を持ったリッチな味わい傾向があります。
■優れた立地■
ヴィオニエの頂点と言えるシャトー・グリエの畑の隣という最高の立地条件の畑であり、最上級のヴィオニエを生むテロワール(ブドウを取り巻く自然環境)が整っています。
■収量制限■
ブドウの収穫量をあえて抑えることで、残されたブドウに成分が凝縮されます。
1haあたり25hlという水準は他に類を見ないほど低さです。
■新樽100%■
樽のニュアンスが反映しやすいい新樽の使用比率は100%。
昨今では樽の風味が出すぎないように、比率を低くする生産者も多いですが、それでも100%にするという事は、その樽の風味に負けないほどの充実した香りあるからこそとも言えます。
【外観】
輝くレモンゴールド
【香り】
アンズや黄桃にパイナップルといった南国果実のトロピカルな香りに、黄色い花の香りやハチミツの甘やかさ、あるいは紅茶を連想させるニュアンスも加わる事で、一層ボリューム感のある香り優雅に広がります。
【味わい】
香りから連想される通りの豊かな果実味は、ほんのり甘味を伴いリッチな味わいで深いコクも感じられます。
洗練された果実に由来する雑味の無さは、ボリューム感はあるもののしなやかな飲み口で、適度で美しい酸が味わいをまとめた後、魅惑的余韻へと導いてくれます。
《飲む時の適正温度》
【8℃~14℃】
冷やし気味にすれば酸味が際立ち、エレガントさのある飲み口になります。
温度を上げるほど風味は高まり、ボリューム感ある香りと優雅な味わいを楽しめるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
【飲み頃】
ブドウ収穫年からおよそ3年~8年
※一般的傾向や口コミから推測
【当たり年】
一般的にコート・デュ・ローヌ北部のヴィンテージチャートは以下の通りです。
評価の高い年ほど成分が充実する傾向があります。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 5
2016年 4
2017年 5
《適正グラス》
【ふくらみのあるシャルドネグラス】
ヴィオニエ特有のトロピカルな香りが楽しめるワインです。
香りが取りやすく、温度も少しずつ上がることで広がる風味が楽しめるように設計された、ふくらみのあるグラスを選ぶことをおすすめします。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
アワビバター
ブルーチーズ
など、上質でコクのある味付けをした料理などと合わせることで、ボリューム感ある風味とコクの広がりあるマリアージュを楽しめるでしょう。
また、ほんのり甘味を持った上質なフルーティさは、塩分の強いブルーチーズと合わせる事でその甘味が引き立ち、ゴージャスな味わいの広がりを楽しめます。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
「俺にはあまり合わないのか、一杯で充分だね。きっといいワインなんだろうけど。」
「3年熟成の2017はまだ早いかもしれません。香り華やかで美味しいけど、もっと良くなりそうな気もします。」
「3年熟成の2016はフローラルでトロピカルな香りが魅力的。味わい深く旨味もしっかりですばらしい。ただしそれは適度に温度が上がってからの話で、初めはそれほどでもなかった。このワインは冷やしすぎない方が良いでしょう。」
【良い口コミ】
「飲む香水かぁ。なるほどって感じです。4年熟成の2015は白い花やピーチの香りの広がりが凄い。なめらかな飲み口で酸は穏やか。ミルクティを連想させる味わいがなんとも素敵です。」
「ローヌといえばやっぱギガルだね。そしてコンドリューといえば熟成不要のヴィオニエ。3年熟成の2017は渋味を伴った紅茶にアンズや蜜の風味が広がり、トリュフやハーブのニュアンスもかすかに感じる。後口の爽やかさも心地よく、納得の美味しさだね。」
「見たら忘れないボトルデザイン。深い黄金色の液体はトロリとした粘性を伴い、パイナップルに蜂蜜や黄色い花の甘やかな香りが広がります。味わい深い複雑味もありとても美味しかった。」
「あのシャトー・グリエの隣の畑のヴィオニエだ。アンズや黄桃の果実香に、キンモクセイや蜜にバニラの香りもゴージャスに広がる。この時点でニンマリだ。(笑)3年熟成の2016は熟した果実味と深いコクを爽やかな酸が綺麗にまとめる。なんとも女性的で妖艶な味わいで、オジサンはメロメロなのさ!!(笑)」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 10%
美味しい 83%
普通 7%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
とてもヴィオニエらしいトロピカルなニュアンスや、女性的な優雅さが感じられる品質である事が伝わってくる口コミの数々でした。
一部で好みからズレるといった意見も見られましたが品質自体を否定するものではなく、大半の方々がその魅惑的香りと味わいに高い満足感を得ている傾向が印象的でした。
ヴィオニエの頂点といえばシャトー・グリエが有名で品質も素晴らしいですが、価格面を考慮すれば半額以下で購入できるこのワインは素晴らしいコスパであると感じます。
そしてコンドリューにおいて最高のワインを選ぶのであれば、このワイン一択で良いと思えるほど際立つ評価を得ている事が確認できました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
E. ギガル コンドリュー ラ・ドリアーヌは
【価格】
12000~16000円
【味】
南国果実や黄色い花などを連想させる非常にアロマティックな芳香性で、香りからも連想される通りのリッチで深いコクを持った味わいは、ヴィオニエにおける最高峰の佇まいがある。
【飲み頃と当たり年】
・飲み頃はブドウ収穫年からおよそ3年~8年
・当たり年
一般的にコート・デュ・ローヌ北部のヴィンテージチャートは以下の通り。
評価の高い年ほど成分が充実する傾向。
5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年
2012年 4
2013年 3
2014年 3
2015年 5
2016年 4
2017年 5
【口コミ】
一部で好みからズレるといった意見も見られたが品質自体を否定するものではなく、大半の方々がその魅惑的香りと味わいに高い満足感を得ている傾向が強い。
尚、このラ・ドリアーヌの格下にあたるギガルのコンドリューは、半額程度で中々好評を得ています。↓のリンク先でもいくつか紹介されていますから、まずはそちらから試してみても良いかもしれませんね。
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