■フランスワインの全体像■
フランスはワインの世界においては別格の国ですね。
産地ごとに個性豊かなワインをたくさん生産し、カジュアルなワインから超高品質なワインまであります、そしてそんなワインを皆がたくさん飲むワイン大国なんですね。
では今回理解することをまとめましょう。
1、フランスワインの 基本データ
■ワイン生産量■
4740万ヘクトリットル(2015年)
世界2位 イタリアと常にトップ争い。
■ブドウ栽培面積■
79万ヘクタール
スペイン、中国に次ぎ世界3位
■1人当たりの年間ワイン消費量■
42.5リットル
世界5位 1位は57リットルのアンドラ公国
■主要品種白ブドウ■
シャルドネ
ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ロワールなど
ソーヴィニョンブラン
ボルドー、ロワールなど
セミヨン
ボルドーなど
ミュスカデ
ロワール
シュナンブラン
ロワール
リースリング
アルザス
■主要品種黒ブドウ■
カベルネソーヴィニヨン
ボルドー、ロワール、ラングドックなど
ピノノワール
ブルゴーニュ、アルザス、シャンパーニュなど
メルロー
ボルドー、ラングドックなど
グルナッシュ
ローヌ、ラングドックなど
シラー
ローヌ、ラングドックなど
カリニャン
南仏全域
カベルネフラン
ボルドー、ロワールな
ガメイ
ボージョレー
ピノムニエ
シャンパーニュなど
ムールヴェードル
南仏全域
2、フランスワイン 特徴と産地の全体像
なかなかの独特画像ですが頑張って書きました(笑)
この図がフランスの産地のザックリとした位置です。
フランスワインは、各産地ごとに格付け(品質分類)があり、使用が認められる品種や熟成規定などのワイン法も異なります。
そのため、産地ごとにハッキリとした個性の違いが感じられる事がフランスワインの特徴と言えます。
かなりザックリとした言い方をしてしまえば、ロワール、シャンパーニュ、ブルゴーニュ北部などの冷涼な産地では、比較的キレの良い酸を持つスッキリしたワインが多く、ローヌ、ラングドックなど南の温暖な産地では、酸は穏やかで果実味の豊かな味わいになる傾向にあります。
各産地の詳しい解説は以下の解説記事で確認できます。
・第41回 ボルドー① 全体像
・第42回 ボルドー② メドック地区
・第43回 ボルドー③ グラーブ地区・ソーテルヌ地区
・第44回 ボルドー④ サンテミリオン・ポムロール・他
・第45回 ブルゴーニュ① 全体像
・第46回 ブルゴーニュ② シャブリ地区
・第47回 ブルゴーニュ③ コート・ド・ニュイ地区
・第48回 ブルゴーニュ④ コート・ド・ボーヌ地区
・第49回 ブルゴーニュ⑤ コート・シャロネーズとマコネ地区
・第50回 ブルゴーニュ⑥ ボージョレ地区
・第51回 シャンパーニュ地方①
・第52回 シャンパーニュ地方②
・第53回 コート・デュ・ローヌ地方
・第54回 ロワール地方①
・第55回 ロワール地方②
・第56回 プロヴァンス地方
・第57回 コルシカ島
・第58回 ラングドック・ルーション地方
・第59回 アルザス地方
・第60回 ジュラ・サヴォワ地方
・第61回 南西地方
3、フランスの ワイン法と格付け
フランスでは過去にその産地のワインでないのにその地名をボトルに名乗ったりするワイン、例えば南フランスのブドウを使ってワインを造ったのに、ボトルにはボルドーと表記するというような事をする人々が市場に溢れてしまったため、しっかり法律を作って産地の品質の信頼を取り戻そうとしました。
それがAOC法つまり原産地統制呼称法で、改定もありつつ現在に至っています。
そのAOC法で定められたワインの品質を表す格付けは以下の3段階です。
格上から順に
1、AOC 原産地統制呼称ワイン
2、IGP 地理的表示保護ワイン
3、VdT ヴァンドターブル
いわゆるテーブルワインで産地表示もありません。
日常消費用ワインで日本ではあまりみかけませんね。
それではAOCとIGPについてはもう少しくわしく。
■AOCとは■
AOCワインとは原産地統制呼称ワインと呼ばれ、生産地域やブドウ品種、また製造工程などの厳しい規定をクリアしたフランスのトップカテゴリーのワインです。
Appellationn d’origine controlee
アペラシオン ドリジーヌ コントロレ
と読みます。
アペラシオン=産地。
ドリジーヌ=英語のオリジナルでここに産地名が入ります。
コントロレ=英語のコントロールで、法律にコントロールつまり守られていることを表しています。
例えばシャブリならAppellationn chablis controleeとなり、このワインは法律によってシャブリと名乗ることを認められたワインですよということを表しているのです。
↑の画像はムルソープルミエクリュでAppellationn Meursaurt 1er controleeと小さく書かれてますね。
日本で見かけるフランスワインはこのAOCワインであることが多く、さらにそのAOCの中でも、より狭い区画を名乗れるほど格上ワインとなります。
例えば
Appellationn bordeaux controlee
アペラシオン ボルドー コントロレより
Appellationn pauillac controlee
アペラシオン ポイヤック コントロレが格上で、広域を表すボルドーより村名であるポイヤックを名乗れる方が格上という仕組みです。
※お気づきかと思いますが、格を知るにはその区画が広域の地方名なのか、それより狭い地区名か、さらに狭く村名さらには畑の名なのかを知る必要があるということです。
この点がフランスの頑張りどころなんです!!
そしてAOCワインはボルドーではシャトー(ワイナリー)が細かくランク分けされていますし、ブルゴーニュでは畑そのものが格付けされていますから、その部分を細かく解説していくことになります。
※【AOP】について
2009年より新しくAOP法もスタートしましたが、AOC法が根強く残っています。意味はほぼ一緒ですからAOP=AOCと思ってもらって大丈夫です。
■IGPとは■
地理的表示保護ワインで、AOCより規定のゆるいややカジュアルなワインが多いです。
■まとめ■
・フランスはブドウ栽培面積もワイン生産量も飲む量も世界トップクラスのワイン王国。
・ブドウは地方ごとに認められた使用品種が違い、それぞれに特徴を持ったワインを生みだしている。
・ワインの格付け順位は
1、AOC(AOP)
2、IGP
3、VdT
・AOCワインはボルドー、ブルゴーニュなどでさらに細かく格付けされている。
以上です。
いかがでしたか?
これから知るべき情報量の多さを予感しましたか?
考えすぎもよくありませんよ!!
毎日少しづつ覚えてく事を継続して、ある日振り返ったら膨大な量の知識を手に入れていた。と、そんなものだと思います。
「今日もちょっと勉強したらおいしいワイン飲んじゃおっかな🎵」
くらいの楽しい気持ちで取り組まれる事をおすすめします!!
楽しい事じゃなきゃ長続きしませんもんね。
どんどんいきますからよろしくお願いいたします。
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