フランチャコルタ専門家のスタンダードキュベ。
比較的手頃な価格ですが、品質の高さは多くの飲み手の口コミ満足度からも伝わるもので、客観的で個人的な解釈としては特にスタンダードキュベが好評。
押さえておくべき優良フランチャコルタだと感じました。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》モンテ ロッサ フランチャコルタ プリマ キュヴェ ブリュット
《価格》
【3500前後】
《ブドウ品種》
・シャルドネ
・ピノ ビアンコ
・ピノ ネロ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 イタリア>ロンバルディア州
《生産者》 モンテ ロッサ
モンテ ロッサはフランチャコルタだけに特化したロンバルディア州のワイナリー。 1972年に、フランチャコルタワイン協会の初代会長であるパオロ氏によって創業され、1985年以降は息子のエマヌエーレ氏に継承。
家族経営の小規模生産者ながら実力は高く、フランチャコルタのトップ生産者のひとつと評されています。
中でもトップキュベである「カボション」は、イアリアを代表するガイドブック「ガンベロロッソ2004版」で年間最優秀スプマンテに選ばれるほどの実績も持っています。 今回紹介しているプリマ キュヴェ ブリュットは、最も手軽なエントリークラスの銘柄。
イタリアの星付きレストランでもオンリストされており、華やかでバランス良い味わいとコスパの良さで、多くの日本の消費者も楽しませています。
《味わいの特徴》
華やかさと
ほどよい深みがある
コスパフランチャコルタ
このワインの特徴は、果実や花などの華やかな芳香と、スッキリとした中に適度な深みが感じられる味わいにあり、そのコスパの良さも嬉しい特徴と言えます。
【外観】
輝きのある淡めのレモンゴールド
細かで豊かな泡立ち
【香り】
レモン、青リンゴ、ラフランスを思わせる爽やかでフルーティーな果実香に、白い花の華やかさが加わった豊かな芳香。
少しのナッツやイーストのニュアンスも垣間見えます。
【味わい】
中程度のボリューム感がある果実味は甘味は控えめで、豊かな泡立ちとキレ味の良い酸味と相まってスッキリとした飲み口。上品な蜜のコクを伴った旨味も感じられ、少しの苦味もアクセントに加わり複雑さがあります。
それでは、そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。
■収穫→発酵は1時間以内■
丁寧に手摘み収穫されたブドウは、1時間以内に発酵させるこだわりぶり。
新鮮な果実の豊かな風味を生む要因になっています。
■瓶内二次発酵■
最も手間やコストは掛かりますが、キメ細かな泡や深みのある味わいを生むなど、上質なスパークリングワインが生まれるトラディショナル方式(瓶内二次発酵)で造られており、これはシャンパーニュと同じ製法です。
また、フランチャコルタの瓶内二次発酵後の瓶内熟成は最低18ヶ月ですが、約24ヶ月熟成させるがプリマ キュヴェ。
澱との接触期間を長くすることで澱から成分が抽出され、華やかな香りと奥深い味わいを生む効果があります。
■リザーヴワインが多め■
スパークリングワインは単一年のブドウで造られるものもありますが、多くは前年以前のブドウで造られらワインをブレンドして造られます。
そのワインをリザーヴワインと呼び、モンテ ロッサはその比率が高く、さらにそのリザーヴワインの品質にもこだわっています。
それによって、品質に安定感が生まれ味わいに奥行きや複雑性をもたらしています。
《飲む時の適正温度》
【6℃~12℃】
しっかり冷やせば上質な酸味が際立ち、上品で気品ある飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば風味が広がり、ふくらみのある味わいが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
飲み頃は購入後1年以内
複数年のブドウから造られたワインをブレンドして造られるため、ヴィンテージはありません。
飲み頃のタイミングで出荷されるフレッシュなスパークリングワインですから、販売している時が飲み頃と言えます。
生き生きとした味わいを楽しむには、購入後はなるべく早く飲む事をおすすめしますから、常温で長期間放置されているようなお店では購入は控えた方が良いでしょう。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
綺麗な泡立ちが見られ、グラスの美しい外観によっても華やかさは引き立ちます。
空気との接触面も少なく、炭酸も抜けにくいと同時に温度も上がりにくい形状に設計されています。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
カプレーゼ
天ぷら各種をレモンと塩で
など、比較的サッパリとした味わいの料理との相性が良いですが、豊かな発泡性とキレの良い酸はスッキリさせる効果もあり、強めの味わいを持った料理にも無難に適応します。
また、揚げたての天ぷらや皮目をパリッと焼き上げた地鶏など【サクッ】【パリッ】とした食感には、【シュワツ】としたフランチャコルタはとても相性が良いですね。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的なネガティブコメントはありませんでした。
【良い口コミ】
カルパッチョなどアッサリ系の料理から、フォアグラやバターを使用したコク系の料理まで幅広い適応力があるね。やや粗さのある泡だが持続性があり、穏やかな酸は優しい飲み口を表現している。
個人的にかなり好きなやつ♪キメ細かな泡立で、グレープフルーツ系の酸と少しの渋味に蜜の甘味も加わり、ナッツ系の風味も感じられる。染み入るような美味しさです♪
野菜室に1年放置した事による熟成感が良い方向に作用したようだ。香りは柑橘類の爽やかさにラフランス系の甘やかさが加わり、ナッツや樽のニュアンスもある。熟成感ある味わいは飲み応えがあり、軽快な泡も持続力がありとても旨い。ちょっと驚きのコスパであり、早飲みも試してみたいと思える味わいでしたね。
シャルドネベースの味わいですが、ちゃんとピノブランとピノノワールの個性も感じ取れますね。美味しいと思いますよ。
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 60%
普通 40%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
安定して高評価を集めている印象。
感動こそ無いですが否定的意見もゼロで、キレの良さと適度な深みのある味わいに多くの方が納得。
価格も考慮すれば、より満足感が高い銘柄だと感じました。
幅広い食事との相性の良さを褒める意見もチラホラで、押さえておきたいフランチャコルタだと感じる結果となりました。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
モンテ ロッサ フランチャコルタ プリマ キュヴェ ブリュットは
【価格】
3500前後
【味】
果実や花などの華やかな芳香と、スッキリとした中に適度な深みが感じられる味わい。
【飲み頃】
購入後1年以内
【口コミ】
安定して高評価を集めている印象。
感動こそ無いが否定的意見もゼロで、キレの良さと適度な深みのある味わいに多くの方が納得。
価格も考慮すればより満足感が高い銘柄で、幅広い食事との相性の良さを褒める意見もチラホラ。
以上です。
モンテ ロッサはトップキュベの「カボション」でも7~9千で比較的手頃で、口コミ量こそ少ないながら評価は高い印象でした。
つまり、どの銘柄も優れている印象ですから、もしスタンダードキュベである「プリマ キュヴェ」を気に入ったら、他のラインナップも追って見ても楽しそうですね。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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