「南仏のヴーヴ クリコ」と呼ばれる銘柄。
南フランス特有のモーザックを使用したスパークリングは地域性がありおもしろいですし、一般消費者の方々の口コミ(vinica)でも価格以上の満足感を与えている傾向があり、紹介することにしました。
ちなみにヴーヴクリコにも似たイエローラベルにどのような意味があるのか、ヴーヴクリコとの関係などについては情報が見つかりませんでした。
(わかる方コメントお待ちしております。)
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》 メゾン ロジェ ブランケット ド リムー
《価格》
【2000円前後】
《ブドウ品種》
・モーザック
・シャルドネ
《ボディ》 ライト~ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>ラングドック ルーション地方>リムー
《生産者》 ドメーヌ ロジェ
ドメーヌ ロジェは、1982年にシャンパーニュ出身のミシェル ロジェ氏が南フランスに設立したドメーヌで、主にスパークリングワインを生産しています。
ここで紹介しているブランケット ド リムーは、フランスの権威あるワイン誌「ギド アシェット」では2ツ星(最高3ツ星)を獲得を始め、毎年のように掲載される実績もあります。
《味わいの特徴》
厚みのある果実感
トーストのニュアンスもあり
バランスが良い
このワインの特徴は、豊潤で瑞々しいフルーティーな味わいと、芳ばしさを感じさせるトーストのニュアンスも感じられ、適度な酸が味わいをまとめるバランスの良さがあるところです。
そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■モーザックの特性■
この地域特有の品種であるモーザックを主体に造られるワインです。モーザックの特性は青リンゴや洋ナシのような爽やかでフルーティな香りを持ち、糖度も高いため、ふくよかで厚みのある果実味を持ったワインを生むことです。
■有機農法■
農薬や化学肥料を使用しない有機農法を実践しています。そうすることで土地の微生物などの働きも加わった健全な土壌が育まれ、その成分を吸い上げたピュアで成分豊かなブドウが育ち、その結果ピュアで成分豊かなワインが生まれます。
このワインは自社畑のブドウを20%、契約農家のブドウを80%使用しますが、自社での有機農法はもちろん買い取りのブドウも無農薬のものを仕入れています。
■トラディショナル方式■
最も手間やコストは掛かりますが、上質なスパークリングワインが生まれるトラディショナル方式(瓶内二次発酵)で造られており、これはシャンパーニュと同じ製法です。
【外観】
輝くレモンゴールド
細かな泡立ち
【香り】
蜜りんごや白桃を思わせるフルーティーな果実香に、白い花の華やかさやトーストの風味も加わった心地よい香りが広がります。
【味わい】
厚みのあるフルーティーな果実味は、キメ細かな泡と適度な酸味と相まってフレッシュでフルーティーな味わいを表現。適度なコクとトーストのニュアンスも味わいに幅を持たせ、果実やトーストの風味を残した余韻があります。
《飲む時の適正温度》
【6℃~10℃】
しっかり冷やせば酸味が際立ち引き締まった印象になるため、スッキリとした飲み口。
少し温度を上げれば穏やかな印象になり、果実味や甘味などの風味の広がりを楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~5年
※一般的傾向から推測
《適正グラス》
【フルート型グラス】
空気に触れる面積が少ないため、温度が上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
美しい泡立ちも見られますし、グラスの美しい外観によっても華やかさは引き立ちます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
カプレーゼ
地鶏のグリルをレモンと塩で
など、ほどよいコクのある料理との相性が良いワインですが、爽やかな泡と美しい酸は味わいをスッキリさせる効果もあるため、どのような料理にも無難に合わせられる適応力があります。
また、皮目をパリッと焼いた地鶏や天ぷらなどのように【パリッ】【サクッ】とした食感には【シュワッ】としたスパークリングワインは相性が良いですね。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
このワインの悪い点を指摘する具体的コメントは見当たりませんでした。
【良い口コミ】
南仏縛りの持ち込みワイン会にて。私はクレマン ド リム―を持って行こうと思ったのですが、ソムリエさんに南仏品種のモーザックを使ったブランケット ド リム―の方が地域性が出ておもしろいと言われたので乗っかりました♪独特の風味を持った泡で、個人的にはカバより好み。2000円ならまた買うかもしれないですね~~♪
いいワインですね。輝くゴールドの液体は優しい泡を持続的に生み続け、柑橘類の爽やかさに白い花の華やかさ、熟したリンゴや黄桃の甘やかさを伴ったフルーツの香りも加わる。ミディアムボディの飲み口は優しい甘味を伴うが、伸びやかな酸は味わいを引き締め、少しの苦味も良いアクセント。ブリオッシュの芳ばしい風味を残した余韻は心地よく続く。
この安さでトーストのニュアンスが楽しめるなんて嬉しい。味もなかかな芳醇で余韻もいい感じ♪
細かで穏やかな泡立ちで、香りも少なめながら柑橘類やバターのニュアンスが感じられる。スッキリ系の味わいは柑橘類主体で、少しの蜜が加わり甘酸っぱい。後口に残るほろ苦さも心地よい。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 30%
普通 70%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
奥深い味わいがあるわけではありませんが、フルーティーでスッキリとした味わいがあり、感動される方はいませんが、否定的なコメントもないワインでした。
とはいえ手頃な価格に対する品質という意味では、とても満足できると感じた方が多い印象で、南フランスの良質スパークリングを選ぶ時の候補に持っておきたい銘柄だと感じる結果となりました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
メゾン ロジェ ブランケット ド リムーは
【価格】
2000円前後
【味】
豊潤で瑞々しいフルーティーな味わいと、芳ばしいトーストのニュアンスも感じられ、適度な酸がまとめるバランスの良さがある。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から2~5年
※一般的傾向から推測
【口コミ】
感動される方はいないが、否定的なコメントもないワイン。
とはいえ手頃な価格に対する品質という意味では、とても満足できると感じた方が多い印象。
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