バルトーロ マスカレッロ バローロ

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非常に隙の少ない上級バローロ。

ブルゴーニュの上級ピノノワールを思わせるエレガンス、そして滋味深さを持った味わいへの口コミ評価(vinica)は目を見張るものがありました。
ジャコモコンテルノルチアーノサンドローネと比較してしまうと、やや感動は少ないようにも思えましたが、否定的コメントは見当たらず、トップクラスのバローロを語る上では外せない銘柄だと感じました。

この記事を最後まで読み進めていただき、知識と共に深まるワインの味わいを楽しんでいただければ幸いです。

《ワイン名》バルトーロ マスカレッロ バローロ

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《価格》

1.8~5万円
※古酒ほど高額な傾向

《ブドウ品種》ネッビオーロ
《ボディ》  ミディアム~フルボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   イタリア>ピエモンテ州
《生産者》  カンティーナ バルトロ マスカレッロ

プロフィール
バルトロ マスカレッロは伝統的バローロの最高峰と呼ばれる生産者。
 

19世紀末からワイン造りの歴史を持っており、3代目のバルトロ マスカレッロ氏は伝統的手法を貫き、イタリアワイン界の中でもカリスマ的地位を確立した人物。バリック(小樽)や外来品種を使用するモダンスタイルは一切使用せず、優れたバローロを造り続けることで尊敬を集めていました。

2004年に他界したバルトロ氏の後を4代目として継いだのは娘のマリアテレーザ女史。父の伝統的手法を守りつつ、常に試行錯誤を繰り返すことで優れたワインを生み続けており、偉大な父を失ってもその評価が下がる事はなく、むしろ若手生産者にも大きな影響を与えるほどの優れた生産者としてその地位を確立しています。

《味わいの特徴》

類い稀なバランス
エレガンスを持った
バローロの代表格

このワインの特徴は、洗練された果実味、豊富でキメ細かなタンニン、適度な酸、奥行きのある旨味や複雑な風味など、それぞれの要素が高次元で支え合うバランス感覚があるところ。その味わいは上級ブルゴーニュを思わせるエレガンスや滋味深さがあり、熟成する事でさらに妖艶さは増していきます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

品種の個性
バローロに使用されるネッビオーロは、ピノノワールに近い透明感のある色調。そして強めの酸と収斂(しゅうれん)性のあるタンニンが特徴的で、適度な果実味と出汁の効いたような旨味が感じられます。
長期熟成で酸やタンニンはワインに溶け込むことでしなやかさが増し、タバコ、トリュフ、革製品など複雑な風味を伴った深い味わいが現れてきます。

4つの畑のブドウ
1.カンヌビ
2.サン ロレンツォ
3.ルーエ
4.ロッケ
以上、異なる個性を持った4つの畑のブドウを使用しており、それぞれの畑の個性が反映された複雑でバランス良いワインが誕生します。
また、ある畑が気候などが不利な年であっても、別の畑で補うことが可能で、安定して優れたワインを造れる利点もあります。

徹底的に選果
状態の良いブドウだけを徹底的に選び抜くことで、充実した奥深さだけでなく、洗練された透明感を持ち合わせたワインが誕生します。
ブドウの出来が悪かった2002年は、生産自体を行わない徹底ぶりです。

伝統的手法
バリック(小樽)ではなく大樽で長期間マセレーション(果汁に果皮や種を漬け込む)を行う伝統的手法を実践。
大樽にすることで得られる骨格あるタンニンは長期熟成に耐え、長期間のマセレーションでは奥深い味わいを反映させます。

 

【外観】
深みのあるガーネット
熟成するほど透明感のあるレンガ色に近づいていきます

【香り】
ブラックベリーやチェリーの果実香にバラの華やかさ。クローヴやシナモンなどのスパイス香に適度な樽のニュアンスも加わり、複雑で上品な香りが広がります。
熟成するほどプルーンやレーズンなど円熟した果実香やドライフラワーのニュアンス。土や革製品の熟成香も加わり落ち着きある優美な香りが広がります。

【味わい】
チェリーやベリー系の果実味は、ほんのり甘味と心地よいコクを併せ持ったミディアムボディ。豊富ながらシルキーなタンニンは非常に滑らかで、上質で適度な酸が味わいをまとめると、果実、バラ、スパイス、樽の風味を残した美しい余韻が長く続きます。
熟成するほどタンニンや酸などの成分が溶け合いしなやかさが増し、円熟した果実味と旨味、ドライフラワーや革製品などの複雑な風味が溶け合った妖艶な味わいになり、非常に長い余韻に包み込まれます。

 

