さて今回で101回目です。
101回目・・・
「僕は・・僕は・・。君が好きだ・・・。」
「ありがとう・・。私はブログを書くあなたが好きなの。でもいつか書くことが無くなってブログが書けなくなるあなたになってしまう事が怖いの・・。」
「うぅ・・・。」
「ねえ、怖いの!!」
「僕は・・僕は・・」
「僕はやめません!!ブログが・・あなたが好きだから僕はやめません!!」
ありがとうございました。
私の切実な思いをお二人が代弁してくれたのでしょうか!?(笑)
さて、本題に戻りましょう。
産地別特徴シリーズも、フランス、イタリア、その他ヨーロッパ各国、ニューワールドと呼ばれる国々を紹介して参りました。
そしてついに私達の住む日本のワインまで辿り着きました。
世界的に見れば、生産量も飲む量も規模の小さい国という事になりますが、努力家の日本人気質もあり年々品質も向上しており、注目すべきワイン達も現れてきています。
このブログを読んで下さるあなたにも、そんな日本のワインを深く知ってもらうために、日本については他国よりもより深く、くわしく解説していきます。
1、日本ワインの 基本データ
【ワイン生産量】
・約19万ヘクトリットル
※世界26位 トップを争うフランス・イタリアは4500万ヘクトリットルを超えています。
※国内のブドウを国内で醸造した「日本ワイン」の生産量です。海外産のブドウを使った「国内製造ワイン」も含めると、約100万ヘクトリットルです。
【ブドウ栽培面積】
・約1.7万ヘクタール
※世界26位 トップのスペインは約95万ヘクタール
【ワイン消費量】
・約350万ヘクトリットル
※世界16位 1位のアメリカは約3200万ヘクトリットル
【1人当たりの年間ワイン消費量】
・約3.2リットル
※フランス人は約42リットル飲みます。
【主要品種白ブドウ】
《甲州》
日本の在来品種で日本を代表する白ブドウ。
最も多くワインに使用される甲州は日本ワイン全体の約20%を占めています。
やや薄い藤紫色の外観を持ち、実は生食も可能でさっぱりとしていて少しの渋味が感じられる飽きのこない味わい。
ワイン用ブドウとしては糖度が低いため、淡く繊細な味わいのワインになりやすいです。
そのため味わいを深くするために補糖をしたり、ワインを熟成する時にあえて澱引きをせず、澱に長期間触れさせることで旨味を加える「シュールリー」という技法を使う事が多いですね。
産地は山梨県が全体の約96%で、ほとんどの甲州を使ったワインは山梨県産の甲州を使っているわけですね。
例えばこんなワインもあります。
クラレーザ 甲州 山梨 勝沼醸造
とても繊細です。
登美の丘 甲州
こちらは厚みが感じられます。
《ナイアガラ》
甲州に次いで多く使用される白ブドウです。
ワイン造りにおいて、カベルネソーヴィニヨンやシャルドネなどの【ヴィティス・ヴィニフェラ】と呼ばれるヨーロッパ系品種が使用されるのが通常ですが、このナイアガラのように【ヴィティス・ラブルスカ】と呼ばれるアメリカ系品種も使う事が日本の特徴ともいえます。
アメリカ系品種は生食に向くブドウでワインにすると独特な香りが現れ、フォクシーフレーバー(狐臭)やキャンディ香と呼ばれていて、欧米人はこれを嫌う人も多いです。
「・・・。」
因みに、狐臭といってもキツネの臭いがするわけではありません!!この特有の臭いをフォックス氏が名付けた、あるいはラブルスカ種をキツネが好んで食べたからという説があります。
長野、北海道、山形などで栽培され、ワインにするとブドウらしいフレッシュでフルーティな味わいになります。
《デラウェア》
生食用ブドウとして誰もが食べたことのある品種ではないでしょうか。
こちらもナイアガラと同じくアメリカ系品種で、ブドウの爽やかな酸味とフルーティな果実味を楽しめるワインに仕上がります。
※見た目は黒ブドウのような紫色の果皮を持ちますが、分類としては白ブドウに属します。
《シャルドネ》
やはり日本でも造られています。
日本では軽いタッチのワインが多い過去でしたが、味わい深いものも造られるようになり、品質も向上しこれからにも期待です。
※この他ケルナー、セイベル9110、竜眼など様々な品種が栽培されます。
