ドメーヌ・サント・バルブ ヴィレ・クレッセ チュリセ

おすすめ【白】ワイン

 

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「僕がワインを造るのではない、自分はテロワールの表現者なんだ」

若き当主ジャン・マリー・シャラン氏はそう語ります。

ヴィレ・クレッセにおいては、初めてビオロジックの認証(ABマーク)を取得した生産者であり、土地の特性、つまりテロワール(ブドウを取り巻く自然環境の全て)を表現したワインを生み続け、現在ではマコネ村の若手生産者のリーダー的存在となっています。

 

穏やかで手頃な価格帯のワインを生むヴィレ・クレッセは、高級ワインを生むブルゴーニュ北部ではなく、南部のマコネ地区の村名ワイン。

そんなヴィレ・クレッセにおいて、日本の一般消費者の方々に多く飲まれ、そして口コミ評価の高いワインはどれだろうと客観的視点から調べてみた結果、
■ドメーヌ・ド・ラ・ボングラン
■ドメーヌ・ド・ロアリー
■ドメーヌ・サント・バルブ
■コント・ラフォン
などが、そのような条件を満たしていると感じました。

今回はその一つであるドメーヌ・サント・バルブのヴィレ・クレッセの中でも、トップ・キュベのチュリセの紹介です。

格下のレピネも手頃で好評だったのですが、チュリセはさらに多くの方を魅了している傾向が強く感じられました。

 

ここで簡単に経緯を解説します。

2001年、ドメーヌ・サント・バルブは、ジャン・マリー・シャラン氏が父のドメーヌから独立する形でヴィレ村に設立されました。

父のドメーヌを継がなかったのは、彼自身が有機栽培への関心が非常に強く、その考えを自身で表現したいという想いによるもの。

その後の急激な品質向上は噂となり、様々な評価誌もさることながら、日本の消費者の評判も際立ち、マコネ地区を代表する生産者に成長していきました。

《ワイン名》 ドメーヌ・サント・バルブ ヴィレ・クレッセ チュリセ

《価格》

4000円前後

《ブドウ品種》シャルドネ
《ボディ》  ミディアムボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ブルゴーニュ>マコネ>ヴィレ・クレッセ
《生産者》  ドメーヌ・サント・バルブ 

《特徴》

リッチさと繊細さ
どちらも持ち合わせた
上級コスパブルゴーニュ

このワインの特徴は、マコネ地区らしい豊潤な果実味が感じられますが、その複雑で洗練された品質は、優雅でリッチででありながらも繊細な上品さも持ち合わせている点にあり、手頃な価格のマコネ地区においては、ワンランク上をいく上級コスパブルゴーニュと言えるでしょう。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

マコネ地区特有のテロワール
ブルゴーニュ地方においては豊富な日照量があり、温暖なマコネ地区である事から、果実はよく熟し、厚みのある果実味をワインにもたらします。
また、ジュラ紀には海であったとされるマコネ地区は、シャブリ同様に貝殻などの化石を多く含んだ石灰質土壌になっており、塩気や鉱物的なミネラル感を持った上品なワインが生まれます。

当主の哲学
若き当主ジャン・マリー・シャラン氏が大切にしている事は、
《テロワールブドウを取り巻く自然環境の表現》
つまりマコネ地区のミネラル感をとフィネス上品さ優美さを表現する事であり、以下に紹介する取り組みは、この哲学が根底にあるというわけです。

ビオディナミ農法
無農薬・有機肥料で天体の動きも考慮したビオディナミ農法の採用で、微生物の働きなどにより健全で成分豊かな土壌が育まれ、その成分を吸い上げたピュアで上質なブドウが育ちます。

因みにヴィレ・クレッセにおいては、最初にビオ認証(ABマーク)を取得した先駆け的存在です。

ヴィエイユ・ヴィーニュ
土地の成分を吸い上げる能力が高いなど、上質な果実を実らせる樹齢の高い古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)のブドウを使用しています。

このチュリセを生む樹には、なんと樹齢100年を超える古木も多く含まれています。

控えめの樽
樽のニュアンスが反映されやすい新樽の使用比率は非常に低く、これは繊細なブドウのニュアンスやミネラルの上品さを表現するためであり、主張しすぎない樽のニュアンスが心地よく感じられます。

 

【外観】
輝くイエローゴールド

【香り】
グレープフルーツやオレンジの柑橘系の香りに、アンズや黄桃の熟した果実に黄色い花のボリューム感のある芳香性、そしてほんのりハチミツや樽のニュアンスも複雑性を高めます。

