ラ・プス・ドール サントネイ プルミエ・クリュ クロ・タヴァンヌ

おすすめ【赤】ワイン

 

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プス=新芽あるいは若芽

ドール=黄金

ドメーヌ名は「黄金の新芽」を意味するヴォルネイを代表する生産者のワインの紹介です。

ヴォルネイでは一般消費者の方々に多く飲まれ、口コミ評価の高いワインとしてプルミエ・クリュのアン・カイユレを紹介させていただきましたが、今回はそれに続いてサントネイの紹介というわけです。

サントネイのワインで多くの方に飲まれ(口コミされ)、そして口コミ評価の高いワインはどれだろうという客観的視点から調べてみた結果、そのマイナーさ故に多くの方に飲まれているワインはそもそも存在しませんでした。

しかし、少ないながらも皆様の口コミを一つ一つ確かめてみると、

これはいいんじゃないか!?

と、思えるワインが2つ見つかりました。(あくまで個人的感覚ですが)

一つはバシェ・ルグロの村名ブラン

そして今回紹介するプス・ドールのプルミエ・クリュ クロ・タヴァンヌで、さすがプス・ドールだなと思えるだけの皆様の満足感を獲得している印象でした。

 

ここで簡単に経緯をまとめます。

歴史は1505年まで遡るほど長く、19世紀にはDRCのオーナーであったジャック・マリー・デュヴォー・ブロシェ氏も所有していたドメーヌです。

そしてプス・ドールの名声をさらに高めたのが、1964年~1997年に急死するまで所有した名醸造家ジェラール・ポテル氏

そしてポテル氏の急死によって売りに出されたドメーヌを購入したのがパトリック・ランダンジェ氏

ランダンジェ氏はビジネスで成功を収めており、いつかドメーヌを購入したいという夢を実現させ、200万~300万ユーロという巨額の投資で設備を一新し、畑の拡張や栽培技術の改革などを行い、現在も揺るぎない名声を維持しています。

因みにプス・ドールは先代のジェラール・ポテル氏の時代には、若手の修行の場になっていたことでも有名で、今やモレ・サン・ドニを代表する名実共にトップ生産者であるデュジャックのジャック・セイス氏が修行したことでも知られています。

《ワイン名》 ラ・プスプス・ドール サントネイ 1er クロ・タヴァンヌ

2016です

《価格》

【およそ7000~10000円

《ブドウ品種》ピノノワール
《ボディ》  ミディアムボディ
《甘辛》   辛口
《産地》   フランス>ブルゴーニュ>サントネイ> 1er
クロ・タヴァンヌ
《生産者》  ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール

《特徴》

落ち着きのある複雑な風味
バランス感覚に優れた
心地よい飲み口

このワインの特徴は、ベリー系果実に樽に紅茶や革製品などの、複雑で落ち着いたニュアンスの感じられる点にあり、程良い強さの果実味、骨格を感じるタンニン、美しい酸に出汁の効いたような旨味などの成分がバランス良く支え合う事で、複雑で優雅な品質を表現しています。

比較的若いうちからも楽しめる品質ですが、適度な熟成を経ることで円熟味や複雑性が増したエレガントなワインに成長していきます。

そのような品質になる理由をいくつか挙げましょう。

優れたプルミエクリュ
サントネイの中でもシャサーニュ・モンラッシェに隣接し、トップクラスの評価を受けているプルミエクリュです。
複雑で骨格あるワインは、華やかさというよりは落ち着きある印象の品質になり、熟成能力も持ち合わせています。

ビオディナミ農法
2013年までは無農薬・有機肥料で栽培するビオロジック農法。2014年以降はさらに天体の動きも考慮したビオディナミ農法の採用で、微生物の働きなどにより健全で成分豊かな土壌になり、その成分を吸い上げた複雑で上質なブドウが育ちます。

高性能な醸造設備
巨額の投資を行い1999年に完成した醸造設備は6層構造になっており、収穫されたブドウがワインになるまで一度もポンプを使わず、重力だけで果汁あるいはワインが流れる仕組みを実現しています。
そうすることで粗さが出やすいサントネイのワインの傾向においても、果汁やワインにストレスをかけることが無いため、より洗練度が高く雑味の無いワインが生まれます。

低温マセラシオン
果実の種や皮などの部分を果汁と共に漬け込み、香りや色の要素を抽出する工程をマセラシオンと呼びますが、通常より低い温度で行う低温マセラシオンという方法を行うことで、ブドウの純度やフレッシュ感を保つことを可能にしています。

控えめの樽
樽香が反映しやすい新樽の使用比率を30%程度にすることで、ブドウ本来の風味を感じやすくし、ほどよい樽のニュアンスも感じられるスタイルにしています。

 

【外観】
深みのある赤紫色
熟成が進むほどレンガ色に近づいていきます。

【香り】
ブラックベリーやラズベリーなどの果実香に、樽のやわらかさや紅茶のニュアンスにハーブの爽やかさも垣間見えます。

熟成が進むほど果実香は円熟を感じさせるプルーンなどの落ち着きある甘やかさが現れ、革製品に紅茶といった複雑な熟成香も広がりを見せます。

【味わい】
洗練された厚みのある果実味があり、甘味・渋味・酸味・アルコール感などの成分がバランス良く心地よい飲み口、ピノノワールらしい出汁の効いたような旨味や複雑な風味も感じられ、優雅な余韻へと導いてくれます。

熟成が進むほどタンニンや酸はワインに溶け込むことでしなやかな印象になり、円熟を感じさせる甘やかな果実味と出汁の効いたような旨味はさらに強まり、紅茶や革製品などの複雑な熟成香も加わった、心地よく長い余韻へと導いてくれます。

