第18回【赤ワインの造り方】

【ワインの基礎知識編】

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あなたはなぜ赤ワインが色濃く渋味があるのかわかりますか?

そうです。
赤ワインはブドウの皮と種もいっしょに発酵させることによって、皮からは濃密な色合いが、種からは渋味が生まれるということですね。

この皮と種をいっしょに漬け込み、色素のアントシアニンと渋味のタンニンを抽出することをマセラシオンといい、これが赤ワイン造りの特徴といえます。

■赤ワインの製造工程■

それでは、ブドウが実った後どのようにワインになってゆくのでしょうか。

順を追って見てみましょう。

1、ブドウの収穫

2、除梗・破砕
ブドウの梗(こう)実が付いてる小枝のような部分を取ることを除梗(じょこう)といいます。そしてブドウを破砕(はさい)つまり潰します。

3、アルコール発酵・マセラシオン
ブドウを潰して種と皮と水分が混ざった見た目はぜんざいのような状態になり、25℃~30℃の温度でブドウの糖分がアルコールと炭酸に変化するアルコール発酵と、皮と種の成分を抽出するマセラシオンを5日~14日くらいかけて行います

4、圧搾
皮と種の混然となった液体を醪(もろみ)といいますが、それを絞って液体部分と固形物の部分を分けます。
この事を圧搾(あっさく)
といいます。

5、マロラクティック発酵
アルコール発酵が終わると、今度は乳酸菌による発酵が起きます。
これは乳酸菌の働きにより爽やかなリンゴ酸がまろやかな乳酸に変化する発酵です。
この発酵をマロラクティック発酵といい、赤ワインではほぼ全て行われ、まろやかで複雑な味わいになる効果があります

6、樽やタンクで熟成
発酵を終えたワインは樽やタンクでさらに熟成され、酸味・渋味・甘味などの味わいの成分がうまく溶け合いまとまりがでてきます
高品質なワインほど味わいにまとまりがとれるのに時間がかかるため、長期熟成される傾向にあります。

7、澱引き・清澄・濾過

7-1 澱引き
アルコール発酵で活躍した酵母の死骸、つまり熟成中に樽やタンクの底に蓄積します。その上澄みの部分だけを別の容器に移すことで澱を除くことになり、熟成過程で数回行われます。

7-2 清澄
卵白や清澄剤をワインに入れることで濁り成分がそれらに付着しワインは透明度が増しきれいになります。そのことを清澄(せいちょう)といいます。

7-3 濾過
そしてさらにフィルターにかける(濾過)することでより澄んだワインになります。
ただし、あえて濾過をせず深みをもたせる造りも多いです、するならこのタイミングということで。

8、瓶詰め
瓶詰めされ、さらに瓶内でも熟成が進みます

9、出荷

あなたのもとへ・・・

 

以上です。これで十分だと思います。

が、ソムリエ試験を受ける方は以上の工程を理解したうえでもう少しだけ細かい工程やその名前についても知ってください。ルモンタージュとかピジャージュとかです。

■ポイント■
赤ワイン最大の特徴はマセラシオンです!!

皮と種の味わいも加わり、より深く濃く複雑な味わいになる

 

今回はマセラシオンという言葉。
ぜひ覚えて下さい!!

お店であなたからこんなキーワードがでたらお店の人は「ただものではない!!」もしくは「何言ってるんだこの人は・・・」と思われるでしょう(笑)。

空気読んで楽しんでください。

マセラシオン・マセラシオン・ワイン大好な人しか知らないマセラシオン。

覚えましたね。

 

 

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