ちょっと珍しいラマンチャのコスパスパークリング。
スペインを代表する泡といえばカバですが、ラマンチャにも人気の泡があります。
経験豊富なシャンパーニュ醸造家がラマンチャで手掛ける泡で、シャンパーニュには及ばずとも手軽な割に中々美味いと好評。
口コミの量こそ少なめですが満足度は高く、ちょっと掘り出し物感あるスパークリングとして候補に持っておいても良いと感じています。
この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。
《ワイン名》バルモラル エドネ グラン キュヴェ
《価格》
【2000前後】
《ブドウ品種》
・シャルドネ主体
・マカベオ
・ピノノワール
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 スペイン>ラ マンチャ
《生産者》 ビニェドス バルモラル
ビニェドス バルモラルは、シャンパーニュ醸造家エルヴェ ジャスタン氏が醸造責任者を務めるラマンチャのワイナリーです。エルヴェ氏は24歳でデュヴァル ルロワの醸造長となり、退任後はルイ ロデレールなどTOPシャンパンメゾンのコンサルタントを請け負った実績もある人物です。今回紹介している エドネ グラン キュヴェは、ベルリン国際ワインコンクール2018で金賞を獲得しており、日本の一般消費者からも高い支持を集める銘柄です。
《味わいの特徴》
適度な深み
バランスを持った
親しみやすい味わい
【外観】
輝くレモンゴールド
豊富で細かな泡立ち
【香り】
レモンや青リンゴのようなフレッシュさに、蜜りんごやラフランスのようなフルーティーな果実香が広がり、温度上昇と共にハチミツやトーストのニュアンスも感じやすくなります。
【味わい】
厚みのある果実味は細かで爽やかな泡と共に口に中に広がり、キレのある酸が味わいをドライで上品にまとめるバランスも良く、適度なコクも感じられます。
情報の少ない銘柄でしたが、そのような味わいになる理由を2つか挙げます。
■トラディショナル方式■
スパークリングワインの製造方法は、主に3つ。
2.シャルマ方式
3.炭酸ガス注入方式
1→3の順で手間やコストが掛かり上質ですが、シャンパーニュと同じくトラディショナル方式を採用しており、細かな泡や適度なコクも感じられます。
■長期瓶内熟成■
アルコール発酵を終えたワインは瓶に詰められ、酵母の死骸である澱と共に40ヶ月熟成されます。
ワイン法による最低熟成期間はシャンパーニュで15ヶ月、ヴィンテージシャンパーニュで36ヶ月。
つまりシャンパーニュを超えるほどの長期熟成を実施しており、澱との接触期間が長いことで味わいに深みやコクが加わる効果があります。
《飲む時の適正温度》
【5℃~10℃】
よく冷やせば酸味が際立ちキレの良い飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば穏やかな印象になり、フルーティな風味の広がりが楽しめます。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃》
【飲み頃】
ブドウ収穫年から4~7年
※一般的傾向や口コミから推測
《適正グラス》
【フルート型グラス】
空気に触れる面積が少ないため、温度が上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
美しい泡立ちも見られますし、グラスの美しい外観によっても華やかさは引き立ちます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
生カキをレモンと塩で
地鶏のグリル
など、比較的カジュアルでほどよいコクのある料理との相性が良いですが、爽やかな泡とキレのある酸は味わいをスッキリさせる効果もあるため、どのような料理にも無難に合わせられる適応力があります。
また、皮目をパリッと焼いた鶏肉や天ぷらなどのように【パリッ】【サクッ】とした食感には【シュワッ】としたスパークリングワインは相性が良いです。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【ネガティブな口コミ】
このワインに対する具体的ネガティブコメントはありませんでした。
【良い口コミ】
2000円くらいでシャンパーニュに近い味わいが楽しめるお買い得スパークリング♪広がる香りとスッキリとドライな味わいで、適度にコクもあり余韻も長め。ちょっと驚きましたね!
特に期待もしていなかったので、余計に美味しく感じた(笑)。複雑さは無くてもバランス良く美味しかった♪
シャンパーニュメーカ―が手掛ける上品な泡で、カバともまた違ったテイストですね。柑橘や青リンゴ系のフレッシュでフルーティーな味わいで、時間が経つとトーストや蜜のニュアンスも出てきて美味しかった。
蜜やブリオッシュのが感じられるなんて、お手軽スパークリングの割に中々やりますね。リンゴ系のフルーティーさを柑橘が引き締める辛口よりの味わいで、シャンパーニュには及ばずとも値段を考慮して合格!!
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 43%
普通 57%
良くない 0%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
口コミの量こそ少なめですが、非常に満足度の高いコスパスパークリングワインといった印象です。
シャンパーニュほどの深みは無くとも薄っぺらくもなく、上品さのあるドライな飲み口に好感を持つ方が多い傾向で、価格を考慮すれば十分に満足できると感じた方が多いワインでした。
まとめ
それでは最後に情報整理です。
バルモラル エドネ グラン キュヴェは
【価格】
2000前後
【味】
フレッシュでフルーティーな果実にハチミツやトーストのニュアンスも感じられる芳香。
厚みのある果実味は細かで爽やかな泡と共に口に中に広がり、キレのある酸が味わいをドライで上品にまとめるバランスも良く、適度なコクも感じられる。
【飲み頃】
ブドウ収穫年から4~7年
※一般的傾向や口コミから推測
【口コミ】
口コミの量こそ少なめだが、非常に満足度の高いコスパスパークリングワインといった印象。
シャンパーニュほどの深みは無くとも薄っぺらくもなく、上品さのあるドライな飲み口に好感を持つ意見が多く、価格を考慮すれば十分に満足できると感じた方が多い。
以上です。
2000円前後のスパークリングワインと言えば、フランス各地のクレマンやイタリアのプロセッコ。そしてスペインのカバなどが有名ですが、このようなラマンチャの泡も意外性があり面白い選択肢になりそうです。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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