《飲む時の適正温度》

14℃18℃
少し冷やし気味にすれば酸味が際立ちエレガントな飲み口になりますし、温度を上げるほど酸は穏やかに感じられ、甘味や複雑な風味の広がりある味わいを楽しめるでしょう。

※ワインを飲む時の適正温度については、
第11回【ワインの適正温度】
でも確認できます。

《飲み頃と当たり年》

飲み頃はブドウ収穫年から
【およそ5年~20年
一般的傾向や飲んだ方の評価傾向から推測すると、これくらいではないかという個人的見解です。

※35年熟成のこのワインを高評価される方もみえました。

良いヴィンテージのワインほど、飲み頃になるのが遅く長期熟成にも向きます。
難しいヴィンテージほど、比較的早くから楽しめ飲み頃の期間は短くなります。

一般的にブルゴーニュ赤のヴィンテージチャートは以下のようになっています。

5点 秀逸な年
4点 良い年
3点 平均的な年
2点 やや難しかった年
1点 難しかった年
0点 悪い年


2000年 3

2001年 3
2002年 4
2003年 3
2004年 2
2005年 5
2006年 3
2007年 2
2008年 3
2009年 5
2010年 5
2011年 3
2012年 4
2013年 3
2014年 4
2015年 5
2016年 4
2017年 4

※ワインの飲み頃についての知識は、
第10回【品種・タイプ別 赤ワイン・白ワインの飲み頃】
でも確認できます。

《適正グラス》

【バルーン型ブルゴーニュグラス】
芳醇な香りと、複雑な味わいを持った上質ワインです。
香りが取りやすく、温度が少しずつ上がる事で甘味を感じやすいように設計された、ふくらみのあるバルーン型ブルゴーニュグラスを選ぶと良いでしょう。

※ワイングラスの選び方の知識は、
第13回【ワイングラスの特徴・選び方】
でも確認できます。

《相性のいい料理》


チキンのグリルをベリーソースで


キノコのリゾット

など、上質でコクのある味わいの料理に合わせる事で、風味豊かなワインの味わいが料理を引き立て、また、料理がワインを引き立てる美しいマリアージュが楽しめるでしょう。

※もう少し相性について知りたい方は、
第15回【ワインと料理との相性・マリアージュ】
でも確認できます。

 


《こんな場合におすすめ》

有名生産者の上質赤ワインですが、ちょっとマイナー産地の赤ワインという事で、比較的手頃に手に入れられるところが魅力的なワインです。

ボトルデザインも重厚感があり高級感漂いますから、贈り物やプレゼントにしても見栄えの良いワインとも言えるでしょう。


《こんな場合には不適切!?》

とてもコスパも良くバランスにも優れるワインで、様々な料理にも寄り添う柔軟性の高いワインですが、濃厚な赤ワインが好きな方や、そのようなワインを口にした後にこのワインを口にすると、薄く感じてしまう事もありそうです。

順番が逆でしょう。

いくつかワインを楽しむ場合は飲み順を意識する事で、よりすべてのワインの味わいを楽しめるのではないでしょうか。

《飲んだ人の口コミ》

悪い口コミ

そもそもの口コミ量が少ない事もありますが、このワインの悪い点を表現する口コミはありませんでした。

良い口コミ

「9年熟成の2010は程良い果実感。甘味と苦味のバランスが絶妙に心地よいですね。美味しいブルゴーニュが飲みたかったから大変満足しています。」


「華やかで優雅というよりは、どこか田舎っぽい落ち着きがあり、しみじみ美味しい出汁の効いたような旨味。6年熟成の2010は納得の出来栄えですね。」


「これはもう想像以上の品質。8年熟成の2012はシャンボール・ミュジニーのプルミエですと言われたら、そうですねと言ってしまいそうな素敵な芳香性。ベリー系果実にバラや紅茶にハーブやスパイス香が優雅に広がり、甘やかなニュアンスを持った果実味はしなやかで、ほどよい渋味や苦味がいいアクセントにあります。見つけたらすぐに購入すべきコスパも抜群な素晴らしいワインですね。」


「この畑は随分昔からプスドールが所有していた経緯もあり、管理が行き届いた優れた畑という事だ。7年熟成の09は黒果実の香りが素晴らしく、凝縮感と繊細さを兼ね備えた果実味をエレガントな酸と程良いタンニンがバランスを保ち、長い余韻がある。サントネでこの味わいを表現するとは、やはり優れた生産者です。」

 

という皆様の声でした。

その他にもいくつかのの口コミがありましたが、集計してみると

感動的!!     7%
美味しい     43%
普通       50%

良くない      0%

というニュアンスが伝わってくる結果でした。

正直そこまで口コミ量の多いワインではありませんでしたが、少ないながらも落ち着きのある複雑でバランスの良い品質に、無言の高評価を含め、高い好感を持った方々が多い傾向が読み取れました。

感動を覚えるほどのスケールはないようですが、価格も考慮すれば、優れたコスパを発揮する上質ブルゴーニュ・ピノという印象です。

 

以上です。

ちょっと珍しいサントネイのピノノワールでした。

メジャーな産地ではありませんが、さすがはプス・ドールが手掛けるとなると、しっかり仕上げてくるなという印象です。

このようなワインは、ブルゴーニュラバーの皆様の集まりなどで登場すれば、ヴォーヌ・ロマネでもシャンボール・ミュジニーでもヴォルネイでもない、サントネイの優れたワインという事で、非常に興味深く楽しんでいただけそうです。

経験の浅い方には、どこの何かわからないかもしれませんが、美味しい事だけは伝わるでしょう(笑)。

 

あなたにとって善きワインとの出会いが多くなる事をお祈りしております。

 

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