DRC コルトンの【価格】と味は?【当たり年】【口コミ】など詳しく解説!!

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ロマネ・コンティ

ワインに全く興味が無くとも、その名は知っているというほどの知名度の高さで、知名度はもちろん品質そして価格も世界最高のワインである事は周知の事実。

そしてワインを志す方にとっては、生涯に一度は口にできたらいいなという存在であり、憧れの存在ではないかと思います。

そんなロマネコンティを生み出している生産者こそが、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ【Domaine de la Romanee-Conti】であり、【DRC】と呼ばれるわけですね。

そんなDRCが生み出すワインは、モノポール(単独所有)であるロマネ・コンティやラ・ターシュをはじめとしていくつか存在します。

今回紹介するのはコルトンです。

ヴォーヌ・ロマネ以外も造るの?と思った方もおられるかもしれませんが、2009年から伝統ある家系のメロード家から畑を30年間の賃貸契約を結んで生産されています。

DRCの生産する9銘柄の中では2番目に安い(20万はしますが・・)ワインです。

コルトンのワインで多くの方に選ばれ口コミ評価の高いワインはどれだろうという客観的視点から調べてみた結果、価格は高額ではありますがやはり秀逸な評価を受けているという事で、紹介すべきワインだと感じました。

《ワイン名》 DRC コルトン

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《価格》

20万~50万円
※ヴィンテージによって価格は変動します。

《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ブルゴーニュ>アーロス・コルトン>コルトン
《生産者》  ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ

《特徴》

力強くも繊細
熟成により深遠で優雅に

このワインは2009がファーストヴィンテージという事で、試行錯誤がされているのか品質も変化を見せているようですから、少し大まかな言い方になりますが、優秀なグランクリュらしい充実した成分を持っており、洗練された質感は熟成を経る事で磨きがかかり、妖艶で優雅な品質に成長していきます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

最上のテロワール(ブドウを取り巻く環境の全て)
DRCの畑はコルトンの中でも一等地の区画であり、優れた日照や土壌を持った畑からは、成分の充実したブドウが得られます。

ビオディナミ農法
農薬や化学肥料は一切使わず、畑を耕す作業も土を踏み固めてしまうトラクターは使わず、農耕馬を使っています。
また、天体の動き(太陰暦)に合わせて農作業を行う事も厳格化されており、ありのままの健全で成分豊かな土壌が維持され、その成分を存分に吸い上げた上質なブドウが実ります。

厳しい収量制限
1本のワインを造るのに3本のブドウの樹が使われるというほど、DRCでは厳格な剪定を行い収量制限が行われる事も有名です。
そうすることで、残されたブドウに成分が集中し、成分の充実したスケール感溢れるワインが生まれます。

全房発酵
一般的にはブドウの粒のみを発酵させるのが主流ですが、粒の付いた枝のような部分を梗(こう)と呼び、その部分も含めて全て発酵させることも特徴的です。
それによって、滑らかなタンニンが得られ長期熟成に耐える事や、梗由来の独特の苦味や風味が加わり、複雑な味わいになります。
※この全房発酵は非常に難易度の高い手法としても知られ、適切に行わないと青臭さ・酸味・ギスギスしたタンニンが出てしまいます。
そのためには、梗の部分までしっかりと熟している状態にさせなくてはならず、菌の付きやすい梗を無農薬で健全に保つには非常に管理が緻密でなければなりません。
そのためこの手法を実践しているのは、DRCなどの極一部のトップ生産者のみというわけです。

【外観】
深みのあるルビーレッド
熟成が進むほどレンガ色に近づいていきます。

【香り】
バラやスミレの華やかさにラズベリーやブラックチェリーなどの果実香、土やスパイスにハーブといったニュアンスも加わり非常に複雑でボリューム感ある香りが感じられます。

熟成するほど熟した果実にドライフルーツやドライフラワー、獣にトリュフに紅茶などの魅惑的な熟成香も広がりを見せます。

【味わい】
凝縮感のある果実味は力強さがあるものの繊細さも持ち併せ、透明感も感じます。

確かな存在感を感じさせるタンニンはシルクのように滑らかさで構造を形成し、美しく伸びやかな酸は味わいまとめた後、複雑な風味を伴った長い余韻があります。
熟成が進むほど果実味は落ち着きある深い旨味を伴った甘やかさが現れ、タンニンや酸などの成分は溶け合う事で、ビロードのようにしなやかさを持った質感に変化していきます。
そして土に紅茶に獣などの熟成による魅惑的な風味を伴った味わいは別格の味わいを表現し、いつまでも続くかのような長い余韻に包まれます。