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
少し冷やし気味にすれば酸やタンニンが際立ち引き締まった印象。
温度を上げるほど酸やタンニンは穏やかな印象になり、甘味や複雑な風味の広がりを楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から5~35年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
参考までに、ピエモンテ州のヴィンテージチャートも載せておきます。
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向があります。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1990年 
1991年 2
1992年 2
1993年 3
1994年 2
1995年 3
1996年 
1997年 4
1998年 4
1999年 4
2000年 5
2001年 5
2002年 2
2003年 
2004年 5
2005年 4
2006年 4
2007年 
2008年 4
2009年 3
2010年 5
2011年 4
2012年 4
2013年 4
2014年 3
2015年 3
2016年 5
2017年 3

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《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
複雑で豊かな香りと、奥深い味わいを持ったワインです。
香りが取りやすく、甘味を感じやすい形状に設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


クリーム系パスタにトリュフを乗せて


マガモ鍋

上品さと奥深さを兼ね備えた優美なバローロで、料理とワインが互いを高め合う至高のマリアージュが楽しめるでしょう。
合わせる料理も上質で深いコクを持ったものが適切で、ワインの複雑な風味は野性味のあるジビエ料理ともマッチします。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

24年熟成の92です。多くの生産者が諦めてしまうほどの難しい年でしたが、まろやかでミネラリーな味わいに仕上げるところはさすがバルトーロ。とは言え、やはりエネルギーが不足気味なところは否めない。

良い口コミ

チャーミングさと威厳を両立した流石のバローロ。7年熟成の09はチェリーのような可愛らしい香りもありつつ、豊富なタンニンやタバコのニュアンスからは威厳も垣間見える。当日よりも翌日の方が旨味が増して深い味わいになりますね!!


うまく言えないけど、とにかく素晴らしいい♪31年熟成の86は人生初の香りで感動的美味しさです!!


8年熟成の2012。オレンジを帯びた美しいルビー色。チェリーやイチゴなど清潔感のある赤系果実香にプルーン、タバコ、クローブなどが加わります。比較的若いバローロですが細かで優しいタンニンもあり、しなやかでまとまりある味わい。とても上品な味わいで複雑な香りも広がり、バラの香りに包まれる長い余韻も素晴らしい。


バローロとはこれほど美味しいものなんですね。。。5年熟成の09は、黒果実やカラメルのような甘さも感じられ複雑で華やかな芳香。雑味の無い味わいは上品ではありますが旨味はしっかりで、上質なタンニンも加わり芯のある強さも感じさせるところは流石。これはバローロの中のバローロですね!!

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると、

感動的!!    17%
美味しい     63%
普通       20%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

非常にエレガントで隙の無いバローロというのが第一印象。

ジャコモコンテルノルチアーノサンドローネと比較してしまうと、やや感動は少ないようにも思えましたが、優れたバランスとブルゴーニュのピノノワールに通ずるエレガンスを持った味わいへの評価は非常に高い傾向。
若くしても長期熟成させても満足度が高く、時間と共に変化する味わいを高く評価されるコメントも多く見られました。

否定的なコメントが見当たらないことも印象的で、美しい上級バローロの選択肢に必ず入れるべき銘柄だと感じる結果となりました。

 

まとめ

それでは最後に情報整理です。

バルトーロ マスカレッロ バローロ

価格
1.8~5万円
※古酒ほど高額な傾向


洗練された果実味、豊富でキメ細かなタンニン、適度な酸、奥行きのある旨味や複雑な風味など、それぞれの要素が高次元で支え合うバランス感覚がある。その味わいは上級ブルゴーニュを思わせるエレガンスや滋味深さがある。


飲み頃と当たり年

・飲み頃
ブドウ収穫年から5~35年
※一般的傾向や口コミから推測

・当たり年
良い年ほど成分が充実し、飲み頃になるのは遅いが長期熟成に向く。
難しい年ほど成分はやや希薄になり、早く飲み頃に達するが長期熟成には向かない傾向がある。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

1990年 
1991年 2
1992年 2
1993年 3
1994年 2
1995年 3
1996年 
1997年 4
1998年 4
1999年 4
2000年 5
2001年 5
2002年 2
2003年 
2004年 5
2005年 4
2006年 4
2007年 
2008年 4
2009年 3
2010年 5
2011年 4
2012年 4
2013年 4
2014年 3
2015年 3
2016年 5
2017年 3

口コミ
非常にエレガントで隙の無いバローロというのが第一印象で、否定的なコメントが見当たらない。
優れたバランスとブルゴーニュのピノノワールに通ずるエレガンスを持った味わいへの評価は非常に高く、若くしても長期熟成させても満足度が高い。
また時間と共に変化する味わいを高く評価されるコメントも多く見られた。

以上です。
冒頭で申し上げた通り、非常に隙の少ない上級バローロでした。
口コミでは経験豊富で分析能力に優れたワインラバーの方々を高確率で魅了。特にブルゴーニュ好きの方におすすめできるエレガンス溢れるバローロだと感じました。
カリスマと呼ばれる父を引き継ぐプレッシャーは大きかったと勝手ながらに想像しますが、見事に引き継ぎ、さらに進化させるマリアテレーザ女史にも頭が下がる思いです。
あなたのワイン選びの一助になれれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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