今回で白ブドウ最終回です。
それにしても品種の数が多かったですね!!
私自身想像以上のボリュームでした(笑)
さっそくいきましょう!!
★ダビデ先生★
【特徴】ドS
「白ブドウ最後は我々が担当する。なあヘモチャビン。」
★ヘラクレス助手★
【特徴】名前を憶えてもらえない
「はい!!兄貴。喜んで~(ヘラクレスですけど・・)」
- 【マカブ―】 豊かで力強い
- 【マルヴァジア】 軽快から芳醇まで
- 【マルサンヌ】 華やかさを与える補助品種
- 【マラガブラン】 カジュアルでジューシー
- 【ミスケット】 穏やかな果実味
- 【ミュスカ】 甘い香りフレッシュな早飲み
- 【ミュスカデ】 淡くサッパリ
- 【ミュスカデル】 甘い豊かな香りの補助品種
- 【ミュラートゥルガウ】 みずみずしくフルーティ
- 【メルワー】 トロピカルで深い
- 【モーザック】 爽やかで厚みある果実味
- 【リースリング】 アロマティック・熟成で奥深く
- 【リボッラ・ジャッラ】 フレッシュで爽やか
- 【竜眼】 軽快でみずみずしい
- 【ルーサンヌ】 豊かな酸・厚みある果実味
- 【ルカツィテリ】 豊潤で独特
- 【ロディティス】 フルーティで爽やか
【マカブ―】 豊かで力強い
《産地》
南フランス スペイン北部
《特徴》
スペインでは【マカベオ】又は【ビウラ】と呼ばれ、カバにも使用されることで知られています。
柑橘系フルーツや花のような豊かな香りを持ち、ミネラル分による骨格を感じさせる力強さのある味わいで、早飲みワインも生みますが、長期熟成型の高級ワインも生んでいます。
※私が選ぶ飲むべき一本です※
【カバ コドーニュ クラシコ セコ】
ほんのり甘さのあるカジュアルカバです。
よかったらお試し下さい。
【マルヴァジア】 軽快から芳醇まで
《産地》
イタリア トスカーナ州など
《特徴》
環境によって味わいを変化させる品種です。
柑橘系の風味を持ち、アルコール度数低めの軽快で飲みやすいもの。
熟した果実の風味を持ち、アルコール度数の高い厚みのあるワインも生みます。
また、【ヴィンサント】でも多く使われることでも知られます。
「兄貴。ヴィンサントってなんですか?」
「嫌だ・・。お前には教えない・・。」
「ダビデ先生・・ヴィンサントって何ですか?」
「収穫したブドウを陰干することで干しブドウ化させてね、糖度を高くしてからワイン造りに使うんだよ。そうして造られる甘口ワインの事をヴィンサントって言うんだよ。よく質問してくれたね。」
「・・・。」
【マルサンヌ】 華やかさを与える補助品種
《産地》
南フランス
《特徴》
桃や柑橘系の果実、また白い花などの華やかな香りを持ち、酸は穏やかで控えめハチミツのニュアンスを持つ味わいがあります。
酸の少なさゆえに熟成には向かず主にブレンド用に使われます。
「酸や渋味が少ないと酸化が早く、味わいが劣化するんですよね!!兄貴。」
「ふ~ん」
「酸や渋味が少ないと酸化が早く、味わいが劣化するという事ですか?」
「そうだね。よく知っているね。すごいじゃないかぁ。」
「・・・。」
【マラガブラン】 カジュアルでジューシー
《産地》
タイ
《特徴》
タイでは最もポピュラーな品種です。
生食にも向く品種で、ワインにすると熟した果実の香りを持つ軽快な味わいのワインを生みます。
「知らなかったです。」
「ヘモグロビンのアホ。」
【ミスケット】 穏やかな果実味
《産地》
ブルガリア
《特徴》
リンゴ、ハーブ、ハチミツの風味を持ち、酸味は少なく穏やかな味わいのワインを生みます。
【ミュスカ】 甘い香りフレッシュな早飲み
《産地》
アルザス ドイツ イタリアなど
《特徴》
マスカット系の品種で、イタリアでは【モスカート・ビアンコ】(こっちの方が有名かも!!)と呼ばれ、フルーティでやや甘口のスパークリングワイン【アスティ】で使われる事で有名です。
その他の産地の白ワインでも甘い香りを持ち、フレッシュな風味を持った早飲みタイプのワインに使われています。
また、南フランスでは酒精強化ワインに使われ、アルザスでは極上甘口ワインの【セレクション・ド・グランノーブル】に使用される事でも有名です。
「酒精強化ワインはワインの発酵前あるいは途中あるいは発酵後にアルコール度数の高いブランデ―などを添加し、アルコールを強化したワインですね!!」
「皆知っておるわ!!蝋人形にしてやろうか?ヘモ。」
(すでに石像だからあんまり変わらないな~)
【セレクション・ド・グランノーブル】については。
アルザスの回で解説してます。
【ミュスカデ】 淡くサッパリ
《産地》
フランス ロワール地方
《特徴》
ロワールのペイナンテ地区で造られる品種で、別名【ムロン・ド・ブルゴーニュ】です。(試験によく出ます!!)