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
そのスケール感ある香りと味わいを感じるには、このくらいの温度帯が最も広がりある風味を楽しめるでしょう。

少し冷やし気味にすれば酸味が際立ちエレガントな飲み口になりますし、温度を上げるほど酸は穏やかに感じられ、甘味や複雑な風味の広がりある味わいを楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~30年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。

一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下の通り。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

2009年 5ファーストヴィンテージです
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
芳醇な香りと、エレガントで優雅な味わいを持った秀逸なワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で甘味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


和牛の赤ワイン煮込み


クリーム系パスタにトリュフを乗せて

など、特に上質で豊かなコクのある味わいの料理に合わせる事で、優雅なワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立て、複雑で官能的な風味の広がる至極のマリアージュが楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

 


《こんな場合におすすめ》

これほどの高額ワインですから、最上級の敬意を込めての贈り物や、ワインを深く愛する方達と、じっくりワインに向き合って楽しむ一本ではないかと思います。

DRCの中でもコルトンという選択は、深い知識を持ったワインラバーの方にこそ、知的好奇心を擽るアイテムになり得るのではないでしょうか。

生涯記憶に残る。

そんなワインだと思います。


《こんな場合には不適切!?》

不適切というよりは、飲み頃や抜栓するタイミングには気を付けるべきワインです。

せっかくのコルトンも若すぎて、ボトルの最後の一口でようやく開いてきたでは残念ですね。

特に成分の充実したビッグヴィンテージは、飲み頃が訪れるのも遅いですから、注意が必要でしょう。

 

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「早い・・早過ぎたのですね。4年目の2015へのコメントは差し控えさせていただきます。普通とだけ伝えておきます。」


「7年熟成の09は深くポテンシャルの高いワインである事はわかるが、若さが先行気味で、酸やミネラルは控えめな印象。もっと熟成させるべきだろう。」


「価格も価格ですからね。ちゃんと飲み頃を見極める必要がありますね。6年目の09は早すぎてもったいない事をしました。」

良い口コミ

「2011までのコルトンは、明らかにヴォーヌ・ロマネのDRCとは異質のテロワールを感じさせる品質でしたが、2012以降その差は埋まり、いい意味で統一感のある風味があります。4年目の2013という事で抜栓直後はまだ青さを感じる香りで、タンニンも酸も主張気味ですが、1時間もすれば香りは広がり、柔らかな質感に変化していきました。この明るく円やかな質感はロマネ・コンティを彷彿させるもので、2011までの重くて暗い印象は無い。満点です。」


「ファーストヴィンテージの2009以来の2012だぁ。5年目って事で随分と若いから2時間前の抜栓だ。これはいいぜ!!華やかな香りとやわらか~な味わい。余韻はいつまでも続くようで格別だ。2008の時と全然違っていいじゃないか!!」


「4年目の2014は若いけど別格に素晴らしいですね!!花束のように香りは広がり、凝縮感のある果実味は心地よい甘味もあり、絹のようなタンニンはしなやかな質感を表現します。時間経過で現れるキャラメルの風味も素敵でした。」

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると

感動的!!    41%
美味しい     41%
普通       18%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

非常に経験豊かな方々がこのワインを口にしており、とても満足度の高い品質であることが伝わってきました。

そして、その優れた分析力によると、2011までと2012以降では品質に違いがあるようで、2012以降の方がDRCらしさが感じられて素晴らしいと評価される口コミもいくつか見られました。

それから、5年程度の若さで飲まれた場合、ヴィンテージにもよりますが硬く閉じていると感じてしまった方もおられますので、飲み頃や抜栓のタイミングにデキャンタ-ジュを考える必要もあると感じました。

 

以上です。

コルトンは2万前後で購入できるワインが多いですが、さすがDRCともなると10倍以上になります。

味わいも10倍旨いのかと問われると疑問に思う部分もありますが、ブランド力などの付加価値も加わった結果がこのような価格となっている事も事実。

そのようなDRCのワインが活かされるような特別な場面でこそ相応しいワインであり、価値を理解できる方にこそ選んでいただきたいワインではないでしょうか。

DRCが2~3万で買えてしまっても有難いような気もしますが、それはそれでなんだか違うな~という気持ちにもなります。

ワインを通して最上級の喜びを体験するには、それぐらいの金額的壁もある事で達成感を満喫できるのかもしれません。

あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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