【味わい】
ボリューム感のある熟した果実味がいっぱいに広がり、穏やかで美しい酸が味わいのバランスを整えます。

塩っぽい旨味や鉱物的なニュアンスを感じさせるミネラル感は、上品なブルゴーニュらしい味わいを表現しつつ、ほのかな蜜のニュアンスや樽の風味を伴った長い余韻へと導いてくれます。

《飲む時の適正温度》

8℃14℃
冷やし気味にすれば軽快さが増し、エレガントさのある飲み口になります。

温度を上げるほど穏やかな風味の広がる優雅な味わいを楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

【飲み頃】
ブドウ収穫年から3~10年
※一般的傾向や口コミから推測

【当たり年】
良いヴィンテージのワインほど飲み頃になるのが遅く、長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど比較的早くから楽しめ、飲み頃の期間は短くなる傾向です。

一般的にブルゴーニュ白のヴィンテージチャートは以下の通り。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年

2009年 3
2010年 5
2011年 4
2012年 3
2013年 4
2014年 
2015年 3
2016年 4
2017年 5

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《適正グラス》

【ふくらみのあるシャルドネグラス】
少し温度を上げることで広がる風味を楽しめますから、香りが取りやすく温度も少しずつ上がるように設計された、ふくらみのあるグラスを選ぶことをおすすめします。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


チキンのグリル


カマンベールチーズフライ

など、ほどよくコクのある料理などと合わせることで、やさしい風味とコクの広がりある優美なマリアージュを楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

 


《こんな場合におすすめ》

日常消費用の親しみやすい白ワインを生むマコネ地区の中でも、ワンラックいやツーランク上の深さを持ったワインで、ちょっと贅沢な気分を味わいたい時などには重宝しそうなコスパブルゴーニュです。

甘すぎず辛すぎず酸も適度で、深さもある親しみやすい味わいは様々な場面や料理に、優しく寄り添う順応性があると感じています。


《こんな場合には不適切!?》

ボリューム感と奥深さを持ち合わせた白ワインであり、白だからといって、繊細な風味を持つ料理に合わせようとすると、ワインのボリューム感に押されて、素材の繊細な味わいを感じにくくする事もあるでしょう。

このようなリッチなワインには、バターやチーズを使ったコクの豊かな料理や、鶏肉や豚肉などの程良いコクを持った素材に合わせることで、バランスの良いマリアージュが楽しめるでしょう。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

「今回は普通ですかね。5年熟成の2012は早かったのか遅かったのか・・。いつもの素晴らしさよりはちょっとだけ劣る。」

良い口コミ


「サントバルブは毎年美味しいワインを良心的な価格で届けてくれる。果実感と塩っぽいミネラル旨味に、綺麗な酸と上品な蜜。今年もよろしくお願いします。」


「3年熟成の2014は柑橘系の爽やかさに蜂蜜の甘いニュアンス。ミネラリーな旨味にほどよい樽感。この価格で流石の味わいを表現しています。」


「平均樹齢なんと100年。サントバルブの最高峰。3年熟成の2013は充実したミネラルと美しい酸が素晴らしいバランスを保っています。これは熟成後も楽しみ。単調な果実感で飲み飽きてしまう平凡なマコンとは一線を画す素敵なワインです。」

 

という皆様の声でした。

その他にもたくさんの口コミがありましたが、集計してみると

感動的!!     7%
美味しい     63%
普通       30%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

■ドメーヌ・ド・ラ・ボングラン
■ドメーヌ・ド・ロアリー
■コント・ラフォン

以上の生産者のヴィレ・クレッセに比べれば、若干飲まれている量こそ少なかったのですが、繰り返しこのワインを選ぶ方も見受けられましたし、一定して高い満足感を与えている事が、皆様の口コミ内容から伝わってきました。

特に悪い口コミが見当たらない事からも、完成度の高いバランス型上質ワインであることがよくわかる結果となりました。

 

以上です。

若き当主のリッチで上品なワインは多くの方を魅了しており、これからの進化にも益々注目の生産者と言えるでしょう。

ところで、いつも思うのですが。

世界中に存在する無数のワイン達を、スマホひとつでいくらでも知る事ができ、そして実際購入うできる現在の状況は改めて凄いと感じてしまいます。

これからさらにどうなっていくのでしょう・・。

さておき、そんなワインの選択は無数すぎて、どれを選べば良いかわからなくなるのも必然。

そんな方々にとっての何かしらのヒントになれば、このブログをやっていて良かったと思えます。

ですから・・

もっと頑張ります!!

なんだか自分の事言ってすみません。。。

あなたにとって善きワインとの出会いが多くなる事をお祈りしております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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