あなたはワインを飲む時の温度について考えたことありますか?
ザックリと白は冷やして赤は常温と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、それでは不十分。
なぜなら常温は季節や環境によって変わりますし、冷やしすぎない事で良さを発揮する白ワインもあります。
今回は温度がワインに与える味わいの影響について解説します。
これを理解すればあなたの好みのワインをより適切な温度で楽しめるようになりますから、ぜひ参考にしてみて下さい。
■ワインを飲む時の適正温度■
■ワインの温度と味わいの関係■
ワインってどんな味ですか?
と聞かれたらうまく表現できますか?
意外となんて言ったらいいかわからなかったりするものです。
ワインの味わいは主に以下の5つで構成されています。
- 【酸味】
- 【甘味】
- 【渋味】
- 【コク】
- 【アルコール感】
そして、これらの味わいは温度によって際立ったりぼやけたりします。
低い温度で際立つ味わい=酸味・渋味
高めの温度で際立つ味わい=甘味・コク・アルコール感
というわけです。
ですから
酸味の爽やかさを楽しむスパークリングワインや軽快な白ワインは低い温度(4~8℃)。
厚みのある味わいを楽しみたい深みのある白ワインや軽快な赤ワイン、それよりやや高めの温度(8~15℃)。
渋味があり、複雑で奥深い赤ワインは高めの温度(15~18℃)。
が適切というわけですね。
タイプ別の適正温度と対象ワイン
■16℃~18℃■
【ワインのタイプ】
渋味も多く複雑でコクのある上質赤ワイン
【対象ワイン】
上級ボルドー・上級ブルゴーニュなど
■14℃~16℃■
【ワインのタイプ】
渋味は程よくまろやかな赤ワイン
【対象ワイン】
南フランス・カリフォルニア・他赤ワイン全般
■10℃~15℃■
【ワインのタイプ】
渋味の少ない軽めの赤
ロゼワイン
まろやかで複雑な上質色ワイン
複雑な風味を持った上級シャンパーニュ
【対象ワイン】
ボージョレ・キャンティなど軽めの赤
ロゼワイン全般
上級ブルゴーニュやカリフォルニアの厚みのある白ワイン
上級シャンパーニュ
■6℃~10℃■
【ワインのタイプ】
フレッシュでフルーティな白ワイン
スパークリングワイン全般
【対象ワイン】
ロワール
並質ブルゴーニュ
他白ワイン全般
スパークリングワイン全般
■4℃~8℃■
【ワインのタイプ】
キレの良いスパークリングワインや白ワイン
【対象ワイン】
スッキリ軽快なスパークリングワイン(カバやクレマンなど)
ミュスカデ、サンセールなど
以上が一般的に適切と考えられているタイプ別温度帯です。
覚えておくとお店でワインを扱う方は適正温度について解説できますし、ご自身で飲む時も温度を意識して、同じワインを温度を変えて飲んでみるなどしてみると、その違いも楽しむことができます。
ただ注意してほしいのは、飲食店でお客様にサービスする場合はこの温度を押し付けない事。やはりお客様が主役ですから、お客様の好みに合った温度で提供すべきでしょうね。
赤ワインでもよく冷えたほうが好きな方や、氷を入れる方。逆に白ワインを高めの温度で飲むのが好きな方もいらっしゃいます。
適正温度を知っているからといってそれをお客様に提案するのはとても良いのですが、押し付けてしまうのは良くないということです。
あくまで適正温度は目安として理由も含めて理解しておき、そのような豆知識を求めているお客様だ!!と感じた時にはここぞとばかりにこのウンチクを気持ちよくスピーチしちゃってください(笑)
逆にそのような事に興味のないお客様にとっては、そんなスピーチを聞かされたら嫌がられますよね。(苦笑)
ひとりよがりってやつです。
そんなお客様にはちょっとだけ気になるような一言を添えると良いかもしれません。
例えば「ワインって温度で味わい全然変わりますね」とか「赤ワイン冷してもきれいな酸味が感じられてクイクイ飲みやすいですね」程度の言葉を添えれば、この人ワインくわしいな、その話の続きもっと聞きたい!!
と思うかもしれません(笑)
そうなれば思う存分スピーチすればいいですね。
とにかく好みは人それぞれで「みんな違ってみんないい」ですから、楽しむことを大前提に知識を求める方にはしっかり説明、ちょっと知りたい方には要点だけ説明、興味無いよという方には上記のような軽い一言を添えれば良いのではないでしょうか。
きっと興味を持ってもらえるようになります。
今日はこれでおしまいです。
あなたのワインのある生活が豊かになる事を願っております。
ワインをおいしく飲むための知識は他にもあります。
・第9回 STEP1序章
・第10回 STEP2ワインの飲み頃
・第11回 STEP3ワインの温度
・第12回 STEP4デキャンタージュの意味・目的
・第13回 STEP5ワイングラスの選び方
・第14回 STEP6ワインを味わう順
・第15回 STEP7ワインと料理との相性
・第16回 STEP8ワインの保存方法
よかったら、確認してみて下さい。
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