キレの良い酸味はお好きでしょか。
「酸が強いシャンパーニュは嫌いだよ。」
と言う方は、ここでページを閉じましょう。。。
「冷麺にも酢をいっぱい入れるよ!!」
とういう酸好き?な方や、手頃で美味しいシャンパーニュをお探しの方は読む価値があるでしょう。
さて、私は生産者も銘柄も非常に多いシャンパーニュにおいて、日本の消費者の方々にたくさん飲まれ(口コミされ)、そして口コミで高評価の銘柄はどれかという興味の元、信憑性の高い口コミが見られるVinicaを利用してリサーチしてみました。
その結果日本で購入可能な、およそ100の生産者の中でも、特に多くの方を喜ばせていると感じたのは25の生産者達。
今回紹介するランソン ブラックラベル ブリュットは、比較的手頃な価格帯のシャンパーニュの中で目を引く評価を得ていたというわけです。
私自身も何度もお店で使用しており、お客様は感動するほどではないですが一定の満足感を得ており、とても使いやすいと感じているシャンパーニュです。
《ワイン名》 ランソン ブラックラベル ブリュット
《価格》
【3000~5000円】
《ブドウ品種》
・ピノノワール
・シャルドネ
・ムニエ
《ボディ》 ミディアムボディ
《甘辛》 辛口
《産地》 フランス>シャンパーニュ地方
《生産者》 ランソン
【ここで簡単にプロフィール】
ランソンは1760年にフランソワ・ドゥラモット氏がシャンパーニュ事業を始めたことが歴史の始まり。
その子息が代を引き継ぎ、1823年にジャン・バプティスト・ランソン氏とパートナーシップを組み1837年から社名をランソンに変更。
イギリスへの輸出に力を注いだ努力の甲斐もあり、1860年のヴィクトリア女王時代から現在に至るまで、イギリス王室に愛されるシャンパーニュとして君臨し続けており、ボトルネックにはエリザベス2世の名前が刻まれた紋章がある。
テニスの最高峰として知られるウインブルドンでも、オフィシャルシャンパーニュとして採用される実績もあり、シャンパーニュを代表するメーカーの一つである事は揺るぎない。
《味わいの特徴》
爽やかな酸味と旨味を持った
キレの良い品質
このワインの特徴は、春風のような香りと爽快な酸味があり、適度なコクやほろ苦さも感じられるバランスの良い品質にあり、夏の暑い日などに爽快で華やかな場面を引き立たせる事ができる味わいを持っているところです。
そして、価格も比較的お値打ちなところも嬉しい特徴の一つと言えるでしょう。
【そのような切れ味の良い酸が生まれる理由を簡単に解説します】
ほとんどのシャンパーニュの生産者は、製造工程でアルコール発酵をさせた後にマロラクティック発酵を行います。
しかしこのランソンはこのマロラクティック発酵を行わない事で、果実の新鮮さと豊かな酸味を残しているのです。
それ以外にも、ピノ・ノワールとシャルドネにムニエの3種を使用することで、それぞれのブドウの持つ、エレガントさや厚みのある味わいの両方が感じられる事や、最低15ヶ月の瓶内熟成期間が必要な規定においても、36ヶ月の熟成をさせることで澱との接触期間を長くし、味わいに奥深さを与える工程も踏んでいることも、バランスが良く複雑性のある品質を生む要因になっています。
【外観】
輝く麦藁色
豊かな泡立ち
【香り】
レモンや青りんごのようなフレッシュな果実の香りを主体に、白い花や焼いたパンのようなトーストのニュアンスも感じられます。
【味わい】
香りから連想されるような柑橘系果実やリンゴなどのフレッシュな果実の味わいがあり、豊かな発泡性と生き生きとしたフレッシュな酸味は非常にキレが良く爽やかな印象。
コクもほどよく感じられ、柑橘類の皮のような苦味がアクセントに持ちつつ、心地よい余韻へと導かれます。
《飲む時の適正温度》
【4℃~10℃】
よく冷やす事でその上質な酸味が際立ちキレが出て爽快な飲み口が楽しめます。
少し温度を上げれば、豊かな果実の風味やトーストのニュアンスが広がり、ふくらみのある味わいになるでしょう。
※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。
《飲み頃と当たり年》