色、香り、味わい共に淡く酸味が強くサッパリしている事が特徴です。
そのような事から、【シュールリー】(澱に触れる期間を長くすることで旨味やコクを引き出す製法)を行う場合が多いです。
「日本の甲州もこのミュスカデ同様に淡い特徴がある。そのためこのシュールリーを行う場合も多いのだ。」
【ミュスカデル】 甘い豊かな香りの補助品種
《産地》
フランス ボルドー
《特徴》
またミュスカ○○のやつです!!(笑)
ボルドーでソーヴィニヨンブラン、セミヨンに次いで3番目に有力な品種です。
甘いムスクのような香りが特徴的で、世界3大貴腐ワインのソーテルヌなどに補助品種として使用される場合が多いです。
「ミュスカ、ミュスカデ、ミュスカデルは名前は似てますが、産地や特徴が全く異なります。試験の方はその部分をしっかり理解して下さいね。」
【ミュラートゥルガウ】 みずみずしくフルーティ
《産地》
ドイツ 日本など
《特徴》
栽培がしやすい特徴があり世界各国で栽培され、日本でも北海道で主に造られます。
青リンゴやマスカットを思わせる華やかでフルーティな風味があり、酸は穏やかでみずみずしい印象。熟成には向かず早飲みワインに適しています。
【メルワー】 トロピカルで深い
《産地》
レバノン
《特徴》
【セミヨン】の祖先ではないかと考えられる品種です。
トロピカルな果実味があり、同じく【シャルドネ】の祖先と考えられる【オバイデ】とブレンドされることで、ボルドーの上質白ワインを連想させる味わいになり、ほどよい果実味を豊かな酸が引き締め、ハチミツのニュアンスを感じさせる余韻を楽しめる味わいです。
【モーザック】 爽やかで厚みある果実味
《産地》
南フランス
《特徴》
青リンゴや洋ナシのような爽やかでフルーティな香りを持ち、糖度も高いためアルコール度数高い厚みのあるワインを生みます。
ブドウをあえて過熟させて甘口ワインを造る事もありますし、厚みのある辛口スパークリングワインも生みだしています。
【リースリング】 アロマティック・熟成で奥深く
《産地》
ドイツ アルザス ほか世界各地
《特徴》
ドイツやアルザスで有名ですが、世界中の冷涼な産地で栽培される重要品種です。
土地や気候の影響を受けやすく、冷涼なドイツなどでは酸がはっきりしており、青りんごのような爽やかな風味を持ちます。
オーストリアなどのやや温暖な産地では、柑橘類や桃のニュアンスも感じられます。
また熟成能力にも優れた品種で、ハチミツやトロピカルフルーツまたぺトロール香と呼ばれる石油のような特徴的な香りが現れ、複雑で深い味わいになります。
辛口白ワインから極上甘口ワインの世界3大貴腐ワインを生む重要な品種です。
「ペトロール香がいまいちわかりませんね~兄貴。」
「嫌だ。教えない。」
「ぺトロール・・。」
「石油香とも呼ばれてね。そうそうゴム製品のような香り。浮き輪を膨らませたことあるかな?あの時に感じるような香りだよ。なんでも聞いてね。」
【リボッラ・ジャッラ】 フレッシュで爽やか
《産地》
イタリア フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州
《特徴》
フレッシュな酸味を持った軽快なワインを生むのが基本ですが、自然派ワインで有名なラディコンのリボッラ・ジャッラのようにブランデーを思わせる深い味わいを引き出す生産者もいます。
※私が選ぶ飲むべき一本です※
【ラディコン リボッラジャッラ】
ビオワインといばこのワインを知らないわけにはいかないと思いました。
よかったらお試し下さい。
【竜眼】 軽快でみずみずしい
《産地》
日本 長野
《特徴》
長野県で栽培され【善光寺ブドウ】とも呼ばれます。
爽やかなレモンの風味を持ち、繊細な酸味もありみずみずしい味わいです。
【ルーサンヌ】 豊かな酸・厚みある果実味
《産地》
フランス ローヌ地方
《特徴》
ハチミツや洋ナシのニュアンスを持った豊かな香りで、果実味も厚みがありコクがます。また酸も豊富なため熟成にも向いており、深く複雑な味わいが現れてきます。
【ルカツィテリ】 豊潤で独特
《産地》
ジョージア
《特徴》
ジョージア(アメリカのジョージア州ではありません)で伝統製法によって造られる事が多いルカツィテリは、濃いオレンジ色で紅茶やキンモクセイのような芳香性があり、キャラメルを思わせる丸みのある味わいの豊潤なオレンジワインを生んでいます。
「伝統製法とは、潰したブドウを【クヴェヴリ】という土壺の中で発酵させ、さらにその壺を土に埋めて再び発酵させる製法で、豊かな果実味と深い味わいを生みだすジョージア特有の技術です。」
【ロディティス】 フルーティで爽やか
《産地》
ギリシャ
《特徴》
熟したメロンやハチミツのニュアンスを感じさせる風味を持ち、バランスの良い酸味もあり、ソーヴィニヨンブランのような爽やかな後口のワインを生みます。
以上です!!
白ブドウ全99種を簡単に解説しました。
これだけの品種をすべて知る人はソムリエでもなかなかいないでしょう!!
逆に言えばこれらの品種の産地や特徴をすべてマスターしたとしたらそれはかなりのレベルに達しているとも言えますね。
そしてそれらをすべて味わうにはかなりの時間が必要ですが、不可能ではありませんね。
様々な品種との新しい出会い・発見もあるでしょうし、普段飲んでいる品種の特徴が逆にわかったりもすると思います。
ぜひ楽しくいろんな品種を試してみてください。
「・・・」
「・・・。」
「どうもはじめまして・・ヘラクレスです。ダビデ兄貴の助手をやってます。君はダビデ兄貴にやさしくしてもらえていいね・・」
「どこから来たの?」
「嫌です。お前には教えない・・・。」
(うそ~ん。。しかもお前って・・・)
ヘラクラスさんはそういうキャラなんですね。
受け入れましょう!!(笑)
では、次回から黒ブドウも引き続きよろしくお願いいたします。
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