【主要品種黒ブドウ】
《マスカット・ベーリーA》
日本を代表する黒ブドウ品種で、黒ブドウの中では1番多く栽培されており、北海道以外で広く栽培されています。
1927年に【川上善兵衛】が開発したアメリカ系交配品種で生食も可能です。生食の味わいはイチゴのような香りを持ち、十分な甘みと引き締める酸味を感じられます。ワインにすると甘いキャンディー香が特徴的で、フレッシュな果実味を持ち酸も豊かです。タンニンが少なく渋味が穏やかなため、フルーティという言葉がピッタリな味わいのワインに仕上がります。
《コンコード》
黒ブドウではマスカット・ベーリーAに次いで2番目に多く栽培されるアメリカ系品種で、長野県で栽培されています。
生食でも食べれますが、ワインにすると軽快でフルーティな味わいで、渋味の無いブドウジュースを連想させるようなワインに仕上がります。
《キャンベル・アーリー》
北海道、青森、岩手などで主に栽培されるアメリカ系品種で、生食でもおいしいです。ワインにするとイチゴやベリー系の豊かな香りを持ち、非常にフルーティでチャーミングなワインに仕上がります。
《メルロー》
ご存知メルローです。濃いめでやさしい味わいの品種で、日本では長野県のメルローが特に有名です。
年々品質も向上しており、国際コンクールでも金賞を獲得するなど注目度の高い品種と言えます。
※その他カベルネソーヴィニョン、巨峰、ヤマブドウなどから様々なワインを生みます。
2、日本ワインの 特徴
【不利な気候条件】
ブドウ栽培に適切な緯度である北緯30度~50度に日本列島はすっぽりと入り良いのですが、梅雨がある事で日照量が十分でなかったり、雨の水分でブドウの樹勢が強くなり果実に十分な栄養が蓄えられない。また湿度の高さでブドウ病害が出やすいなどの不利な条件が多いです。
【品質は向上中】
上記のような不利な条件もありますが、栽培しやすい品種を造る事や、栽培方法、醸造方法を工夫するなどの努力もあり、品質は年々向上し国際コンクールでも評価されるワインも誕生しています。
【多様性】
日本固有の甲州、マスカット・ベーリーA。
国際品種のシャルドネ、メルロー。
生食もおいしいアメリカ系品種のナイアガラ、コンコード。
といったように様々な品種から様々なワインを生む多様性も日本ワインの特徴と言えます。
【業界の活発化】
2000年のワイナリー数は約180軒でしたが、2015年には約280軒に達しており、日本ワインは活発化し盛り上がりを見せてます。
■まとめ■
・日本は世界的に見れば【ワイン生産量】【ワインを飲む量】も規模の小さい国。
・【日本固有品種】【国際品種】【アメリカ系品種】など様々な品種から様々なワインを造る。
・不利な気候条件もあるが、様々な努力で品質は向上しワイナリーも増え、国際的にも評価されるようになり、【日本ワインは盛り上がりを見せている】。
以上です。
いかがでしたか?
日本ワインの全体像がわかりましたね。
アメリカ系品種からワインを造る国は私の知る限り日本だけですね。
とってもフルーティで口当たりがいいので、ワイン入門の方にもおすすめです!!
フランスともイタリアともニューワールドの国々とも違う【日本ワイン】はこれからどんどん進化してゆくことと思われます。
そのために私達ができる事は、まず日本ワインを飲むことですね!!
素晴らしいマーケットがワインを成長させますから、できることからやってみましょう🎵
※私が選ぶ飲むべき一本です※
【クラレーザ 甲州】
淡く繊細な甲州です。
【登美の丘 甲州】
比較的豊かな風味を持った上質な甲州です。
よかったらお試し下さい。
「日本ワインが盛り上がりを見せて嬉しいわ・・。でも・・。いつか皆がワインを飲まなくなってしまったら・・。そう考えると怖いの・・。」
「うぅ・・。」
「ねえ、怖いの!!」
「僕は・・僕は・・・」
「僕はやめません!!ワインが好きだから。あなたが好きだから。僕は飲むのをやめません!!」
頑張ってますね!!(笑)
それでは次回も引き続き私達の日本ワインを学びましょう!!
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