飲み頃は【購入後1年以内】
このワインは購入後1年以内に飲む事をおすすめします。
つまり飲み頃のタイミングで売られているという事です。
適切な保存で2年程度は楽しめますが、不適切な環境に置いたり熟成させすぎたりすると風味は抜け、どこか枯れた印象の味わいになっていきます。
ですから買ったら早めに飲んだ方が安心で、常温で長く放置されている可能性があるようなお店では、買わない方が良いでしょう。
当たり年は【ありません】
そもそも当たり年の概念がありません。
複数ヴィンテージのワインをアッサンブラージュ(混ぜる)したシャンパーニュであり、年による品質の差は少ないです。
単一年のブドウだけで造られたヴィンテージシャンパーニュ(ミレジメ)の場合のみ、当たり年を意識すれば良いでしょう。
《適正グラス》
【フルート型グラス】
美しい泡立ちを見れますし、空気に触れる面積も少ないため、温度も上がりにくいと同時に炭酸も抜けにくい形状に設計されています。
グラスの美しい外観はシャンパーニュの華やかさをさらに引き立てます。
※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。
《相性のいい料理》
白身魚の薄造りを薬味ポン酢で
天ぷら各種をレモンと塩で
など、ランソンには上質で比較的繊細な味を持つ素材やシンプルな味付けのされた料理から、中間程度の強さの味わいを持つ料理によく合いますが、発泡性と爽やかな酸味ででスッキリさせる効果もあるため、強い味わいの料理にも無難に適応します。
また、唐揚げや天ぷらなどのように【サクッ】とした食感の料理には【シュワツ】としたシャンパーニュはよく合います。
※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。
《飲んだ人の口コミ》
【悪い口コミ】
「あ・・これ・・。苦手なやつや・・。」
【良い口コミ】
「華やかさや優雅さは無いが、上品でバランスの良い味わいは実直で信頼できる印象だ。」
「なんとも爽快なシャンパーニュ。雨上がりの青空かっ!ってね。(笑)柑橘系の香りと味わいに、鉱物的な凛としたミネラル、そしてアフターの苦味もいい意味でアクセント。和食に合わせたくなる味わいです。天ぷらに塩でランソン。ステキ~~。」
「とてもキレが良い酸が印象的。トースト香にほんのり苦味があるけど、決して雑味ではなく複雑性を与えるもの。温度が上昇すると蜜のニュアンスが前面に出てきて旨味が増す印象。手頃ですし満足です。」
「細かい事は抜きにして、旨いんだから飲むんだよなぁ。(笑)」
という皆様の声でした。
その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、
感動的!! 0%
美味しい 31%
普通 66%
良くない 3%
というニュアンスが伝わってくる結果でした。
手頃な価格のシャンパーニュとあって、感動を覚えるような方はいませんし、具体的な表現はありませんが、苦手と評する方や平均的な評価を与える方もチラホラでした。
とは言え、キレの良い酸とバランスの良い品質は一定の評価を集めており、その手頃な価格も考慮すれば、十分に納得できる品質である事は多くの方の口コミが証明しているようにも感じました。
私自身もランソンは何度もお店で採用しており、お客様の反応も悪くないという事で、あらためて使いやすいシャンパーニュである事を再認識する結果となりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
それでは情報整理です。
ランソン ブラックラベル ブリュットは
【価格】
3000~5000円
【味】
切れ味の良い爽やかな酸味と旨味、複雑性を持ち合わせた上質でバランスの良い品質。
【飲み頃と当たり年】
飲み頃は【購入後1年以内】
当たり年の概念は無い。
【口コミ】
キレの良い酸とバランスの良い品質は一定の評価を集めており、その手頃な価格も考慮すれば、十分に納得している人がが多い。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント